居酒屋とラーメンの二毛作に可能性を感じた裏側

開発ストーリー・店主の想い

「ラーメンをやってみたいとは思うんですけど、スープの炊き方とか、正直まったく分からなくて」

「タレって何ですか?鶏油ってどうやって作るんですか?……そこから調べないといけないんですか?」

「麺は製麺所に頼めばいいのは分かるけど、どこに頼めばいいのかも分からない」

居酒屋を10年以上やってきた経営者でも、ラーメンとなると途端に「未知の世界」になる。それは当然のことです。焼き鳥の串打ちも、もつ鍋のスープも、長年の感覚で仕上げてきた。でもラーメンだけは、その世界の入り口が見えない。

今回は、私・鈴木諭が実際に居酒屋(焼肉・ホルモン店)を経営しながら家系ラーメンの二毛作を始めるまでの裏側を、普段はあまり表に出さない部分も含めてお話しします。「何が分からないのか」すら分からない状態から、どう動いたか。その過程をそのまま書きます。

こんな方におすすめ

  • ✅ 居酒屋・焼肉店を経営していて、昼間の厨房をどう使うか悩んでいる方
  • ✅ ラーメンに興味はあるが、スープ・タレ・麺・チャーシューの知識がゼロな方
  • ✅ 独学でレシピを開発しようとして行き詰まっている方
  • ✅ 仕入先や提供手順を一から探すことに時間的な余裕がない方
  • ✅ FCは費用感が合わないが、自力では始められるか不安な方
居酒屋とラーメンの二毛作に可能性を感じた裏側 | 山道家二毛作モデル

「ラーメンが分からない」は、経営者として正直な状態です

私は2009年に「侍ホルモン清水駅前店」を始め、17年間ずっと焼肉・ホルモンの世界で生きてきました。スープ料理はあっても、ラーメンというジャンルは完全に別の専門性がある。そのことは、最初から分かっていました。

だから食べに行くことから始めました。横浜の吉村家をはじめ、関東圏の家系ラーメン店を何店舗も食べ歩く。「何がおいしいのか」を言語化するために、食べ続ける。

でも、食べる側として分かることと、作る側として分かることは全然違う。「このスープ、豚骨と鶏ガラを合わせてるんだろうな」と思っても、どんな比率で、何時間炊いて、どんな火加減で——そこがまるで見えない。

焼肉店の厨房で長時間スープを炊くことが現実的かどうかという問題もあった。仮に豚骨スープを一から炊くとしたら、夜営業の準備と完全に干渉する。設備的にも、人員的にも、時間的にも。「ラーメンをやりたい」と「現実として営業できる」はまったく別の話なんです。

「本格的に見える」より「本格的と評価される」一杯の設計

考え方を変えたのはここでした。家系ラーメンを「店内でスープを炊くこと」から切り離して考える。スープを炊くことが目的ではなく、お客様が「本格的な家系ラーメンだ」と感じる一杯を出すことが目的なんだ、と。

そこから研究の仕方が変わりました。スープをどう用意するかではなく、スープ・タレ・鶏油・麺・チャーシュー・提供方法の全体で何が決まるのかを分解して考え始めた。

たとえばタレ。家系ラーメンの味の根幹はここにあります。スープがどれだけよくても、タレが合っていなければ「家系っぽくない」という評価になる。逆に言えば、タレをきちんと設計すれば、スープを炊く方法に依存しなくても本格的な評価を得られる可能性がある。

鶏油も同じです。あの独特の香りと口当たりは、鶏油の品質と量で大きく左右される。麺は家系特有の太さと食感がある。そしてチャーシューは、思っている以上にお客様の満足度に直結するパーツです。

一つひとつを独学で探すとなると、スープだけでも3ヶ月、タレで2ヶ月、麺の製麺所探しでまた1ヶ月——という時間の使い方になる。それを居酒屋を経営しながらやるのは、正直かなりきつい。

だから私は、実際に営業しながら改善していく方法を選びました。完成品を作ってから開けるのではなく、動かしながら直していく。その過程が今の山道家モデルの土台になっています。

このあたりの過程については、ラーメン二毛作のオペレーションを磨いた理由でも詳しく書いています。興味があれば合わせて読んでみてください。

✓ ここまでのポイント

  • ラーメンの知識がゼロな状態は、異業種の経営者にとって当然の出発点。問題は「何から調べるか」が分からないこと。
  • 「スープを炊く」ことに固執すると、既存店舗の営業と干渉する。全体設計で本格的な一杯を目指す発想が必要。
  • 独学での商品開発は時間コストが高い。実際の営業で検証されたレシピと仕入先を活用する方が現実的。

