10月に入ると、日が短くなるのが早い。清水駅前の通りも、夕方5時を過ぎればもう夜の雰囲気になる。夜に向かってエンジンがかかる時間帯、これがホルモン屋として生きてきた私にとって、ずっと「自分の時間軸」だった。
だから逆に、朝10時台から仕込みを始めて11時に開店するというのは、最初はどこか別人の時間感覚をなぞっているような感じがした。夜業態の人間が昼を動かすとは、具体的にどういうことなのか——それが、3ヶ月経ったいま、少しずつ輪郭をもって見えてきている。
今回は、静岡・清水で夜の焼肉・ホルモン店として長年営業してきた私が、昼間の空き時間を使って家系ラーメンの営業を始めた「3ヶ月後のリアル」を書く。新しく物件を借りたわけでも、大きな設備投資をしたわけでもない。今ある店舗をそのまま活かした、小さな始め方の記録だ。
こんな方におすすめ
- ✅ 夜営業中心で昼間の厨房・客席が空いており、もったいないと感じている方
- ✅ 新規出店の資金はないが、新しい利益源を作りたい飲食店経営者の方
- ✅ ラーメン導入に興味はあるが、実際の3ヶ月後の変化が知りたい方
- ✅ FCのロイヤリティを避けながら自分のペースで始めたい店主の方
- ✅ 静岡・清水エリアで飲食店を経営しており、昼の売上に課題を感じている方

「新しい店を作る」ではなく「今の店を昼も動かす」という発想
正直に言うと、3ヶ月前の私にとって最大の関心事は「お金をかけずに始められるか」だった。
一般的に新業態で新規出店しようとすると、物件の保証金・内装工事・厨房設備・採用費・広告費——ざっくり積み上げると、小さな物件でも数百万円単位の出費は避けられない。夜の焼肉・ホルモン店として17年やってきた私でも、それをもう一店舗分出すのは現実的ではなかった。
ところが、よく考えてみると手元にはすでに「使われていない資産」があった。カウンター5席、11時から14時の3時間、そして夜営業のための厨房設備。これらは毎日そこにあるのに、昼間は完全に遊んでいた。家賃は24時間分払っているのに、使っているのは夕方以降だけ——この非対称さに、改めて気づいたのが始まりだった。
だから「新しく作る」ではなく「今ある店舗を昼も活かす」という方向で考えた。その結論が、家系ラーメンの昼営業だった。
導入前の状態:「どうせ昼は無理」と思っていた
始める前、私が一番気にしていたのは「本格的なラーメンを少人数・短時間で出せるのか」という点だった。
家系ラーメンが好きで、横浜の吉村家をはじめ各地の店を食べ歩いてきた。あの一杯を作るには、長時間スープを炊かなければならないと思い込んでいた。でも、昼の3時間だけのために前日深夜から仕込みを回すのは、夜営業を抱えた自分には無理だった。
かといって「作れるラーメン」を出すだけでは、家系ラーメンとして通用しない。この矛盾をどう解くか——それが、山道家モデルを設計する上でもっとも時間をかけた部分だった。オペレーションを磨くのに時間をかけた背景には、この「夜業態の人間が昼に出せる一杯」という問いが常にあった。
答えとして行き着いたのは、スープだけを頑張ることをやめ、タレ・鶏油・麺・チャーシュー・提供方法の全体を設計することで、完成した一杯の満足度を作る方法だった。店炊きであることを価値にするのではなく、お客様が食べたときに「本格的だ」と感じるかどうかを基準にした。
3ヶ月後の変化:数字と感触の両方から
開業から3ヶ月が経過した時点での変化を、正直に書く。
まず数字の話。カウンター5席・11時から14時の3時間営業で、月間の来客数は250〜350名程度で推移している。客単価は約950円。月商に換算すると25万〜33万円になる。これは、夜の売上に「上乗せ」される形で生まれた数字だ。新たに家賃が発生したわけでも、スタッフを大きく増員したわけでもない。基本の運営は2名で回している。
この数字を見て「大きな成功だ」と言うつもりはない。ただ、存在していなかった利益の柱が一本増えたことは確かだ。夜営業の収支だけでは吸収しきれないコストの一部を、昼の営業が補えるようになってきた、という感触がある。
もう一つ、数字より先に変化があったのが「お客様の評価」だった。
「本格的な家系ラーメン」
実証店舗へのお客様の声
この言葉は、開業から早い段階でいただいた声だ。長時間スープを炊かなくても、設計次第でこう評価される一杯は作れる——実際にそれが確認できたことは、3ヶ月を振り返ったとき、もっとも手応えを感じた部分だった。良いか悪いかを最終的に判断するのはお客様だ。だからこそ、この声は素直にうれしかった。
✓ ここまでのポイント
