結論から言うと、飲食店二毛作のメリットを最大化するには「商品・仕入・オペレーション・ブランド・収支設計」の5つを最初から整えて動かすことです。どれか一つが抜けると、せっかく昼営業を始めても「なんとなく続けているだけ」で終わってしまいます。
私は2009年に「侍ホルモン清水駅前店」を創業し、17年間、夜営業中心の飲食店を運営してきました。その経験の中で、夜に使っていないカウンター席と昼の空き時間を活かして家系ラーメン「横浜家系ラーメン山道家」を立ち上げ、実際に営業しながら仕組みを磨いてきました。この記事では、その実証の数字と現場で気づいたことをベースに、二毛作のメリットを本当に活かすための5つの方法を具体的にお伝えします。
こんな方におすすめ
- ✅ 夜営業中心で昼間の厨房・客席が空いている方
- ✅ ラーメン営業に興味はあるが、スープ・タレ・麺の知識がなくて踏み出せない方
- ✅ 独学での商品開発に時間をかけられない、現役の飲食店経営者の方
- ✅ FCの加盟金やロイヤリティを避けつつ、新しい利益源を作りたい方
- ✅ 少人数・短時間から小さく始めたい方

方法① 商品設計を「一杯の完成度」から逆算する
ラーメン営業を始めたいと相談を受けると、多くの経営者がまず「スープをどうやって炊くか」を悩みます。でも、私自身がたどり着いた考え方は少し違っていて、「完成した一杯がお客様にどう評価されるか」を起点に組み立てることでした。
山道家の実証店舗では、長時間スープを炊き続ける方式を採用していません。それでも実際に食べたお客様からは、
「本格的な家系ラーメン」
実証店舗に対するお客様の声
「真面目に家系をやっていると思わせる一杯」
実証店舗に対するお客様の声
という言葉をいただいています。これは「店炊きかどうか」ではなく、スープ・タレ・鶏油・麺・チャーシュー・提供方法の全体バランスをしっかり調整した結果です。
二毛作でラーメンを導入するとき、独学で一から商品開発を始めると、どの業務用スープを選ぶか、タレはどの比率で合わせるか、麺の太さや硬さはどうするか——といった判断に何ヶ月もかかります。実店舗で検証済みの組み合わせをそのまま使えることが、二毛作のスタートを大きく早めます。
方法② 仕入先と仕込みルートを最初から確定させる
商品の設計が固まっても、「どこから何を仕入れるか」が決まっていないと、開業直前に慌てることになります。これが独学の最大の落とし穴です。
タレ・鶏油・麺・チャーシューの素材は、それぞれ納期・ロット・保存方法が異なります。夜営業の仕込みと並行して昼の準備を動かすには、仕入れの曜日と数量を最初から設計に組み込んでおく必要があります。「試してみたら在庫が余った」「週に一度しか入荷できない素材を毎日使おうとしてしまった」——こういったミスは仕入先が確定していないまま動き始めると起きやすいです。
実証店舗の運営では、カウンター5席・11時〜14時の3時間営業・基本2名体制を前提に、仕入れの量と頻度を設定しています。月間客数250〜350名、客単価約950円という実績の裏側には、無駄なロスを出さない仕入れルートの設計があります。
空いている厨房を有効に使うための具体的な方法についても別の記事で詳しく触れていますので、あわせて参考にしてみてください。
✓ ここまでのポイント
- 商品設計はスープだけでなく、タレ・鶏油・麺・チャーシュー・提供方法の全体で完成度を作る
- 仕入先と仕込みルートは開業前に確定させることで、夜営業との干渉を防げる
- 独学で一から探すより、実店舗で検証済みの仕組みを使う方が時間と試行錯誤を大幅に減らせる
スープ・タレ・麺・チャーシューの組み合わせは分かった、でも「自分の店でどう動かすか」のイメージがまだ掴めていない——そこで詰まっている方が多いです。山道家モデルの詳細ページでは、オリジナルプランとブランドプランの違い、および説明会の申込み方法を確認できます。
方法③ オペレーションを「夜営業に影響しない設計」にする
二毛作が長続きしない最大の理由の一つは、昼の準備が夜の仕込みを圧迫することです。これは商品の問題ではなく、動線と時間の設計の問題です。