スープ・タレ・麺・チャーシューのどれから調べればいいか分からない、という状態がそのまま続いているなら、それは情報が足りないのではなく、検証済みの全体像がまだ手元にない状態です。山道家モデルの詳細ページでは、レシピから仕入先・研修・オペレーションまでセットで提供している内容を確認できます。説明会への申込みも同じページから行えます。

レシピ・仕入先・オペレーションをセットで確認する(山道家モデル詳細・説明会申込み)

スープ・タレ・麺・チャーシュー、それぞれの「分からない」を整理する

私が最初に感じた「ラーメンが分からない」という感覚は、実はいくつかの「分からない」が混ざっていました。整理すると、こんな構造になります。

スープ:どこから仕入れるのか、どう温めるのか、量の管理はどうするのか。
タレ:そもそも何のために存在するのか、作り方は、分量は。
鶏油:市販品でいいのか、品質の差は何に出るのか。
麺:どの製麺所に頼むのか、家系に合う太さ・食感の基準は何か。
チャーシュー:巻き方・部位・火入れの方法、保存と提供のタイミング。
提供方法:油・味・麺の硬さのオーダーをどう受けるのか、仕上げの順番は。

これを一人で調べようとすると、まず情報の信頼性を確かめるだけで膨大な時間がかかる。「ネットに載っていたタレのレシピを試してみたけど、どうも違う気がする」という状態が続くことになる。

実際の営業で積み上げてきた仕組みには、こうした「一つひとつを検証済みの状態」がある。どの仕入先から、何をどう使うか。その前提が固まっていれば、新たに始める経営者は「ゼロから探す時間」を省けます。

ラーメン二毛作モデルを理解する7つのポイントでも、この「何が決まれば動けるか」という観点で説明しているので、参考にしてもらえると理解が深まります。

お客様の声が、仕組みの答え合わせになった

清水駅前の実証店舗(カウンター5席、11時〜14時の3時間営業)で積み上げてきた口コミの中で、一つ強く印象に残っている言葉があります。

「間違いなく正統派の家系ラーメン」

実証店舗のお客様

「正統派」という言葉を選んでくれたことに、正直ほっとしました。スープを何時間も炊いているわけではない。でも、スープ・タレ・鶏油・麺・チャーシューの組み合わせ全体を丁寧に設計した結果として、食べた人が「正統派」と感じてくれた。それは、仕組みが機能している証明だと思っています。

お客様が「本格的」と評価するかどうかは、最終的にお客様が決めることです。だからこそ、実際の店舗で出し続けて、口コミが積み上がったこと自体が、この仕組みの一番の根拠になっています。

理論だけでなく、現在も静岡市清水区の店舗で実際に営業しながら改善を続けていること。それが、ノウハウの信頼性に直結していると思っています。

「レシピをもらったけど使い方が分からない」にならないための考え方

ラーメン導入で失敗するパターンの一つが、レシピだけを受け取って「あとはよろしく」という状態に置かれることです。

レシピがあっても、仕入先が分からなければ材料が手に入らない。材料が揃っても、調理手順のポイントが分からなければ仕上がりがブレる。提供方法が決まっていなければ、ホール対応と厨房対応が同時に崩れる。

私がこのモデルで伝えているのは、レシピだけではありません。仕入先・調理方法・オペレーション・研修の全体をセットで渡すことで、「実際に営業できる状態」を作ることを目的にしています。

居酒屋の厨房は、昼に誰もいないか、あるいは一人で回せる構成になっていることが多い。だから、提供オペレーションが複雑になると一気に回らなくなる。シンプルで再現性の高い手順を設計することが、小規模営業では特に重要です。

夜の居酒屋営業に支障をきたさないこと。そのための昼営業のオペレーション設計については、夜は居酒屋、昼はラーメン。二毛作経営の7つのコツでも具体的にまとめています。

まとめ:「分からない」から始めるために、一人で抱えない

居酒屋とラーメンの二毛作に可能性を感じながら、動けないでいる理由のほとんどは「何から手をつけるか分からない」という一点に集約されます。スープ・タレ・麺・チャーシュー——それぞれの「分からない」を一人で解決しようとすれば、確かに時間がかかる。

でも、実際の店舗で検証されたレシピと仕入先と手順がすでにある状態から始められるなら、話は変わります。ゼロから開発する時間を使わずに、あなたの店舗と昼の時間に合った形で動き始めることができる。

新しく店を作るより、今ある店舗を活かす。それがこのモデルの出発点であり、私自身がたどり着いた一つの答えです。

個別の状況についての相談は、電話でも受け付けています。
📞 054-363-2766(侍ホルモン清水駅前店)

「正統派の家系ラーメン」という評価が5席・3時間の小規模営業から生まれた仕組みの全体像は、この記事では書ききれていない部分があります。あなたの業態・席数・昼の空き時間に合った導入のかたちは、説明会で個別に確認できます。

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