飲食店二毛作のデメリットを減らす7つの対策

二毛作・店舗活用

「昼の時間、店も厨房も空いているのに、何も生み出していない」

「売上はそこそこあるのに、月末になると利益が思ったより残っていない」

「二毛作って面白そうだけど、デメリットが怖くて動けない」

こういった声を、飲食店の経営者からよく耳にします。夜営業を続けながら昼間も営業する「二毛作」という選択肢は、固定費を抱えた既存店舗にとって理にかなった方法です。ただ、始める前から不安に感じるのも無理のないことだと思います。

私自身、静岡市清水区で夜営業中心の焼肉・ホルモン店を16年以上経営してきたなかで、昼間の遊休時間に家系ラーメンの営業を追加しました。うまくいったことだけでなく、最初に失敗したことや「こうすれば良かった」と思ったことがあります。

この記事では、二毛作のデメリットとして語られがちなポイントを一つひとつ取り上げ、それをどう小さくするかを具体的にお伝えします。メリットの話は別の記事に譲り、今回は「乗り越え方」に絞って書きました。

こんな方におすすめ

  • ✅ 夜営業の売上はあるのに、月末に利益が残らないと感じている方
  • ✅ 昼間の店舗や厨房が空いていて、もったいないと思っている方
  • ✅ 二毛作に興味はあるが、デメリットが心配で踏み出せていない方
  • ✅ 新しく物件を借りずに収益を増やしたいと考えている方
  • ✅ 夜の仕込みや体力への影響を最小限にしながら昼営業を検討している方
飲食店二毛作のデメリットを減らす7つの対策 | 山道家二毛作モデル

まず前提として:二毛作のデメリットは「設計次第」で変わる

「二毛作にはデメリットがある」という話を聞くことがあります。ただ、私の経験からいうと、多くのデメリットは「設計が雑なまま始めたこと」から来ているケースがほとんどです。

昼と夜で異なる業態を同じ場所で運営する以上、動線・仕込み・スタッフの動きに無理が出やすいのは事実です。しかし、それは「無理のある設計をしている」から起きることであって、二毛作という方法そのものが間違っているわけではない。

私が家系ラーメンを昼営業として追加したとき、最初から完璧ではありませんでした。何度も調整しながら、夜の営業に影響を出さない形を作っていきました。大切なのは「やってみてから直す」ではなく、「あらかじめデメリットになりやすいポイントを知った上で準備する」ことだと思っています。

夜営業だけで利益が残らない根本的な理由の一つは、家賃・設備・厨房が一日中コストを生んでいるのに、収益を生む時間が夜の数時間だけという構造にあります。家賃が高い飲食店が取るべき対策でも触れていますが、固定費の回収効率を上げることが、利益を残すための現実的なアプローチです。

デメリット対策① 夜の仕込みを圧迫しないスケジュール設計

昼営業を始めるとき、最も心配されるのが「夜営業の準備が遅れる」ことです。これは現実的な懸念で、実際に私も最初の頃は14時以降の片付けと夜の仕込みが重なって、バタバタした日がありました。

対策としてやったことは、昼営業の終了から夜の仕込み開始までの「インターバル」を明確に設けること。具体的には、11時〜14時の昼営業を終えたあと、片付けと補充を15時までに完了させ、そこから夜営業の準備に入る流れを作りました。

ポイントは「昼の片付けを夜の準備に組み込まない」こと。別の作業として切り離して時間を確保することで、夜営業のクオリティが落ちることを防げます。

デメリット対策② 少ない席数から始めて体力・人手を守る

「二毛作を始めると人手が足りなくなる」という声もよく聞きます。これも、最初から席数を増やしすぎることが原因になっていることが多い。

私が運営している実証店舗では、カウンター5席・3時間・基本2名という構成で昼営業を続けています。夜に使っていないカウンター席をそのまま活かす形で始めたので、新たに設備投資をする必要もありませんでした。

月間の客数は250〜350名程度、客単価は約950円。月商でいえば25万〜33万円という実績が出ています。「5席だけで意味があるのか」と思われるかもしれませんが、新たな固定費をほとんど増やさずにこの数字が積み上がるなら、利益への貢献度はかなり大きい。飲食店二毛作のメリットを最大化する方法でも解説していますが、小さく始めることが最大のリスクヘッジになります。

デメリット対策③〜⑦ 現場で気づいた5つの落とし穴と対処法

実際に営業してみて気づいた、見落とされがちなデメリットとその対策をまとめます。

③ メニューを絞らないと、かえって忙しくなる

昼営業で品数を増やしたくなる気持ちはわかります。ただ、少人数で回している以上、メニューが増えると仕込みと提供の両方に負荷がかかります。山道家では家系ラーメンを軸に品数を絞り、一杯の完成度を上げることに集中しました。これが「本格的な家系ラーメン」というお客様の声につながっています。メニューの多さより、一品の納得感を優先することが少人数営業の基本です。