山道家モデルでは、10時に準備開始・11〜14時営業・終了後に清掃と夜の仕込みへ移る、という流れを基本としています。ただし「この流れが全店舗に合う」とは考えておらず、店舗ごとの厨房レイアウト・スタッフの勤務時間・夜営業の仕込み開始時刻に合わせて調整しています。
特に注意が必要なのはチャーシューです。夜のホルモン・焼肉業態と共用できる仕込みラインがある一方、衛生管理や保存の観点から完全に分けた方がよい工程もあります。「どこを共用し、どこを分けるか」をオペレーションの設計段階で整理しておくことが、長期的な運営を安定させます。
夜営業の店舗を昼に活用するメリットと注意点について掘り下げた記事もありますので、導入前の参考にしてみてください。
方法④ ブランドと集客の打ち手を開業と同時に準備する
「ラーメンを始めました」と言っても、それをお客様が知らなければ席は埋まりません。昼営業のスタート直後が最も集客の体力を使う時期です。ここを乗り越えるための打ち手を、開業と同時に用意しておくことが重要です。
具体的には、メニュー表・店頭POP・SNSでの告知素材の準備です。「夜は焼肉屋なのに昼はラーメン?」という反応は必ずあります。それをマイナスに受け取るのではなく、「昼だけ別の顔を持っている面白い店」として伝える発信の仕方があります。
山道家モデルには、山道家ブランドのロゴデータ・メニューデータ・POPデータを含むブランドプランと、独自の屋号で始められるオリジナルプランの2種類があります。「自店の屋号を守りたい」という経営者には前者より後者を選ぶ方が多いですが、「認知を早めたい」「家系ラーメンとしての看板力が欲しい」という場合はブランドプランが機能します。どちらが合うかは店舗の立地と既存顧客層によって変わります。
「家系を食べるならここ一択」
実証店舗に対するお客様の声
この言葉が生まれる背景には、味の完成度だけでなく、「ここが家系ラーメンの店だ」と認識してもらえる店頭・メニューの伝え方があります。集客の設計は商品と同じくらい大切です。
方法⑤ 収支を「月商」ではなく「利益」で管理する
二毛作の最大のメリットは、既存の家賃・設備・厨房への追加投資を最小限にして、新しい利益源を作れることです。しかし「売上が上がった」という感覚だけで運営していると、原価・人件費・光熱費の増分を見落として「なんとなく忙しいだけ」になりがちです。
実証店舗の月商は約25万〜33万円(営業日数や季節による変動あり)ですが、これはあくまで一つの参考値です。重要なのは、5席・3時間という小規模な運営でも、既存の固定費をほぼ変えずに新しい利益が積み上がる構造を作れるという点です。
収支管理では、追加で発生したコスト(昼用の食材・消耗品・追加の人件費)と、増えた売上の差分を毎月確認する習慣を最初から持っておくことをすすめています。飲食店の収入源を増やす手段として二毛作が有効かどうかを数字の観点から整理した記事も参考にしてみてください。
まとめ:「分からない」を解消してから動き始める
ラーメン営業に興味はあるけれど、スープ・タレ・麺・チャーシューの知識がない——この状態から独学で動き始めると、商品が固まるまでに数ヶ月かかることも珍しくありません。その間も夜営業は続き、昼の準備が重なれば体力を消耗します。
二毛作のメリットを最大化するとは、「小さく始めて、素早く黒字の状態を作り、改善を続ける」ことだと私は考えています。そのために必要なのは、商品・仕入・オペレーション・ブランド・収支の5つを最初から整えること。どれか一つを後回しにすると、後から修正するコストが上がります。
山道家モデルには一つの正解はありません。大切なのは、あなたのお店に合った方法を選ぶことです。まずは現状の店舗状況・スタッフ人数・営業時間を整理した上で、どの形が合うかを相談しながら決めていく進め方をおすすめしています。
個別の質問は電話でも受け付けています。
📞 054-363-2766(侍ホルモン清水駅前店/山道家二毛作モデル)
5席・3時間・基本2名という実証済みの数字をここまで読んで、「自分の店でも動かせるかもしれない」と感じたなら、次のステップは具体的な店舗状況を持ち寄って話すことです。レシピ・仕入先紹介・オペレーション設計・開業研修の内容と説明会の日程を、詳細ページで確認してみてください。


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