昼営業と夜営業を両立する店主の一日に密着

導入事例・現場レポート

結論から言うと、昼営業と夜営業を一人の店主が両立させることは、「二度手間」ではなく「同じ固定費の二度使い」です。その考え方を実際の一日の流れとともにお見せします。

静岡市清水区、JR清水駅西口から歩いて約1分。夜は焼肉・ホルモン店「侍ホルモン清水駅前店」として、昼は「横浜家系ラーメン山道家」として、同じ厨房・同じカウンター席を使って営業している店があります。店主の鈴木諭は2009年の創業以来、夜営業一本でやってきました。昼間の遊休時間に家系ラーメンを始めたのは2023年のこと。「家賃は24時間分払っているのに、使っているのは夜の数時間だけ。それが長年、頭の隅に引っかかっていた」と鈴木は話します。

この記事では、鈴木の実際の一日に密着しながら、昼夜二毛作がどのように回っているかを時間軸で追っていきます。「夜だけの営業で本当にいいのか」と感じている飲食店オーナーに、具体的なイメージをお届けできれば幸いです。

こんな方におすすめ

  • ✅ 夜営業中心で、昼間の店舗・厨房・客席が空いている経営者の方
  • ✅ 家賃は一日分払っているのに稼働時間が短いことに課題を感じている方
  • ✅ 昼営業を始めたいが、何を売ればいいか・どう回せばいいか分からない方
  • ✅ 少ない席数・少人数から新しい利益源を作れるか知りたい方
  • ✅ 二毛作営業の実際の一日の流れを見てみたい方
昼営業と夜営業を両立する店主の一日に密着 | 山道家二毛作モデル

8:30 — 昼の準備は「夜の邪魔をしない」ことが前提

鈴木の朝は8時半ごろ店に入ることから始まります。このとき意識しているのは一つ。「昼の仕込みが、夜の仕込みの邪魔にならないこと」です。

家系ラーメンというと、豚骨やガラを長時間炊き続けるイメージを持つ方が多いかもしれません。しかし鈴木はあえてその方法を選びませんでした。「昼だけのために数時間スープを炊けば、それだけで朝の時間と光熱費が消える。夜の仕込みも残っているのに、それは現実的じゃない」。

スープをどう設計するかについては試行錯誤が続きました。業務用スープをベースにしながら、タレ・鶏油・麺・チャーシュー・提供方法の全体で仕上がりを整える方法を選んだのは、実際にやってみた結果です。横浜の吉村家をはじめ、数え切れないほどの家系店を食べ歩いてきた鈴木だからこそ、「どの要素がどう味に効くか」の感覚が判断の拠り所になっています。

昼の仕込みにかかる時間は限られています。チャーシューは前日または仕込み日にまとめて仕上げておくため、当日の朝は主にスープの状態確認・タレの準備・麺の在庫確認など。夜営業の大掛かりな仕込みを始める前に、昼の準備が完了している状態を作ることが、二毛作を続けられる理由の一つです。

11:00〜14:00 — カウンター5席、3時間だけの昼営業

開店は11時。カウンター5席だけのこぢんまりとした空間が、家系ラーメンの店に切り替わります。席数は少ない。でも鈴木はそれを「制約」とは見ていません。「5席しかないから管理できる。5席しかないから2名で回せる。小さいことが強みなんです」。

実際の運営は基本2名体制。鈴木ともう1名で、仕込みから提供・片付けまでを担います。昼の営業時間は3時間と短いですが、月間250〜350名のお客様が来店し、月商はおおよそ25万〜33万円で推移しています(営業日数や季節によって変動します)。

客単価は約950円。高単価ではありませんが、これは新たに家賃・設備・人件費の大部分を上乗せせずに生み出している数字です。夜の固定費はすでに存在している。昼の売上のうち変動費を引いた分が、ほぼそのまま利益の積み上げになる。そこに二毛作の本質があります。

営業中、鈴木が気にしているのはオペレーションのリズムです。5席しかないとはいえ、昼の時間帯は回転が命。提供スピードと仕上がりの安定が崩れると、すぐに行列が気になり始める。「ランチって、お客さんに時間的な余裕がない。15分で食べて戻る人が多い。だから出るまでの時間は徹底的に考えた」と鈴木は言います。

