レシピだけでは足りないと考えるようになった実体験

開発ストーリー・店主の想い

「レシピさえあれば、あとは何とかなる」——正直に言うと、私も最初のうちはそう思っていました。

2009年に「侍ホルモン清水駅前店」を始めて以来、夜の焼肉・ホルモン営業を15年以上続けてきた私が、昼間の遊休時間を使って家系ラーメンを始めようと動き出したとき、最初に考えたのは「スープのレシピをどこかから仕入れれば動けるだろう」ということでした。でも、実際に店を開けてみると、そんな単純な話ではありませんでした。

今日は、普段お客様に見せることのない「裏側」の話をしようと思います。山道家が今の形になるまでに、私が何度もつまずいた実体験です。レシピを探している方、あるいは昼営業を始めたいけれど何から手をつければいいか分からない方に、少しでも参考になれば幸いです。

こんな方におすすめ

  • ✅ 夜営業の売上はあるのに、月末の手残りが思ったより少ないと感じている方
  • ✅ 昼間に厨房や客席が空いていて、もったいないと思っている飲食店オーナー
  • ✅ ラーメンのレシピを探しているが、それだけで本当に営業できるのか不安な方
  • ✅ 家系ラーメンに興味があるが、どこから手をつければいいか分からない方
  • ✅ 加盟金やロイヤリティなしで、昼の新業態を試してみたい方
レシピだけでは足りないと考えるようになった実体験 | 山道家二毛作モデル

「売上がある」と「利益が残る」は別の話だった

夜営業を長年やってきて、売上そのものが悪い時期はそれほど多くありませんでした。清水駅前というロケーションで、ホルモンや焼肉の常連さんにも恵まれていた。でも、月末に数字を見ると、原材料費・スタッフの人件費・光熱費・家賃を引いたあとに残るものが、思いのほか少ない。

そのとき気づいたのが、家賃は昼も夜も同じだけかかっているという当たり前の事実でした。厨房も、客席も、昼間は完全に眠ったままです。夜の3〜4時間のために、一日分の固定費を払っている構造になっていた。「夜だけで利益を出し続けるには、客数を増やすか客単価を上げるしかない」という思考の罠に、ずっとはまっていたわけです。

解決の方向性は、客数を増やすことではなく、すでにある資産——店舗・厨房・客席——の稼働時間を増やすこと。そう考えたとき、昼の時間帯に何かを始めることが、いちばん現実的な一手でした。

レシピを手に入れた日、最初に気づいたこと

家系ラーメンを選んだのは、私自身が食べ歩くほど好きだったからです。横浜の吉村家をはじめ、都内・神奈川の家系店をかなりの数食べてきました。「これなら自分でも本気でやれる」という気持ちがあった。

最初の一歩として、スープのレシピを調べました。業務用のベースを試したり、配合の情報を集めたり。でも、いざ丼に盛ってみると、何かが足りない。正確に言うと、スープ単体は悪くない。なのに、全体として「家系を食べた」という満足感にならない。

しばらく試行錯誤して、ようやく分かってきたことがありました。一杯のラーメンの完成度を決めているのは、スープだけじゃない。タレ・鶏油・麺・チャーシュー・提供の順番や温度、その全部がバランスをとって初めて「これが家系だ」と感じてもらえる、ということです。

スープのレシピだけを持っていても、それは材料の一部を持っているに過ぎない。そのことに気づくのに、少し時間がかかりました。

✓ ここまでのポイント

  • 夜営業だけでは固定費の回収に限界があり、昼の遊休時間・設備の活用が利益改善の現実的な一手になる
  • ラーメン営業はスープのレシピだけでは成立しない。タレ・鶏油・麺・チャーシュー・提供方法の全体バランスが「本格的」という評価を決める

タレ・鶏油・麺・チャーシューのどれか一つでも欠けると、スープが良くても「本格的」という評価にはならない——そこまで読んで、「では自分の店で全部を揃えるにはどうすればいいか」と思った方も多いはずです。山道家モデルの説明ページでは、レシピ・仕入先・オペレーション・チャーシュー製法まで含めた導入の全体像を確認できます。

