既存店舗のままで売上を増やすことはできますか?

二毛作・店舗活用

「新しく店を出す余裕はない。でも、このまま夜だけの売上では頭打ちだ」

「家賃は毎日かかっているのに、昼間の厨房も客席も何もしていない」

「ランチをやってみたいけど、何を売ればいいのか、誰がやるのか、まったく整理がつかない」

こういった声を、飲食店の経営者の方からよく聞きます。夜の売上はそれなりにある。でも、固定費を引くと利益が残らない。そして昼間の店舗は静かなまま——この状況を変えたくて、でも動き出せないでいる方が、実はとても多いのです。

結論から言えば、既存店舗のままで売上を増やすことは可能です。ただし「客を増やす」という発想だけでは難しい。鍵は、すでに持っている「時間」「厨房」「客席」をもう一度稼働させることにあります。

この記事では、静岡市清水区で焼肉・ホルモン店を夜営業しながら、昼間に家系ラーメンを提供する「二毛作」を3年間実践してきた私・鈴木の経験をもとに、具体的な話をしていきます。

こんな方におすすめ

  • ✅ 夜営業中心で昼間の店舗・厨房・客席が空いている方
  • ✅ 家賃を一日分払っているのに稼働は夜だけ、と感じている方
  • ✅ 新規出店の資金はないが、新しい利益源を探している方
  • ✅ ランチ営業を始めたいが、何を売ればよいか決まっていない方
  • ✅ スタッフを大勢増やさずに始められる方法を知りたい方
既存店舗のままで売上を増やすことはできますか? | 山道家二毛作モデル

昼間の店舗が「空いている」とは、どういう状態なのか?

夜営業の飲食店にとって、昼間の時間はどういう位置づけになっているでしょうか。仕込み、掃除、発注——それなりに動いているかもしれません。でも「売上が発生していない時間」という意味では、昼間の店舗はほぼ遊休状態にあります。

問題は、その時間にも固定費がかかっていることです。家賃、リース料、光熱費の基本料金——これらは営業しているかどうかに関係なく発生します。夜の売上だけで、一日分の固定費を回収しなければならない構造が、利益を圧迫する大きな原因のひとつです。

言い換えれば、昼間に売上をゼロ円から数万円に変えるだけで、固定費の回収効率が大きく変わります。新しく店を借りることなく、です。

私が清水駅前で始めた昼の家系ラーメン営業は、まさにこの発想からスタートしました。夜の焼肉・ホルモン店で使っていないカウンター5席を、昼の3時間だけ別業態として動かす。それだけのことです。

なぜ「別業態の追加」が有効なのか?

昼の売上を増やす方法として、よく挙がるのが「夜メニューをそのままランチに使う」というアプローチです。しかしこれは、夜の仕込みと昼の提供が混在しやすく、どちらも中途半端になるリスクがあります。

それよりも、昼用に業態を切り分けて設計する方が、運営の整理がつきやすいです。夜は焼肉、昼はラーメン——というように、時間帯で業態をはっきり分けることで、仕込みの流れも、スタッフの動きも、メニューも整理されます。

さらに重要なのは、「夜のお客様」と「昼のお客様」が別の層であるという点です。昼にラーメンを食べに来るお客様は、夜の焼肉目的のお客様とは重なりません。つまり、既存の夜営業に客が食い合うことなく、純粋に新しい売上が生まれます。

私の実証店舗では、カウンター5席・営業時間11時〜14時の3時間で、月間250〜350名のお客様にお越しいただいています。客単価は約950円、月商は25万〜33万円ほど。これは新しく店舗を借りた結果ではなく、夜に使っていなかった5席と3時間の話です。

✓ ここまでのポイント

  • 昼間の遊休時間にも固定費は発生している。稼働時間を増やすことで、固定費の回収効率が上がる
  • 夜と昼を別業態として設計することで、運営の整理がつきやすく、客層も重ならない
  • 5席・3時間という小規模から始めても、月商25万〜33万円の実績が出ている

「間違いなく正統派の家系ラーメン」

実証店舗ご利用のお客様

「チャーシューが本当に美味しい」

実証店舗ご利用のお客様

こうした声が出るようになったのは、スープの炊き方だけを追いかけるのではなく、タレ・鶏油・麺・チャーシュー・提供の流れ全体をバランスよく設計した結果だと感じています。昼営業だけのためにスープを何時間も炊くことは現実的ではない——その制約のなかで、どうすれば一杯として満足してもらえるかを繰り返し試してきました。

実際にどうやって始めればよいのか?

