「昼もやりたいけど、人が足りない」
「新しいスタッフを採用する余裕がない」
「今いるメンバーだけで、どこまで回せるか分からない」
夜営業中心の焼肉店やホルモン店を経営していると、こういった声は日常的に聞こえてきます。昼間の店舗がまるごと空いているのに動かせない。その理由の多くは、人手の問題です。
私自身、2009年に「侍ホルモン清水駅前店」を開業して以来、17年間夜営業の現場に立ってきました。JR清水駅西口からすぐ、静岡市清水区の店舗で、昼間の遊休時間を使って家系ラーメン営業を始めたのが「山道家二毛作モデル」の出発点です。
この記事では、スタッフが少ない焼肉店が昼営業をスタートした場合、3ヶ月でどんな変化が起きるのかを具体的にお伝えします。「何人いれば回るのか」「どこが一番きつかったのか」「3ヶ月後に何が変わっていたか」、順番に見ていきます。
こんな方におすすめ
- ✅ 夜営業の焼肉店・ホルモン店を経営していて、昼間の店舗が空いている方
- ✅ 新しいスタッフを採用せずに昼営業を始めたい方
- ✅ 少人数でも回せるオペレーションの実例を知りたい方
- ✅ 家系ラーメンの導入を検討しているが、現場のリアルが分からない方
- ✅ ランチ業態を小さく試してから判断したい方

スタートの条件:2名体制、3時間だけ
まず前提を整理しておきます。山道家の実証店舗でのスタート時の条件は、カウンター5席、営業時間11:00〜14:00の3時間、基本運営人数2名です。
焼肉店の場合、夜の仕込みに影響を出したくないという制約があります。昼営業のために朝から何時間もスープを炊いたり、多人数を早出しさせたりすることは、夜のオペレーションに直接ダメージを与えます。だから「昼は短く、軽く、少人数で」という設計が必須条件でした。
この前提を崩さないために選んだのが、商品数を絞ること。メニューを増やせば増やすほど、仕込み・提供・片付けの工程が増え、必要な人手が増えます。家系ラーメンという1ジャンルに絞り、トッピングの組み合わせで対応する設計にしたのは、人数を増やさないための判断でもありました。
1ヶ月目:慣れるまでの「思わぬ負荷」はどこか
昼営業を始めた最初の1ヶ月で、多くの焼肉店が「想定外だった」と感じるのは、提供のスピードではなく、切り替えコストです。
夜に使う設備や動線をそのまま昼に転用するとき、微妙なセッティングのズレが積み重なります。どこに何を置くか。ラーメン用の器・調味料・補充ルートを、夜の焼肉営業と干渉しない位置に固定する。この「定位置を作る」作業が、実は最初の1ヶ月で最も時間を取られる工程です。
2名で回すなら、1人が提供・接客、もう1人が調理という役割分担を最初から明確にしておくことが重要です。どちらが何をするか曖昧なまま始めると、2名でも「連携ロス」が発生して体感的に1.5名分の力しか出ません。逆に言えば、役割を固定してしまえば2名で十分に回る設計が成立します。
商品数を絞っていることで、調理工程はシンプルに保てます。「覚えることが多すぎる」という状態を作らないこと。これが少人数体制を成り立たせる最大のポイントです。
2ヶ月目:オペレーションが安定すると何が変わるか
2ヶ月目に入ると、日々の動きがルーティン化されてきます。焼肉店のスタッフが「昼はラーメン」という切り替えに慣れ、準備・提供・片付けの流れが体に入ってくる時期です。
この段階で重要なのが、「昼営業の仕込みが夜の仕込みを圧迫していないか」の確認です。最初に設計したつもりでも、実際に動かしてみると干渉が出てくることがあります。特に仕込み時間のバッティングは、スタッフへの負担に直結します。山道家モデルでは、夜営業で長時間豚骨やガラを炊き続けるような工程を前提にしていないため、この干渉を最小限に抑えやすい設計になっています。
スープの調整や仕込みの分量感が定まってくると、2名の体制で「余裕がある日」と「ギリギリな日」の差が見えてきます。余裕があった日に何が違ったか、ギリギリだった日に何が起きたか。この観察が、3ヶ月目以降のオペレーション改善の材料になります。
家系ラーメン導入3ヶ月後のリアル。味・集客・利益の変化でも触れていますが、2ヶ月目は「慣れ」と「課題の発見」が同時に進む時期です。
✓ ここまでのポイント
