お盆が明け、夏の熱気がまだ路地に残る8月の夜。清水駅西口を出てすぐの場所に、今夜もひっそりと暖簾が揺れています。
「侍ホルモン 清水駅前店」の店主・鈴木諭は、開店前にカウンター越しに目をやりながら、炭の具合を確かめていました。今年で創業17年。毎日繰り返してきた時間なのに、「今日もちゃんと来てくれるかな」という気持ちは、いまだに消えないと言います。
この記事では、ある夏の夜の営業中に交わされた、常連様との何気ない会話を通して、「長く通える店」がどのようにして生まれるのかをお伝えしたいと思います。
こんな方におすすめ
- ✅ 地元で長く通える飲み場を探している方
- ✅ チェーン店ではなく、個人店の雰囲気を楽しみたい方
- ✅ 店主との会話まで含めて食事を楽しみたい方
- ✅ 清水駅周辺でゆっくり飲める居酒屋を探している方
- ✅ 初めて来店する前に、店の雰囲気を知っておきたい方

17:30。開店と同時に顔なじみが来る
開店してまもない時間帯は、決まって静かです。でも、鈴木はその静けさを「準備の続き」と捉えています。炭に火が入り、七輪の温度が落ち着いてくるこの時間が、今日の営業の土台をつくる。
そこへ、仕事帰りらしいスーツ姿の男性が一人で引き戸を開けました。
「あ、今日も早いですね」
鈴木が声をかけると、男性はネクタイを少し緩めながら「今日は会議がちょうど早く終わってね」と笑いました。年に何十回と来ている常連様です。
座席はテーブル席でも掘りごたつ席でも好きなところへどうぞ、と鈴木が言う前に、男性はすでに「いつもの席」へ向かっていました。七輪の前の、少しだけカウンターに近い席。
「なんで常連様ってあそこに座るんでしょうね」と以前スタッフが聞いたことがあるそうです。鈴木の答えは「たぶん、話しかけやすいから」。厨房への一言が届くくらいの距離感が、ちょうどいいのかもしれません。
「また来たい」と思える店の条件が、記事を読んでいくうちに少しずつ見えてきた頃だと思います。実際にどんなホルモンや料理が揃っているのか、そこが気になっている方のために、メニューの一覧をご覧いただけます。まずは料理の顔ぶれを確認するだけで構いません。
会話の中から生まれる、次のメニューのヒント
常連様との会話は、決して料理の話ばかりではありません。仕事の話、家族の話、今日の天気、清水港から見た富士山がきれいだったとか。そういう話が、七輪の炭火をはさんで自然に行き来します。
でも鈴木は、その流れの中にそっと耳を傾けています。「先週食べたあれ、また頼もうかな」「あの鍋、夏でも食べたいんだよね」——そういうひと言が、次のメニュー構成や仕込みのヒントになることが少なくないと話していました。
牛骨塩もつ鍋が一年を通してご注文いただける理由の一つも、「夏でも食べたい」という常連様の声がきっかけだったと言います。暑い夜でもさっぱりとした塩スープは飽きない、という声を聞き続けて、今ではすっかり通年メニューになりました。
「常連様に教えてもらっていることのほうが多いと思っています」と鈴木は言います。レシピを決めるのは店主ですが、メニューを育てるのはお客様と一緒に積み重ねた時間なのだろうと、話を聞いていて感じました。
ホルモン好きのお客様との会話の中から生まれたメニューの話も、よければあわせてご覧ください。
✓ ここまでのポイント
- 常連様が「また来たくなる」のは、料理だけでなく席の配置や距離感も関係している
- 店主との何気ない会話が、メニューを育てる一部になっている
宴会で参加者全員に喜ばれたという声を読んで、次の飲み会や集まりの場所として検討し始めている方もいるかもしれません。席の空き状況やコース内容は、予約ページから確認いただけます。幹事として下調べをしておきたい場合にも使いやすい画面です。
19:00すぎ。グループのお客様が増えてくる時間帯