④ 仕込みに時間をかけすぎると本末転倒になる

昼の利益を出すために、長時間の仕込みが必要なメニューを選ぶと、人件費と労働時間で利益が消えます。山道家モデルでは、長時間スープを炊き続けることを前提にしていません。業務用スープをベースに、タレ・鶏油・麺・チャーシュー・提供方法の全体を調整することで、正統派という評価を得ています。

「本格的な家系ラーメン」

実証店舗へのお客様の声

この評価は、長時間炊いているから得たものではありません。一杯の全体バランスを丁寧に整えた結果です。仕込みの時間対効果を常に意識することが、利益を守るうえで重要なポイントです。

⑤ 集客を後回しにすると、始めた意味がなくなる

開業の準備に力を入れるあまり、集客の仕掛けを後回しにしてしまうケースがあります。昼営業は「始めただけでは人が来ない」ことが多い。SNS・看板・Googleビジネスプロフィールの整備を、開業と同時に動かすことを意識してください。

⑥ 客席と厨房の動線が昼夜で変わることを想定しておく

夜の客席レイアウトが昼の営業に合っていないケースがあります。特にカウンター席の向き・照明・案内のしやすさは、夜とは違う視点で見直すことが必要です。小さな調整ですが、昼の客席体験が変わります。

⑦ スタッフへの説明と役割分担を明確にしておく

「なんとなく始めた昼営業」はスタッフに負担感を与えやすい。誰が何をするか、昼と夜でどう役割が変わるかを事前に整理しておくことで、現場の混乱を防げます。少人数だからこそ、役割の明確さが動きやすさに直結します。

✓ ここまでのポイント

  • 二毛作のデメリットの多くは「設計が雑なまま始めること」から来ている。あらかじめ落とし穴を知ることが最大の対策になる。
  • 夜の仕込みへの影響を防ぐには、昼営業の終了から夜の準備までのインターバルを設計段階で確保することが大切。
  • 席数・メニュー・仕込み時間を絞ることで、少人数でも収益を出せる構造を作れる。5席・3時間の実証モデルがその証明になっている。

夜の仕込みへの影響・メニューの絞り方・仕込み時間の設計など、「どこから手をつければいいか」が見えにくい状態で止まっていませんか。山道家モデルの説明会では、5席・3時間・基本2名という実証モデルをもとに、店舗ごとのオペレーション設計の考え方を具体的にお伝えしています。参加費等の登録情報はページからご確認ください。

山道家モデルの説明会・導入詳細を見る

「新しい利益源を作る」という視点が、デメリットへの耐性を変える

二毛作のデメリットを怖いと感じる背景には、「また別の仕事が増える」という感覚があると思います。ただ、視点を変えると、昼営業は「新しい仕事」ではなく「今ある資産を稼働させる」という行為に近い。

家賃は昼も夜も同じだけかかっています。厨房も客席も、昼間は費用だけ発生している状態です。その時間を少しでも収益に変えることができれば、夜営業の利益への依存度が下がります。夜の売上が少し落ちた月でも、昼の収益があることで全体の利益が安定するという経験を、私自身がしてきました。

飲食店二毛作の仕組みと導入方法でも詳しく解説していますが、「新しく店を作るのではなく、今ある店舗を活かす」という考え方が、リスクを抑えながら利益源を増やすための基本です。ラーメン導入はその手段の一つであり、目的はあくまでも「利益を生み出せる時間を増やすこと」です。

まとめ:デメリットは「知っていれば減らせる」

飲食店の二毛作には、確かにいくつかのデメリットがあります。ただ、それは「事前に知っていれば設計で対処できるもの」がほとんどです。

今回挙げた7つの対策を振り返ると、共通しているのは「小さく・シンプルに・明確に」という方向性です。席数を絞り、メニューを絞り、役割を明確にし、スケジュールをきちんと設計する。これだけで、多くのリスクは事前に小さくできます。

夜営業だけで利益を増やそうとすると、客数か客単価か原価削減のどれかを動かすしかなくなります。でも、昼の遊休時間という「今ある余白」を使えば、別の角度から利益を作れる。それが二毛作という選択肢の本質だと私は考えています。

「うちの店でできるのかどうか」が気になる場合は、まずは現状を整理することから始めるのがいいと思います。電話でのご相談も受け付けています。
📞 054-363-2766

記事を読んで「デメリットは減らせそうだが、自分の店に当てはめるとどうなるか」という疑問が残っているなら、それが次に確認すべきことです。山道家モデルの詳細ページでは、オリジナルプランとブランドプランの内容・違いや説明会への申込み方法を案内しています。ロイヤリティなし・契約期間なしの仕組みを、自分の店に合う形で検討できます。

自店に合った二毛作の導入方法を山道家モデルの詳細で確認する

コメント