ラーメン二毛作のオペレーションを磨いた理由

開発ストーリー・店主の想い

飲食店オーナーが新しい業態に挑戦するとき、最初に直面する壁がある。それは「何から手をつければいいか分からない」という感覚だ。実はラーメン営業に興味を持つ飲食店経営者のうち、具体的な行動に移せるのは全体の2割にも満たないといわれている。理由のほとんどは「スープの炊き方が分からない」「タレや鶏油の仕入先が見つからない」「麺の選び方が分からない」という知識不足だ。

静岡市清水区で「侍ホルモン清水駅前店」を経営する鈴木諭も、最初は同じ壁の前に立っていた。夜の焼肉・ホルモン店を2009年から経営し、昼間は誰も使わないカウンター席と厨房を見ながら、「ここで何かできないか」と考え続けた17年間のうちの一幕だ。

今回は、鈴木がどのようにラーメン二毛作のオペレーションを磨いてきたか、一日の流れに沿って紹介する。「仕組みを渡して終わり」ではなく、「実際に営業できる状態」にたどり着くまでに何を考え、何を変えてきたかを正直に話してもらった。

こんな方におすすめ

  • ✅ ラーメン営業に興味はあるが、スープ・タレ・麺・チャーシューの知識がない方
  • ✅ 独学でメニュー開発を試みたが、時間がかかりすぎて進まない方
  • ✅ 昼間の厨房・客席が空いていて、新しい利益源を探している方
  • ✅ 仕入先やオペレーションの設計に不安があって一歩が踏み出せない方
  • ✅ 家系ラーメンが好きで、自分の店でも提供してみたいと考えている方
ラーメン二毛作のオペレーションを磨いた理由 | 山道家二毛作モデル

10時の厨房で鈴木が考えていたこと

朝10時。清水駅西口から徒歩約1分の路地に面した「侍ホルモン清水駅前店」の厨房は、昼営業の準備で動き始める。夜の仕込みを前日に済ませているため、この時間帯の作業量は少ない。だからこそ鈴木はここで「オペレーションを考える時間」を意図的に作ってきた。

「最初にラーメンを始めようと思ったとき、正直スープの炊き方しか頭になかったんですよ。でも昼だけのために何時間もガラを炊くのは、現実的ではない。だったら炊かないでどこまでできるか、という方向に考えが変わった」

鈴木が向かったのは横浜の吉村家をはじめ、関東の家系ラーメン店への食べ歩きだった。スープの味だけでなく、タレの塩気、鶏油の量、麺の茹で加減、チャーシューの食感。一杯の中にある要素を一つずつ分解し、「どこが本格的な印象を作っているか」を自分の舌で確かめ続けた。

「店炊きかどうかより、その組み合わせが整っているかどうかの方がよっぽど大事だと気づいた。そこからは仕入先を探すことと、配合を調整することの繰り返しでした」

11時の開店前、「分からない」を潰してきた順番

開店は11時。その30分前、鈴木は毎日決まった順番で準備を進める。スープの温度確認、タレの計量、鶏油の状態チェック、麺の茹で時間の確認、チャーシューのスライス。この順番には理由がある。

「最初はバラバラにやっていたから、開店直後にバタつくことが多かった。どこで詰まるかを記録して、逆算して順番を決めた。今の順番になるまでに半年くらいかかったと思います」

ラーメン営業の知識がゼロの状態から始めた経営者が最初に困るのは、スープだけではない。タレの濃さをどう決めるか、鶏油をどのタイミングで加えるか、麺はどこから仕入れるか、チャーシューはどの部位をどう加熱するか。それぞれに「分からない」があり、独学で一つずつ潰していくには膨大な時間がかかる。

鈴木自身がその時間を使って見えてきたのは、「仕入先と配合と手順がセットになって初めて再現性が生まれる」という事実だった。どれか一つが変わると、他の二つも影響を受ける。だからオペレーションの設計は、レシピだけを渡して終わることができない。シンプルに見えるオペレーションほど、設計に手間がかかる理由がここにある。

✓ ここまでのポイント

  • ラーメン営業の「分からない」は、スープだけでなくタレ・鶏油・麺・チャーシューの全体に及ぶ
  • 仕入先・配合・手順はセットで設計しないと、再現性のある一杯にならない
  • オペレーションの順番は「バタつきを記録して逆算する」という改善の繰り返しで生まれた