来店されたお客様からは、こんな声が届いています。

「本格的な家系ラーメン。真面目に家系をやっていると思わせる一杯」

実証店舗を訪れたお客様

「間違いなく正統派の家系ラーメン。家系を食べるならここ一択」

実証店舗を訪れたお客様

店炊きスープにこだわらなくても、トータルの設計次第で「本格的」という評価は得られる。この声が、鈴木の方法論を裏付けています。

✓ ここまでのポイント

  • 昼の仕込みは「夜営業の邪魔をしない範囲」で完結させる設計が前提
  • スープ単体ではなく、タレ・鶏油・麺・チャーシュー・提供方法の全体で満足度を設計している
  • 5席・3時間・2名という小規模運営でも、月25万〜33万円の売上を実証している

「5席・3時間・2名」という数字を見て、自分の店でも再現できるかどうか、イメージが追いつかないという経営者は少なくありません。山道家モデルの詳細ページでは、レシピ・仕入先・オペレーション・開業研修まで何が含まれるかを確認できます。問い合わせや説明会の申込みページなので、現在の店舗状況を整理した上で見てみてください。

山道家モデルの内容と説明会申込みを確認する ›

14:00 — 昼営業終了。片付けは「夜の準備の前半」として位置づける

昼の営業が終わると、ラーメン関連の片付けに入ります。ここでも意識しているのは「夜営業のスタートを遅らせない」こと。昼の道具・食材と夜の道具・食材が混在しないように、それぞれの置き場所・動線を最初から決めておくのが鈴木のやり方です。

「最初は何度か混乱しました。昼の片付けをしながら夜の仕込みを始めると、どちらも中途半端になる。だから昼と夜の作業を完全に分けた。昼が終わったら一度リセットして、夜モードに切り替える」。

この区切りのつけ方が、二毛作を無理なく続けるためのオペレーション設計の核心です。5席ラーメン営業の一日の仕込みから片付けまでの流れについては別の記事でも詳しく取り上げているので、具体的な作業の順番が気になる方はそちらも参考にしてください。

17:00〜 — 夜の顔に戻る。焼肉・ホルモン店として再起動

夕方からは「侍ホルモン清水駅前店」の準備が始まります。同じ厨房、同じカウンター、同じ冷蔵庫——でも並んでいる食材は全く別のもの。この切り替えが自然にできるようになるまで、鈴木には半年ほどの試行錯誤があったといいます。

夜営業は2009年の創業から続けてきた本業です。清水駅前グルメ通り振興会の事務局長も務める鈴木にとって、地域の夜の飲食文化を支えることは経営上の使命でもあります。昼に家系ラーメンを始めたのは、夜営業を置き換えるためではなく、夜だけでは賄いきれなかった固定費の回収を補完するためでした。

「夜の売上が落ちたわけじゃない。昼に収益源が一つ増えただけ。でもそれだけで、月末の手残りが変わってくる」。利益を増やすことと売上を増やすことは違う。その感覚を、鈴木は実際の数字の中で体感してきました。

2名体制でラーメン営業を回す実際のオペレーションや、不採算店舗へランチ業態を導入する際の現場の動きも、合わせて読んでいただくと二毛作運営のリアルなイメージがより具体的になると思います。

まとめ — 「空いている昼」は、今すぐ使える資産かもしれない

鈴木諭の一日を追って見えてきたのは、二毛作が「二倍働く」ことではないという事実です。同じ空間・同じ設備・同じ固定費の中で、昼という時間に別の収益源を置く。その発想の転換が、経営の手応えを変えました。

夜しか営業していない飲食店オーナーの皆さんに聞いてみたいのは、「昼間の店舗が何も生み出していないことを、今どう感じているか」です。家賃は昼も夜も同じ額がかかっています。厨房は冷えたまま。カウンターには誰も座っていない。それが「仕方ない」ではなく「もったいない」に見えるなら、次の一歩を考える価値はあると思います。

5席から始めた実証店舗が、今もリアルタイムで営業しながら改善を続けています。理論だけでなく、現場の数字と口コミで検証された内容を、自分の店に置き換えて考えてみてください。

まずは電話でご相談いただくことも可能です。
📞 054-363-2766

昼間の店舗が何も生み出していない——その現状を「仕方ない」から「変えられるかもしれない」に切り替えるための具体的な情報が、山道家モデルの詳細ページにまとめられています。オリジナルプランとブランドプランの違いも含めて確認できるので、自分の店にどちらが合うか考えながら読んでみてください。

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