家系ラーメン二毛作を成功させる7つのポイント

二毛作・店舗活用

9月に入ると、夏の猛暑がやわらぎ、外食需要が少しずつ戻ってくる季節です。「そろそろ昼営業を動かしたい」と動き出す飲食店オーナーが増えるのも、ちょうどこの時期です。

ただ、相談の中でいちばんよく出てくる悩みが、「ラーメンはやってみたいけれど、フランチャイズに入ると店名を変えなければいけないでしょうか」という問いかけです。

居酒屋や焼肉店として10年以上積み上げてきたブランドは、集客力だけでなく、お客さんとの信頼そのものです。それを別の屋号に差し替えることへの抵抗感は、当然のことだと思います。

この記事では、自分の店名または自分で決めた新ブランドのまま、家系ラーメンの昼営業を成立させるための7つのポイントを、実際の数字と現場経験をもとに整理します。

こんな方におすすめ

  • ✅ 昼間の厨房・客席が空いていて、新しい利益源を探している方
  • ✅ 長年育ててきた屋号を変えずに新業態を始めたい方
  • ✅ FCの加盟金やロイヤリティを毎月払い続けることに抵抗がある方
  • ✅ 家系ラーメンの営業に興味はあるが、仕入先やレシピの見当がつかない方
  • ✅ 少ない席数・短時間から試せる仕組みを探している方
家系ラーメン二毛作を成功させる7つのポイント | 山道家二毛作モデル

1. 「屋号を変えなければならない」は思い込みかもしれない

一般的なラーメンFCの多くは、ブランドの統一性を保つために、加盟店に対して指定屋号の使用を求めます。それはFCとしては合理的な仕組みです。ただ、それが唯一の選択肢かというと、そうではありません。

家系ラーメンという業態は、仕組みさえ正しく設計すれば、自分の店名または自分で考えた新ブランドで営業することができます。ポイントは「どのFCに入るか」ではなく、「商品設計とオペレーションをどう組み立てるか」です。

私自身、2009年から静岡市清水区で「侍ホルモン清水駅前店」を運営してきました。その店名と厨房・客席をそのまま活用し、昼の時間帯に家系ラーメンを始めたのが「横浜家系ラーメン山道家」の出発点です。既存の屋号を守りながら、昼に別の業態をのせることは、実際にできます。

2. 屋号をどうするか。2つの選択肢と判断基準

昼営業のラーメンを始める際、屋号の扱いは大きく2パターンに分かれます。

① 現在の店名をそのまま使う
夜の業態の知名度や常連客を昼に引き込みたい場合に有効です。「〇〇(夜の店名)の昼ランチ」として認知されやすく、既存の関係性を活かせます。一方で、「焼肉屋でラーメン?」という最初のギャップを乗り越えるための工夫が必要です。

② 昼業態専用の新ブランドを自分でつくる
夜の業態と切り分けて、ラーメン専門店としてのイメージを持たせたい場合に向いています。新しい看板・のれん・メニュー表を用意することで、昼のお客さんに独立した専門店として認識してもらいやすくなります。屋号を自分で決めるため、FCへの依存は生まれません。

どちらが正解かは、立地・夜業態の知名度・想定する昼の客層によって変わります。「店舗ごとの最適解があります」というのが、私が繰り返し伝えていることです。

3. 数字で見る「5席・3時間」の現実

屋号の問題と同じくらい、「本当に利益になるのか」という不安を持つ方が多いので、実証店舗の数字を示します。

山道家の実証店舗は、カウンター5席・営業時間11時〜14時・基本2名運営という体制です。月間客数は約250〜350名、客単価は約950円で、月商は約25万〜33万円という実績があります。

この規模感が意味するのは、「大きなスペースや長い営業時間がなくても、収益は生まれる」ということです。既存店舗の遊休時間と遊休設備を使う以上、家賃・光熱費の大部分はすでに夜営業が負担しています。昼の売上はほぼそのまま新しい利益源になります。

FCに入った場合、加盟金に加えて毎月のロイヤリティが発生します。月商25万円の店から毎月数万円が引かれ続ける構造と、引かれない構造では、手元に残る利益が大きく変わります。屋号の自由度と財務の両方を考えると、選択肢は一つではないと分かります。

✓ ここまでのポイント

  • 屋号をFCに明け渡さなくても、家系ラーメン営業は成立する
  • 現在の店名を活かすか、自分で新ブランドをつくるかは店舗ごとに判断する
  • 5席・3時間の小規模運営でも、月25万〜33万円の売上実績がある

屋号を変えずに始められるとわかっても、「では具体的に何を用意して、どう動けばいいのか」という部分が見えないまま止まっている方が多いです。山道家モデルの説明ページでは、レシピ・仕入先紹介・オペレーション・開業研修まで含めた導入内容の全体像を確認できます。まずどんな内容かだけ見ておくだけでも、次の判断がしやすくなります。

山道家モデルの導入内容・説明会の詳細を見る

4. 商品設計で「本格」を実現する5つの要素

屋号を自分で決めた場合でも、肝心のラーメンが「本物っぽくない」と感じられては意味がありません。FCのブランド力に頼らず、自分の看板で出す以上、商品の完成度が評価のすべてになります。