夕方の静けさが変わってくるのは、19時を過ぎたあたりです。同僚を連れてくる常連様、久しぶりに来店した方、初めての方が混ざりながら、店内に話し声が増えてきます。
この夜も、常連の男性がテーブルにビールを傾けながら、鈴木に声をかけてきました。
「そういえば先月、会社の宴会でここ使ったんだけど、みんなに喜ばれてさ」
「宴会で利用したら参加者全員に喜ばれた」
常連のお客様より
「それは嬉しいですね」と鈴木が返すと、男性はビールを一口飲みながら続けました。「初めて来た人もいたんだけど、炭火で焼くやつが珍しかったみたい。焼き方教えてもらいながら食べるの、好評だったよ」と。
宴会の幹事を任されると、場所選びはなかなか悩ましいものです。参加者の好みも分からないし、料理が少なくて終わったあとに不満が出てしまうのも避けたい。そういう心配を、常連様は友人や同僚にこの店を紹介することで解消してきたのかもしれません。
「地元の人でも、ここを知らない方は意外と多くて。ご紹介で来てくださった方が『こんな店あったんだ』って言ってくれることが今でもあります」と鈴木は話していました。清水駅西口を出てすぐの場所に17年間あるのに、まだ知られていない——それが少し悔しくもあり、紹介で来てくれた方の驚く顔が嬉しくもある、と笑っていました。
七輪を囲むお客様の笑顔に密着した記事も、宴会の雰囲気をお伝えするのに参考になるかもしれません。
「また来たい」と思ってもらうために、鈴木がやめたこと
「常連様が増えたのはいつ頃からですか」と聞いてみると、鈴木はしばらく考えてから「やめたことがあってから、かな」と答えました。
やめたこと——それは、「頑張って話しかけること」です。
開店してしばらくの頃は、せっかく来てくれたお客様に楽しんでほしいと思うあまり、積極的に声をかけすぎていた時期があったそうです。でもある時、常連の方から「たまに静かに飲みたいこともあるんだよね」とさらりと言われて、気づいたと言います。
求められたときに話す。話しかけてきたら丁寧に返す。それだけでいい。それからは、「ちょうどいい距離感」を意識するようになったそうです。
「仕事帰りにゆっくり飲みたい日もあれば、誰かと話したい日もある。どちらにも対応できる店でありたいと思っています」と鈴木は言います。その言葉が、17年間続いてきた理由の一つのように聞こえました。
仕事帰りに「今日はホルモン」と決めたお客様に密着した記事では、そういった夜の一人飲みの空気感もご紹介しています。
閉店間際の一言が、次の来店につながる
22時を過ぎると、店内は少しずつ静かになっていきます。最後まで残っていた常連の男性が席を立つとき、「また来週ね」と言い残して引き戸を開けました。
鈴木は「お疲れさまでした」と送り出したあと、七輪の炭が落ち着いていくのを確認しながら言いました。「あの一言が、次の営業の活力になるんですよね」と。
常連になれる店を探している方にとって、条件はさまざまだと思います。料理が美味しいこと、駅から近いこと、値段が分かりやすいこと。でもこの夜の会話を聞いていると、もう一つ大切なことがあると感じました。「ここにいると、自分のペースでいられる」という感覚です。
清水駅西口から徒歩約1分。月曜定休、火曜から土曜は17:30〜23:00、日曜・祝日は17:30〜22:00の営業です。お電話でのご予約・お問い合わせは 054-363-2766 までどうぞ。初めての方も、久しぶりに来たい方も、どうぞ気軽に暖簾をくぐってみてください。
「ちょうどいい距離感」のある店で、自分のペースで飲める夜を過ごしてみたいと思った方は、まず予約を入れておくと安心です。清水駅西口から徒歩約1分、席数には限りがありますので、特に週末は早めのご確認をおすすめします。


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