- 新規出店をせず、今ある夜営業の店舗・設備・客席を昼に活用することで、初期投資を最小限に抑えられる
- スープ一点に依存せず、タレ・鶏油・麺・チャーシュー・提供方法の全体を設計することで、「本格的」という評価を得ることができた
- カウンター5席・3時間・基本2名という小規模でも、月商25万〜33万円の新しい利益源を作ることができた
「新しく物件を借りずに始めたい」という出発点は同じでも、自分の店舗でどう設計するかは、業種・厨房・客席数によって変わってくる。山道家モデルの詳細ページでは、オリジナルプランとブランドプランの違い、および説明会の案内を確認できる。まずは概要を見るだけでも、自分の店との合い方が見えてくるはずだ。
3ヶ月で見えてきた「始める前には分からなかったこと」
うまくいった話だけを書いても読者の役に立たないので、始めて初めて分かったことも正直に書いておく。
仕込みの動線は最初から決まらない
夜営業の仕込みと昼のラーメン仕込みを、同じ厨房・同じ時間帯で回すことになる。最初の1ヶ月は、どちらかが邪魔になる場面が必ず出てきた。「夜の仕込みに影響させたくない」は多くの飲食店経営者が抱える心配だが、これは仕込みの順番と導線を一度書き出して整理するだけで、かなり解消できる。むしろ昼が始まったことで、全体の仕込みが「見える化」された面もあった。
集客は「ゼロから作る」と思っておく
夜のお客様が自動的に昼にも来てくれるわけではない。清水駅前という立地は人の流れがあるので、ランチタイムに通りがかりの方が入ってくださるケースも多いが、それだけに頼ることもできない。3ヶ月間、何がきっかけで来てくださるかを観察し続けることが必要だった。「どうやって最初のお客様を作るか」は、店舗ごとの立地や既存顧客の状況によって変わる。一律の正解はない。
「小さく始める」ことの本当の意味
5席・3時間という規模は、最初は「こんなに小さくて意味があるのか」と感じるかもしれない。ところが実際には、小さいからこそ改善が速い。客席が多ければ多いほど、「全席でうまく回るようになる」まで時間がかかる。5席なら、明日すぐ変えられる。焼肉店とラーメンの二毛作が相性のよい理由でも触れているが、夜業態の厨房・設備を活かせる業種の中でも、規模を小さく保てることが長期的な強みになる。
「静岡だから」ではなく「今ある店だから」できること
清水駅前で営業していると、地域の飲食店経営者から「静岡ではラーメンで昼をやっても難しいんじゃないか」という声を聞くことがある。
でも3ヶ月やってみて感じるのは、エリアより先に「今ある店舗をどう使うか」の設計が先だということだ。清水駅西口から徒歩1分という立地は確かにある。ただ、この仕組みを作った動機は「立地がよいから」ではなく、「払っている家賃分の時間を使い切りたかったから」だった。
それは静岡以外の飲食店経営者にも、同じように当てはまる話だと思っている。居酒屋の昼営業3ヶ月後のリアルでも業種が違う視点からこの問いを掘り下げているが、共通しているのは「新しく作るのではなく、賢く始める」という出発点だ。
今ある店舗・厨房・客席が昼間に空いているなら、それはすでに「資産」として存在している。その資産を使わずに夜だけで勝負し続けることが、本当にベストな選択なのかどうか——3ヶ月を経たいま、自分自身はその問いに一つの答えを出せたと思っている。
まとめ:3ヶ月後に残ったのは「利益の柱が一本増えた」という事実
派手な成功談を書くつもりはなかった。ただ、3ヶ月という時間をかけて確認できたことは三つある。
一つ目は、新しく物件を借りなくても新しい利益源を作ることはできる。二つ目は、小規模・短時間・少人数でも、設計次第で「本格的」と評価される一杯は提供できる。三つ目は、始めてからが本当のスタートで、改善できる余地がある分だけ伸びしろも残っている。
山道家モデルに一つの正解はない。ご自身の店舗・業種・客層・立地によって、最適な形は変わる。大切なのは、あなたのお店に合った方法を選ぶことだ。
まずは話だけでも聞いてみたいという方は、お電話でも受け付けている。
📞 054-363-2766(山道家二毛作モデル 担当:鈴木)
3ヶ月後の変化を読んで「自分の店でも試せるかもしれない」と感じたなら、次のステップは情報収集だ。山道家モデルの詳細ページでは、レシピ・オペレーション・仕入先紹介・研修を含むプラン内容と、説明会への申込み方法を案内している。加盟金もロイヤリティも発生しないため、まず内容だけ確認する、という動き方が現実的だ。


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