「やってみたい気持ちはある。でも、何からどう動けばいいか分からない」という方に向けて、私が実践してきた流れを整理します。

ステップ1:昼に使える席数と時間を確認する
まず「何席、何時間、使えるか」を把握します。夜の仕込みに影響しない範囲で昼に充てられる時間帯を洗い出す。5席あれば十分スタートできます。

ステップ2:商品を一本に絞る
昼営業で失敗しやすいのは、メニューを増やしすぎることです。品数が増えると仕込みが増え、少人数では回せなくなります。私の実証店舗では家系ラーメンに絞っています。一本に絞ることで、仕込みも提供も安定します。

ステップ3:夜営業の動線と切り分ける
昼の営業を11時〜14時、終了後の後片付け・清掃を済ませ、夜の仕込みに入る流れを設計します。昼と夜の仕込みが混在しないよう、時間のブロックをはっきり分けることが大切です。

ステップ4:小さく始めて改善する
最初から完成させようとしなくていい。2〜3人のスタッフでまず試してみて、オペレーションの無駄を削り、商品の精度を上げていく。実証店舗も、最初から月商30万円あったわけではありません。

昼営業が夜に影響するのでは?という不安にどう答えるか?

この疑問は、多くの夜営業の経営者から出てきます。正直に言えば、設計を誤ると影響は出ます。だからこそ、切り分けの設計が重要なのです。

私の実証店舗では、10時ごろから昼の準備に入り、14時に営業終了、後片付けを済ませてから夜の仕込みに移ります。昼用の食材と夜用の食材をはっきり分けて管理することで、混乱が起きにくくなっています。

また、基本2名で運営しているため、「昼に人を使いすぎて夜が回らない」ということも起きていません。少人数でできる設計にすることが、夜営業への影響を最小化する大きなポイントです。

スタッフの体力的な問題については、昼3時間・夜の仕込みと分業できれば、一人に集中させなくて済みます。店舗の規模や状況によっても最適解は変わるので、一概に「こうすれば必ず大丈夫」とは言えませんが、設計次第で無理なく両立できている実績はあります。

「まとめて整えたい」と「自店名でやりたい」、どちらの選択肢もある

昼営業を始めるうえで、レシピや仕入先、オペレーションをゼロから準備する手間は決して小さくありません。夜の営業を抱えながら、商品開発・食材の仕入れ・販促物の準備まで一人で進めるのは、現実的に難しい場合が多いです。

山道家二毛作モデルは、そうした既存飲食店の経営者向けに、実店舗で改善してきたレシピ・仕入先・オペレーションをパッケージとして提供しています。自分の店名でやりたい方にはオリジナルプランを、ブランドや販促物もまとめて整えたい方にはブランドプランを選べます。加盟金・月額ロイヤリティ・契約期間はありません。

ラーメンを導入することが目的ではなく、昼間の遊休時間から利益を生み出すことが目的です。そのための手段として家系ラーメンが合うかどうか、店舗ごとに確認しながら進めることを大切にしています。

まとめ:今ある店舗の「昼間」を動かすことから始める

既存店舗のままで売上を増やせるか——答えは「昼間の遊休時間をどう使うか次第」です。新しく物件を探したり、大きな投資をしたりしなくても、今ある席と厨房と時間を使えば、新しい売上の柱を作ることができます。

5席で月商25万〜33万円という数字は、大きな金額ではないかもしれません。でも、これまでゼロだった昼間の時間が生み出す利益として見れば、固定費の回収効率は大きく変わります。小さく始められることが、最大の強みです。

あなたのお店に合ったやり方があるはずです。まずは現状の店舗状況を整理するところから、一緒に考えましょう。

山道家モデルの内容や、どんな店舗が導入に向いているかなど、個別のご相談もお受けしています。お気軽にご連絡ください。

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