焼肉店の昼ラーメンで利益を残す5つの方法

経営改善・利益アップ

焼肉店の夜営業で売上が立っているのに、月末に手元に残る利益が思ったより少ない。そんな経験をしている経営者は、実は少なくありません。

農林水産省の「食料・農業・農村白書」をはじめ、飲食業に関わる各種調査でも、小規模飲食店の営業利益率は平均5〜10%前後に留まるとされています。売上が100万円あっても、残るのは5万〜10万円程度というのが現実です。客数を増やす努力をしても、原材料費・光熱費・人件費がそれに比例して上がれば、利益率は変わらない。つまり、「売上を増やす」だけでは根本的な解決にならないケースが多いのです。

私(鈴木諭)は静岡市清水区で焼肉・ホルモン店を経営しながら、昼の遊休時間に家系ラーメンの営業を始めました。カウンター5席・11時〜14時・基本2名という小さな営業で、月商25万〜33万円の利益源を作っています。今回は、その実体験をもとに「焼肉店の昼ラーメンで利益を残す5つの方法」を具体的にお伝えします。

こんな方におすすめ

  • ✅ 夜営業だけでは月末の利益が残らないと感じている焼肉店・ホルモン店の経営者
  • ✅ 昼間に店舗・厨房・カウンター席が空いていて活用方法を探している方
  • ✅ 新規出店をせずに新しい収益源を作りたい方
  • ✅ ランチ営業を始めたいが看板メニューが決まらない方
  • ✅ フランチャイズ以外の選択肢で家系ラーメン導入を考えている方
焼肉店の昼ラーメンで利益を残す5つの方法 | 山道家二毛作モデル

なぜ「売上を増やす」だけでは利益が残らないのか

焼肉店の夜営業には構造的なコストがかかります。肉の仕入れ、タレや野菜の仕込み、換気設備の稼働、夜間スタッフの人件費——これらはお客様が来ても来なくても、ほぼ一定額が発生します。夜の客数を増やせばある程度の売上は伸びますが、食材ロスや残業代がそれに追いついてしまう。

問題の本質は、昼間の店舗・厨房・客席が丸ごと遊休資産になっていることです。家賃は24時間分払っているのに、使っているのは夜の数時間だけ。この「稼いでいない時間」を放置したまま夜の売上だけを伸ばそうとしても、固定費の壁は越えられません。

解決の方向性はシンプルです。客数を増やすことだけでなく、今ある設備・席・厨房の稼働時間を増やして、新しい利益の柱を作ること。昼ラーメンはその手段として非常に相性がよい選択肢です。焼肉店で利益が出ない原因と夜営業への依存の関係についても、別の記事で詳しく整理していますので参考にしてください。

方法1:固定費ゼロで始める「昼の3時間」設計

最初に確認したいのは、昼ラーメンを始めるために「新しく何かを作る必要があるか」という点です。答えはほぼNOです。

焼肉店の厨房にはガスコンロ・冷蔵庫・作業台がすでにあります。カウンター席があれば、そのまま客席として使えます。追加の家賃も、大掛かりな内装工事も、基本的には必要ありません。昼の3時間(たとえば11時〜14時)だけ、今ある空間を「ラーメン店」として機能させる——それだけで固定費の負担は変わらずに、新しい収益が乗ってきます。

私自身、清水駅前の店舗でカウンター5席・3時間という設計でスタートしました。夜の仕込みに影響させないために昼の仕込みを最小化し、基本2名で回せる動線を作ることが最初の設計ポイントでした。小さく始められることが最大の強みです。

方法2:スープの「仕入れ設計」で仕込み時間を削る

焼肉店の経営者が昼ラーメンをためらう理由の上位に、「スープを長時間炊く時間がない」という声があります。これはもっともな悩みです。夜営業の仕込みだけでも十分に忙しいのに、さらに昼前から豚骨を炊き続けるのは現実的ではありません。

ただ、ここで認識を変えてほしいのは、「店内で長時間炊くこと」と「本格的な一杯を出すこと」は必ずしも同じではないということです。

山道家では、店炊きスープに依存せず、業務用スープをベースにしながら、タレ・鶏油・麺・チャーシュー・提供温度の全体を調整することで満足度の高い一杯を設計しています。実際にお客様からは「本格的な家系ラーメン」という評価をいただいています。完成した一杯の満足度を軸に置くことで、仕込みの負担を現実的な範囲に収められます。