私が横浜の吉村家をはじめ多数の家系ラーメン店を食べ歩いた上で行き着いたのは、スープ単体ではなく、5つの要素の総合設計という考え方です。

  1. スープの選定と調整:業務用スープを前提に、濃度・温度・炊き方の補正をかける
  2. タレの設計:醤油ダレの配合が、家系らしさの骨格をつくる
  3. 鶏油の質と量:風味と香りに直結する。使う量・タイミングが仕上がりを変える
  4. 麺の選定:家系に合う太さ・加水率・茹で時間の組み合わせ
  5. チャーシューの製法:評価に直接関わる。手を抜けない工程

実証店舗では、この5要素を調整した結果、以下のような声をいただいています。

「本格的な家系ラーメン」

実証店舗ご来店のお客様

「間違いなく正統派の家系ラーメン」「真面目に家系をやっていると思わせる一杯」という声も届いています。長時間店内でスープを炊いていなくても、この評価を得ることができています。自分の屋号で出す場合こそ、この商品設計の精度が信頼の土台になります。

家系ラーメンをゼロから商品設計する手順については、はじめてのラーメン二毛作。開業までの完全ガイドでも整理していますので、あわせて参考にしてください。

5. オペレーション設計が「夜営業への影響」を防ぐ

屋号の問題が解決しても、「昼の仕込みが夜のホルモン・焼肉の準備に割り込む」ようでは持続しません。二毛作を長続きさせるには、昼と夜が干渉しないオペレーション設計が不可欠です。

具体的に抑えるべきポイントは3つです。

  • 仕込みの分離:ラーメン用の仕込みは開店前の限られた時間に完結させる。夜の仕込みと時間帯・動線を分ける
  • スタッフの役割固定:昼の2名が何をどの順番でやるかを標準化し、その日の状況に左右されない体制をつくる
  • 撤収の速さ:14時の営業終了後、夜の開店準備に移れる状態まで厨房を戻す時間を逆算して設計する

夜を主軸にしてきた店主ほど、昼の準備が夜に食い込むことへの拒否感は強い。その感覚は正しい。だからこそ、オペレーションを先に設計することが、二毛作の継続条件になります。

居酒屋でのラーメン昼営業をうまく回すための具体的な段取りは、居酒屋の昼ラーメンを成功させる6つのポイントで詳しく説明しています。

6. 集客は「夜の常連」から始めると早い

新しい屋号でラーメンを始めても、初日から見知らぬお客さんを集めるのは時間がかかります。最初の集客として最も効率がよいのは、夜の常連客への告知です。

「うちの昼、ラーメン始めます」と伝えるだけで、まず顔なじみが来てくれる。その人たちが「あそこの昼、本格的な家系ラーメンがある」と周囲に話す。この口コミの起点をつくることが、昼営業の序盤を支えます。

SNSでの発信は有効ですが、最初の30〜50人はリアルな関係から生まれることが多い。JR清水駅前の実証店舗でも、開始初期の集客は夜の来客との接点から動き始めました。自分の屋号で始める強みは、まさにこの「既存の関係性が使える」点にあります。

7. 「成功」の基準を利益で測る

昼営業を始めて最初に確認すべきは、売上の数字ではなく、夜営業では生まれなかった利益が新たに生まれているかどうかです。

家賃・光熱費・人件費の多くはすでに夜が負担しています。昼の売上から食材原価と昼の人件費を引いた分が、ほぼそのまま新しい利益源になります。月に5万円でも10万円でも、これまでゼロだった時間帯から利益が出ているなら、それは成功の出発点です。

ラーメンは目的ではなく、利益を生み出すための手段です。その手段として家系ラーメンを選ぶ理由は、「一杯で完結する商品であること」「リピート性が高いこと」「少人数で回せること」の3点にあります。

屋号をFCに渡さずに家系ラーメンを導入する選択肢については、家系ラーメンのフランチャイズは本当に儲かるのでしょうか?も読んでみてください。FCのコスト構造と自由度の違いを整理した記事です。

まとめ:屋号を守りながら、昼の利益を新しくつくる

今回の7つのポイントを一言でまとめると、「屋号を手放さなくても、家系ラーメンの昼営業は成立する」ということです。

FCに入らなければラーメンができないわけではありません。商品設計・オペレーション・集客の組み立て方を正しく整えれば、自分の店名または自分で決めた新ブランドで、今ある厨房・客席を使って利益を生み出す昼営業が動き始めます。

「新しく店を作るのではなく、今ある店舗を活かす」。これが山道家モデルの基本的な考え方です。5席・3時間・2名という小規模から始めた実証店舗が、その可能性を実際の数字で示しています。

個別の状況についてのご相談は、電話でも受け付けています。
📞 054-363-2766(侍ホルモン清水駅前店)

7つのポイントを読んで「自分の店でもできそう」と感じた方は、次は実際の導入内容を確認するタイミングです。オリジナルプランとブランドプランの違い、研修の内容、説明会への申込み方法は、山道家モデルの詳細ページに整理されています。加盟金・月額ロイヤリティは発生しないモデルなので、まず内容を見た上で判断してください。

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