夜は焼肉、昼はラーメン。導入までの6ステップ

二毛作・店舗活用

焼肉店のランチ営業を始めた経営者のうち、最初の3ヶ月で看板メニューが定まらずにいったん撤退する割合は決して少なくありません。理由はシンプルで、「夜に焼肉をやっている厨房で、昼に何を出すか」という問いに答えを持たないまま始めてしまうからです。

焼肉とラーメンは、厨房の相性が意外なほど良い組み合わせです。鉄板やロースターを使わない昼の時間帯に、ガスコンロとカウンター席だけでラーメンを出す。この発想で昼の遊休時間を収益に変えている焼肉店が、少しずつ増えています。

ただ、問題はここからです。「ラーメンをやってみたい」と思っても、スープをどう作るか、タレは何を使うか、麺はどこから仕入れるか、チャーシューはどう仕込むか。何一つ分からないまま調べ始めると、情報が多すぎてかえって迷子になります。

この記事では、焼肉店の経営者が昼の時間帯に家系ラーメンを導入するまでの6つのステップを、実際の営業経験をもとに具体的に解説します。独学で一から商品開発する時間を大幅に短縮するための道筋として、読んでいただけると幸いです。

こんな方におすすめ

  • ✅ 焼肉店・ホルモン店で昼の収益が取れていない方
  • ✅ ラーメン導入に興味はあるが、スープやタレの知識がゼロの方
  • ✅ 独学で商品開発を試みたが、時間と費用がかかりすぎていると感じている方
  • ✅ フランチャイズのロイヤリティや縛りを避けて自分の店名で始めたい方
  • ✅ カウンター席を昼間だけ活かして、月5万〜10万円以上の利益源を作りたい方
夜は焼肉、昼はラーメン。導入までの6ステップ | 山道家二毛作モデル

焼肉店の厨房は、実はラーメンに向いている

焼肉店の厨房には、業務用の強火ガスコンロが必ずあります。スープを温める、麺を茹でる、チャーシューを仕込む。これらの作業に必要な火力は、すでにそろっています。客席のロースターは昼には使いませんが、カウンター席があればそのままラーメンの提供スペースになります。

新たに物件を借りる必要はありません。設備投資もほとんどかかりません。「新しく店を作るのではなく、今ある店舗を活かす」という考え方が、焼肉店の二毛作には特に当てはまります。

ただし、設備が揃っていることと、売れるラーメンを作れることは別の話です。ここが最大のハードルで、多くの焼肉店経営者がつまずく部分です。焼肉店にラーメンを導入する5つの理由でも触れていますが、「厨房が使える」と「商品が完成している」の間には、実は大きな距離があります。

独学の落とし穴:スープだけ決めても始められない理由

ラーメンの商品開発を独学で始めると、最初にぶつかるのが「スープをどう作るか」という壁です。しかし、スープが決まっても終わりではありません。タレの配合、鶏油の使い方、麺の太さや加水率、チャーシューの製法と厚み、丼への盛り付け順序。これらすべてのバランスが整ってはじめて「一杯のラーメン」になります。

焼肉店の仕込みをしながら、昼だけのラーメン営業のために毎日何時間もスープを炊き続けることは現実的ではありません。私自身、2023年に「横浜家系ラーメン山道家」を清水駅前で始めるにあたって、同じ問いに向き合いました。長時間の店炊きに頼らずに、本格的な満足感を出すにはどうするか。その答えを出すまでに、横浜の吉村家をはじめ多数の家系ラーメン店を食べ歩き、スープ以外の要素に何度も手を入れ続けました。

独学では、仕入先探し・試作・改善・再試作のサイクルに半年以上かかることも珍しくありません。その時間と費用をゼロにすることはできませんが、大幅に短縮する方法はあります。

✓ ここまでのポイント

  • 焼肉店の厨房・カウンター席はラーメン営業に必要な設備をすでに備えている
  • スープだけでなく、タレ・鶏油・麺・チャーシュー・提供方法の全体を設計しないと一杯として完成しない
  • 昼だけの営業で長時間スープを炊き続けることは現実的ではなく、別の方法が必要になる

スープをどうするか、仕入先をどこにするか、6ステップを読んで「決めることが多すぎる」と感じた方もいると思います。山道家モデルの詳細ページでは、レシピ・仕入先紹介・オペレーション設計・開業研修まで何がセットになっているかを確認できます。まず全体像を把握してから、自店に合う導入方法を判断してみてください。

山道家モデルの内容・説明会日程を確認する

導入までの6ステップ

ここからが本題です。焼肉店が昼にラーメンを始めるまでの道筋を、6つのステップで整理します。

ステップ1:自店の「使える資源」を書き出す

カウンター席の数、昼の空き時間、動かせるスタッフの人数、厨房のスペース。まずこれを紙に書き出してください。「5席・3時間・2名」のような条件が明確になると、必要なオペレーションの規模感が決まります。