- 少人数で回すには、商品数を絞り、役割分担を最初から明確にすることが先決
- 夜の焼肉営業への干渉を防ぐ設計が、スタッフの疲弊を防ぐ
- 2ヶ月目で見えてくる「余裕な日」と「ギリギリな日」の差が、改善のヒントになる
2名で回せるかどうかは、オペレーションの設計次第だということは伝わったと思います。ただ「どう設計すればいいか」の具体的な中身は、レシピやオペレーション・仕入先紹介まで含めた導入支援の中にあります。説明会では、あなたの店舗の席数・スタッフ数・営業時間に合わせた話ができます。
「真面目に家系をやっていると思わせる一杯」
実証店舗ご来店のお客様
「家系を食べるならここ一択」
実証店舗ご来店のお客様
この評価は、スープだけで作られたものではありません。タレ・鶏油・麺・チャーシュー・提供方法のバランスを全体で調整した結果です。商品数が少ない分、一杯の完成度に集中できる。これも「絞る」ことのメリットです。
3ヶ月後:焼肉店の昼営業、数字と感覚のリアル
3ヶ月が経過したとき、スタッフが少ない状態で始めた焼肉店の昼営業はどうなっているか。
山道家の実証店舗では、カウンター5席・3時間の営業で月間250〜350名、月商25万〜33万円という実績があります。数字は営業日数や季節によって変動します。実績の中心的な意味は、5席・3時間という小規模営業でも収益を生み出せることです。
この規模感は、焼肉店が「ゼロから新業態を作った」という感覚より、「今ある時間と空間に仕事を乗せた」という感覚に近いはずです。月25万円の利益増というより、「昼間に何もしていなかった時間が、少し動き始めた」という変化として受け取るのが正確です。
3ヶ月後に感じる現実的な変化は、収益よりもむしろオペレーションへの自信です。「2名でできる」という実感が積み重なると、スタッフの動きが安定します。来る日も来る日もギリギリでヒヤヒヤするより、「今日も普通に回った」という日が増えることが、続けられるかどうかを分ける一番の要因です。
静岡の居酒屋が昼営業を始めた6ヶ月後のリアルでは6ヶ月後の変化も詳しく書いています。3ヶ月で安定の手応えを掴んだ後、何が課題として残るかも参考にしてみてください。
「人が少ない」を前提に設計する、という発想の転換
よくある誤解に「スタッフが揃ったら昼営業を始めよう」というものがあります。しかし実際には、スタッフが揃う前に始めて、少人数でも回るように設計し直した方が現実的です。
多人数を想定したオペレーションを少人数でやると崩れます。最初から少人数を前提に設計したオペレーションは、最初は少し窮屈でも、慣れれば安定します。
商品数を絞る。役割を明確にする。夜営業への干渉を最小化する。この3点を最初に決めてしまうことが、焼肉店が昼営業を3ヶ月続けられるかどうかの分岐点になります。
静岡のラーメン開業研修前と後。技術と自信の変化では、実際に現場で研修を経てオペレーションを身につけるプロセスも紹介しています。「レシピだけ受け取っても始められない」という方には参考になると思います。
まとめ:3ヶ月後に残るのは「続けられる自信」
スタッフが少ない焼肉店が昼営業を始めて3ヶ月後に手に入るもの。それは大きな売上の数字ではなく、「2名で回せる」という実感と、遊休時間が少しだけ収益に変わり始めたという手応えです。
新しく人を採用しなくても始められる。夜営業を犠牲にしなくても続けられる。この2点が担保されてはじめて、「やってよかった」と思える昼営業になります。
大切なのは、あなたのお店に合った規模とペースで始めることです。5席だけでも収益は生まれます。まず小さく始めて、改善しながら続ける。その方法を一緒に考えることが、山道家二毛作モデルの出発点です。
個別の状況や疑問は、電話でも気軽にご連絡ください。
📞 054-363-2766
「3ヶ月後に続けられる自信を持てるか」が焼肉店の昼営業の分岐点だと書きました。その自信は、設計の正しさから来ます。山道家モデルの説明会では、5席・2名・3時間という実証済みの仕組みをベースに、あなたの店舗への落とし込み方を具体的に確認できます。


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