仕入先・配合・手順がセットで揃わないと再現性のある一杯にならない、ということは記事を読んで分かった。でも「自分の厨房でその三つをどう揃えるか」が具体的に見えていない方も多いはずです。山道家モデルの詳細ページでは、レシピから仕入先紹介・開業研修・オペレーション提供まで、導入の流れをまとめて確認できます。

山道家モデルの導入内容と説明会申込みを確認する

11時〜14時、カウンター5席で何を検証していたか

山道家の営業は11時から14時の3時間。カウンター5席。基本的に2名で回す。この小さな枠の中で、鈴木が繰り返してきたのは「一杯を提供するまでの時間」の短縮と「品質の均一化」だ。

「5席しかないからこそ、一杯の仕上がりのブレが目立つ。席数が少ないのが弱点になるのか強みになるのかは、オペレーションの精度で決まると思っています」

麺の茹で時間は秒単位で管理する。スープ・タレ・鶏油の比率は毎日同じ手順で計量する。チャーシューは前日に仕込み、当日は切るだけの状態にしておく。これらは店炊きに頼らず本格的な満足感を目指した試行錯誤の中で固まってきた手順だ。

その積み重ねが、お客様のこんな声につながっていった。

「本格的な家系ラーメン」

実証店舗に来店されたお客様

「店炊きじゃないから本物じゃない、と思われるかもしれないと最初は心配していました。でも実際に食べていただいたお客様から『本格的な家系ラーメン』と言ってもらえたとき、方向性は間違っていなかったと確信できた」

チャーシューについては特に手間をかけている。「チャーシューが本当に美味しい」という声が複数届いていることが、その証明でもある。独学でレシピを探せばいくらでも情報は出てくる。ただし「この厨房で、この設備で、このコストで再現できるか」という現場の制約とセットで考えないと、使えないレシピになる。

14時の片付けで見えてくること

営業終了後、鈴木は必ずその日の気になった点をメモする。麺の茹で加減が少し硬かった日。スープの温度が途中で下がった日。チャーシューの厚さが均一でなかった日。小さなズレを記録して、翌日の準備に反映させる。

「完璧に整ったオペレーションなんて最初からない。毎日小さく直して、気づいたら安定してきた、という感じです。これは今、山道家モデルとして他の飲食店に伝えていることと同じ考え方です」

知識ゼロから始める飲食店オーナーにとって、最も時間がかかるのはこの「小さく直す」サイクルを一から経験することだ。仕入先を探して、配合を試して、提供手順を決めて、実際に営業してみてズレを見つける。この一巡だけでも、独学では数ヶ月から1年以上かかることがある。

実証店舗での営業とその改善の記録が、5席のラーメン営業を支えるオペレーションの骨格として体系化されてきた背景には、この日々の積み重ねがある。

まとめ:オペレーションを磨いた先にあるもの

ラーメン二毛作のオペレーションを磨くことは、技術を高めることだけを意味しない。「何が分からないか」を一つずつ明確にして、仕入先・配合・手順をセットで検証するプロセスそのものが、再現性のある一杯を生み出す基盤になる。

スープ・タレ・麺・チャーシューの知識がない状態からスタートした鈴木自身が、カウンター5席・3時間という小さな営業の中でそれを確かめてきた。「本格的な家系ラーメン」という評価は、長時間炊いたスープではなく、全体のバランスと毎日の改善から生まれている。

新しく店を作るより、今ある店舗を活かす。ラーメンを導入することが目的ではなく、利益を生み出すことが目的です。昼間の遊休時間に新しい利益源を作りたいと考えているなら、まず仕組みを知ることが最初の一歩になる。

個別の相談はお電話でも受け付けています。
電話: 054-363-2766

「本格的な家系ラーメン」という評価が、店炊きではなく全体のバランスと改善の積み重ねから生まれたように、知識ゼロからでも仕組みを正しい順番で導入すれば一杯の品質は作れます。独学で時間を使う前に、実証店舗で検証されたレシピ・仕入先・オペレーションをまとめて確認してください。

山道家モデルの詳細・説明会申込みはこちら

コメント