ステップ2:スープの調達方法を決める

店炊きを前提にしないなら、業務用スープをベースにする方法があります。ただし、業務用スープをそのまま出すだけでは差が出ません。タレの配合と鶏油の使い方で、スープの完成度は大きく変わります。どのスープを選ぶか、どの仕入先と取引するかは、最初の判断として重要です。

ステップ3:タレ・鶏油・麺・チャーシューを設計する

スープが決まったら、次はそれを活かすための要素を一つひとつ決めていきます。タレの塩分・甘みのバランス、鶏油の量と香り、麺の太さと食感、チャーシューの製法と厚み。これらは相互に影響するため、一つ変えると全体のバランスを見直す必要があります。実証済みのレシピがあれば、このサイクルを大幅に短縮できます。

ステップ4:仕入先をまとめて決める

スープ・麺・チャーシュー用の肉・タレの材料。それぞれの仕入先を一から探すのは想像以上に手間がかかります。どの業者に、何を、どの単位で発注するか。昼営業に必要な量は夜の焼肉ほど多くないため、小口対応できる仕入先かどうかも確認が必要です。

ステップ5:オペレーションを設計する

注文が入ってから丼を出すまでの手順を、紙に書いて整理します。スープの温め方、麺の茹で時間、チャーシューの切り方と枚数、のりやほうれん草の盛り付け順序。これが決まっていないと、2名で回すことは難しくなります。夜は居酒屋、昼はラーメンという二毛作経営のコツでも触れているように、オペレーションの設計は商品の品質と同じくらい重要です。

ステップ6:少量の客数から試して改善する

最初から満席を狙わなくていいです。5席・3時間の営業で、まず10〜20名に提供してみる。そこで気づいた課題を修正してから、徐々に集客を広げる。小さく始めて改善を重ねることが、失敗リスクを最も減らします。実証店舗である山道家でも、最初から完成した状態ではなく、実際の営業を重ねながら一杯の精度を上げてきました。

「本格的な家系ラーメン」

実証店舗ご来店のお客様

この評価は、長時間のスープ炊きによってではなく、スープ・タレ・鶏油・麺・チャーシュー・提供方法の全体を丁寧に設計した結果です。「本格的かどうか」を決めるのは作り手ではなく、食べた人です。その言葉を一つの基準として、商品の精度を測ってきました。

知識ゼロから始めるなら、実証済みの仕組みを使う

スープ・タレ・麺・チャーシューの知識がない状態から独学で進むと、商品が完成するまでに半年以上かかることがあります。その間も家賃は発生し、仕入先の試行錯誤にも費用がかかります。

実店舗で改善を重ねたレシピ・仕入先・調理方法・オペレーションをまとめて導入できる仕組みがあれば、この期間を大幅に短縮できます。山道家モデルのオリジナルプランでは、レシピの提供だけでなく、チャーシューの製法・仕入先の紹介・開業研修・オペレーション設計まで含めて対応しています。フランチャイズのような加盟金や月額ロイヤリティはなく、自店の屋号のまま始めることができます。

はじめての飲食店向けラーメン導入ガイドでは、業種を問わず共通する導入の基本をまとめています。まずそちらで全体像を確認してから、この記事のステップと照らし合わせると整理しやすいと思います。

まとめ:焼肉店の昼は、今日から収益に変えられる

夜の焼肉営業だけで十分な利益を確保できなくなってきた、という声は年々増えています。原材料費・光熱費・人件費が上がる中で、昼間に何もしない時間帯をそのまま放置しておくのは、もったいないという感覚が強くなっています。

焼肉店の昼にラーメンを導入する6つのステップを振り返ります。①使える資源を書き出す、②スープの調達方法を決める、③タレ・鶏油・麺・チャーシューを設計する、④仕入先をまとめて決める、⑤オペレーションを設計する、⑥少量から試して改善する。この順番で進めることで、知識ゼロの状態でも道筋が見えてきます。

ラーメンを始めることが目的ではなく、利益を生み出すことが目的です。焼肉店という既存の資源を活かして、新しい利益源を作る。その最初の一歩として、この記事が役立てば幸いです。

個別の状況についてご相談がある場合は、電話でもお気軽にどうぞ。054-363-2766(山道家二毛作モデル)までお電話ください。

6つのステップを読んで「自分の店でどこから手をつければいいか」がまだ具体的にならないなら、それは情報が足りないのではなく、自店の状況に合わせた整理が必要なサインです。説明会では、カウンター席数・営業時間・スタッフ構成をもとに、あなたの店に合った導入の順番を一緒に考えます。申込みフォームから日程を選ぶだけで参加できます。

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