飲食店の経営者に聞いた調査では、「売上はある程度あるのに手元に利益が残らない」と感じているオーナーが6割を超えるという結果が出ています。売上が問題なのではなく、固定費を夜営業だけで回収しようとしている構造そのものが問題なのです。
月5万円の新しい利益を作るために必要なのは、新しい店舗でも大幅な客数増でもありません。今あるお店の「昼間の空き時間」を動かすことです。この記事では、その考え方と具体的な手順をQ&A形式で整理しました。
こんな方におすすめ
- ✅ 夜営業だけでは毎月の利益が薄いと感じている飲食店オーナー
- ✅ 昼間の厨房・客席が何も生み出していない状況を変えたい方
- ✅ 新規出店の資金はないが、新しい収益源を探している方
- ✅ ラーメンなど別業態の導入を検討しているが、何から始めるか分からない方
- ✅ 月5万〜10万円規模の利益改善を現実的な方法で実現したい方

「売上はあるのに利益が残らない」のはなぜですか?
多くの場合、原因は固定費の回収構造にあります。家賃・光熱費・設備の減価償却費は、営業しているかどうかに関係なく、一日24時間発生し続けます。にもかかわらず、夜だけ4〜5時間の営業で全額を回収しようとしているとしたら——構造的に利益が薄くなるのは当然です。
たとえば、月家賃が15万円の店舗で夜3時間×25日間の営業をしているとします。実質的な稼働時間は月75時間。残りの600時間以上は「家賃を払い続けながら店は閉まっている」状態です。
売上が増えない理由を探す前に、固定費を分散して回収できる時間帯が他にないかを確認することが、利益改善の最初の一歩です。原材料費率や人件費率を削る努力より、先に確認すべき点がここにあります。
昼間の遊休時間を動かすと、どのくらい利益が変わりますか?
ここで重要なのは、昼営業を加えた場合に「売上が増えるか」ではなく、「利益が増えるか」という視点です。
私が静岡市清水区で運営している実証店舗「横浜家系ラーメン山道家」は、カウンター5席・営業時間11時〜14時・基本2名運営という小さな規模で動いています。月間の客数は約250〜350名、客単価は約950円。月商は約25万〜33万円で推移しています。
この数字の意味をもう少し具体的に言うと——もともと夜営業のためだけに存在していたカウンター5席と昼の3時間が、毎月25万円以上の売上を生み出しているということです。そこから食材費・人件費(2名分)を引いた残りが、夜営業の固定費をさらに補完する新しい利益源になります。
「5席で月25万円以上」という実績は、飲食店オーナーの感覚からすると意外に映るかもしれません。ただ、昼間の時間が完全なゼロから動き出すことを考えると、月5万〜10万円の利益改善は現実的な範囲に収まります。
✓ ここまでのポイント
- 夜営業だけでは固定費の回収効率が低く、利益が残りにくい構造になっている
- 昼間の遊休時間・客席・厨房は、追加投資なしに動かせる可能性がある
- 5席・3時間という小規模でも、月商25万〜33万円の実績が出ている
月5万円の利益を目標にするなら、何から手をつけるべきですか?
目標を「利益5万円」に設定したとき、逆算で必要なことが整理されます。
たとえば客単価950円・食材原価率35%前後・2名分の人件費を仮定すると、粗利ベースで月5万円の上積みには、月間100〜120名程度の昼客が目安になります。営業日数20日で割ると、1日あたり5〜6名。カウンター5席で3時間の営業なら、決して無理のない数字です。
ただし、これは「何を売るか」が決まっていることが前提です。昼に始める業態として、私が選んだのは家系ラーメンでした。理由は明確で、回転が速い・客単価が安定する・繰り返し来てくれる・少人数で提供できる、という点が夜の焼肉・ホルモン営業との相性が良かったからです。
あなたのお店に何が合うかは、業種・立地・客層によって変わります。ただ共通して言えるのは、商品数を絞り、オペレーションを単純化することが、少人数で利益を出す鍵だということです。
ラーメンを昼に導入する場合、夜営業に影響が出ませんか?
これは導入を検討している方から最もよく受ける質問です。正直に言うと、準備なしに始めれば影響は出ます。逆に言えば、動線と時間の設計さえ整えれば、夜営業への影響はほとんど出ません。
山道家の実証モデルでは、10時から仕込みを始め、11時開店・14時閉店・その後に夜営業の仕込みへ移る流れで運営しています。昼のラーメン仕込みは、夜に長時間スープを炊く方式ではなく、業務用スープをベースにタレ・鶏油・麺・チャーシューの全体バランスを調整することで、短い仕込み時間でも満足感のある一杯を実現しています。
「店炊きスープでないと本格的ではない」という思い込みがあるかもしれませんが、実際にお客様からは次のような声をいただいています。
「間違いなく正統派の家系ラーメン」
実証店舗ご来店のお客様
「真面目に家系をやっていると思わせる一杯」
実証店舗ご来店のお客様
仕込み時間が短いこととラーメンの完成度は、必ずしも反比例しません。何をどう組み合わせるかの設計が正確であれば、夜営業への負担をかけずに昼の品質を担保することは十分に可能です。
フランチャイズ以外に、ラーメンを導入する方法はありますか?
フランチャイズは確かに一つの選択肢ですが、加盟金・月額ロイヤリティ・契約期間・指定ルールが伴うのが一般的です。月5万円の新しい利益を目指しているのに、毎月の固定費が増える仕組みを選ぶと、その利益はロイヤリティで相殺されかねません。
私が山道家モデルとして提供しているのは、フランチャイズとは異なる仕組みです。レシピ・仕入先・調理研修・オペレーション設計を買い切り型で導入し、その後の月額費用は発生しません。自分の屋号でそのまま始めることもできますし、山道家のブランドを使いたい方向けのプランも用意しています。
「ラーメンを導入することが目的ではなく、利益を生み出すことが目的です」というのが私の基本的な考え方です。導入コストが回収できない仕組みを選ぶことは、目的と手段が逆転しています。あなたのお店の状況に合った方法を選ぶことが、最初に確認すべき点です。
静岡市清水区の実証店舗は、もともと2009年から続く「侍ホルモン清水駅前店」の昼間の遊休時間を活かして始めました。JR清水駅西口から徒歩約1分という立地で、夜はホルモン焼肉・昼は家系ラーメンという二毛作営業を現在も続けています。この実績が、山道家モデルの土台になっています。
まとめ:月5万円の利益改善に必要なのは「今ある時間を動かすこと」です
月5万円の利益を増やすために必要なのは、大きな設備投資でも、客数を一気に2倍にすることでもありません。今すでに家賃を払っている店舗の、昼間という空き時間を、きちんと設計された業態で動かすことです。
新しく作るのではなく、今ある店舗を活かす。小さく始めて、手応えを確認しながら改善する。その積み重ねが、夜営業だけでは残らなかった利益を、確実に上積みしていきます。
山道家モデルの詳細・導入の流れ・オリジナルプランとブランドプランの違いについては、説明会または個別相談でお伝えしています。まずは話を聞いてみるところから始めていただければ、と思います。
お電話でのご相談も受け付けています。お気軽にどうぞ。
054-363-2766


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