焼肉店の昼営業でラーメンが相性よい理由のひとつも、まさにこのオペレーションの軽さにあります。焼肉店の昼営業でラーメンが相性よい理由についても整理していますので、あわせて読んでみてください。

「本格的な家系ラーメン」

実証店舗ご来店のお客様

✓ ここまでのポイント

  • 焼肉店の利益が残らない本質は、昼間の遊休資産(厨房・席・時間)を活用できていないことにある
  • 新規出店・大規模工事なしに、今ある設備で昼の3時間を収益化できる
  • スープを長時間炊かなくても、全体設計で「本格的」という評価は得られる

仕込みの負担を減らしながら「本格的」という評価を得る設計ができる、というところまで読んで、「では具体的にどう組み立てればいいか」という部分が気になっている方も多いはずです。山道家モデルの説明会では、レシピ・仕入先紹介・オペレーション設計の実際の内容を確認できます。

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方法3:「原価率の管理」をラーメン単品で設計する

焼肉のランチ営業と比べたとき、ラーメンのわかりやすい強みは原価管理のしやすさです。焼肉のランチは肉の歩留まりや端材の活用が難しく、原価率が読みにくい側面があります。ラーメンは一杯あたりの構成要素が固定されているため、原価を事前に設計しやすい。

たとえば、客単価950円の設定で原価率を30〜35%に抑えられれば、1杯あたり約617〜665円が粗利として残ります。月250〜350名を集客できれば、粗利ベースで15万〜23万円程度になる計算です。実際に私の店舗では、月商25万〜33万円という実績が出ています(営業日数・季節によって変動します)。

ここで大切なのは、チャーシューやタレなどの付加価値を高めることで客単価と満足度を同時に上げる設計です。「チャーシューが本当に美味しい」という声をいただいているように、トッピングの品質が口コミと再来店率に直結します。

方法4:「夜の仕込み」と切り離したオペレーション設計

昼ラーメンで経営者が最も避けたいのは、夜の焼肉営業に影響が出ることです。昼の仕込みで疲弊して夜のサービスが落ちる、昼のスタッフ配置のために夜のシフトが組めなくなる——これでは本末転倒です。

そのために必要なのが、昼と夜を完全に切り離したオペレーション設計です。具体的には以下の点を整理します。

  • 昼専用の仕込みは前日または当日開店1時間前に完結させる
  • 昼営業に関わるスタッフは夜のシフトと重ならない担当を置く(または店主1名+アルバイト1名の構成)
  • 昼の食材管理を夜の食材と分離して在庫を管理する
  • メニューを絞り込み、調理動線を単純化する

5席・3時間・基本2名という実証結果は、この設計が機能することを示しています。飲食店の遊休時間を利益に変える方法の記事でも、オペレーション設計の考え方を詳しく書いていますので参考にしてください。

方法5:「利益が残る構造」から逆算してメニューと席数を決める

昼ラーメン導入で陥りやすい失敗のひとつが、「まずメニューを決めてから、どう売るか考える」という順序です。売りたいラーメンを作ってから集客策を考えると、結果的に売上は立っても利益が残らないことがあります。

逆算の考え方はこうです。「月に何万円の新しい利益が欲しいか」から始めて、必要な客数・客単価・原価率・使える席数・営業時間を決める。この順序で設計すれば、5席しかないカウンターでも十分に機能する昼営業が組み立てられます。

山道家モデルには一つの正解はありません。店舗ごとの最適解があります。席数が3席しかない店舗、週3日だけ昼を開けたい店舗、夜限定でラーメンを一品加えたい店舗——それぞれに合った導入の形があります。大切なのは、あなたのお店に合った方法を選ぶことです。

まとめ:新しく作るのではなく、今ある時間と設備を利益に変える

焼肉店の昼ラーメンで利益を残すための5つの方法をまとめると、次のようになります。

  1. 固定費ゼロで始める「昼の3時間」設計
  2. スープの仕入れ設計で仕込み時間を現実的な範囲に収める
  3. 原価率をラーメン単品で管理し、チャーシュー等の付加価値で客単価を上げる
  4. 夜の焼肉営業と切り離したオペレーション設計を作る
  5. 欲しい利益から逆算してメニューと席数を決める

夜営業だけに収益を依存している状態は、今ある固定費を半分しか回収できていないのと同じです。昼の3時間・カウンター数席という小さな単位から始めても、設計次第で新しい利益の柱になります。「営業時間そのものを利益へ変える」という発想が、焼肉店の経営を変えるきっかけになれば幸いです。

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