山道家モデルの導入内容と説明会の詳細を確認する

「本格的」という評価は、スープ以外のところから来ていた

山道家の実証店舗(静岡市清水区、JR清水駅西口から徒歩約1分)で営業を続けながら、私が特に時間をかけて調整してきたのは、むしろスープ以外の部分でした。

タレは何度も配合を変えました。鶏油は温度と量の調整だけで、口当たりがまるで変わります。麺の茹で時間・硬さの設定は、季節や仕込みの状態によっても微妙にずれる。チャーシューは、焼肉店の厨房を持つ自分の強みを活かして、火入れの方法を繰り返し試しました。

山道家では、長時間店内で豚骨やガラを炊き続ける方式はとっていません。それでも、スープだけでなく、タレ・鶏油・麺・チャーシュー・提供方法の全体を丁寧に調整することで、お客様から「本格的」「正統派の家系ラーメン」「家系を食べるならここ一択」という声をいただけるようになりました。

「真面目に家系をやっていると思わせる一杯」

実証店舗に来店されたお客様

「チャーシューが本当に美味しい」

実証店舗に来店されたお客様

この評価は、スープの炊き方ではなく、一杯全体の設計から生まれていると私は思っています。

だからこそ、他の飲食店オーナーに山道家のノウハウをお伝えするとき、レシピの紙一枚を渡すだけでは不十分だという考えに至りました。タレ・鶏油・麺・チャーシューのそれぞれに意図があって、それが組み合わさって初めて機能する。レシピと仕入先をまとめて導入することのメリットについても以前まとめていますが、一つひとつをバラバラに揃えるより、全体像を把握してから動く方が、現場での失敗が圧倒的に少なくなります。

昼営業を「小さく」始めることで見えてきたもの

山道家の実証店舗は、カウンター5席・11時〜14時の3時間営業・基本2名体制です。月間の客数は250〜350名ほど、月商は25万〜33万円の間で推移しています。大きな数字ではありません。でも、夜営業の空き時間に、今ある厨房と客席だけで生まれている新しい利益源です。

「5席だけでも収益は生まれます」というのは、机上の計算ではなく、この実証店舗で実際に確かめてきた事実です。新しく物件を借りたわけでも、大きな設備投資をしたわけでもない。夜に使っていないカウンターと、昼間に遊んでいた厨房を動かしただけです。

小さく始めることのもう一つの利点は、改善のサイクルが回しやすいことです。5席だからこそ、「今日の麺の硬さはどうだったか」「タレの量をもう少し変えてみよう」という微調整が毎日できる。規模が大きくなってから全体を変えようとすると、コストも手間も跳ね上がります。

家系ラーメンの導入を検討されているなら、家系ラーメンのレシピ提供サービスを比較した記事も参考にしてみてください。レシピだけを売るサービスと、オペレーションや仕入先まで含めて伴走するサービスでは、現場での使い勝手がかなり異なります。

まとめ:レシピの先にあるものを渡したい

「レシピさえあれば」という気持ちは、今でもよく理解できます。私自身がそこから出発したからです。でも、実際に店を開けて、お客様に一杯を出して、その反応を見てきた経験から言うと、レシピはスタートラインに立つための道具の一つに過ぎない。

タレをどう設計するか、鶏油をどのタイミングでどれだけ入れるか、チャーシューの火入れをどうするか、麺の硬さをどう指定するか——その一つひとつに意図を持って、全体のバランスを整えること。それが「本格的」という評価につながると、実証店舗での営業を通じて実感してきました。

夜営業だけでは利益が残らないと感じているオーナーの方に伝えたいのは、客数を増やす前に「今ある店舗の稼働時間を見直す」という発想です。新しく何かを作るのではなく、今ある厨房・客席・スタッフを昼の時間帯に動かすだけで、新しい利益源が生まれる可能性があります。

山道家モデルについて、もう少し具体的に話を聞いてみたいという方は、お電話でもご相談を受け付けています。
📞 054-363-2766(侍ホルモン清水駅前店・山道家)

大切なのは、あなたのお店に合った方法を選ぶことです。山道家モデルには一つの正解はありません。それぞれの店舗の状況に合わせて、何が最適かを一緒に考えていきたいと思っています。

夜営業の固定費を昼の時間帯でも回収できるかどうか、5席・3時間という小規模から始められるかどうか——この記事で感じた問いへの具体的な答えは、説明会の場でお伝えしています。レシピだけでなく、仕入先・研修・オペレーション設計まで含めて何が得られるかを、まず情報として持ち帰ってください。

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