5席から始めるランチ営業の完全ガイド

ランチ営業・小規模運営

結論から言うと、ランチ営業は「大きく始める必要はない」です。夜営業中心のお店であれば、今あるカウンター5席と昼の3時間だけで、新しい利益源をつくることは十分に現実的です。その根拠を、この記事で具体的にお伝えします。

私は2009年から「侍ホルモン清水駅前店」を経営しています。静岡市清水区の清水駅前という立地で、夜の焼肉・ホルモン店として17年間続けてきました。昼間は当然ながら厨房も客席も空いたままで、家賃だけは毎月しっかり発生している。この状況をどうにかしたいと思い始めたのが、山道家二毛作モデルの原点です。

今回の記事では、「昼間の店舗が空いたまま」という状況を抱える夜営業の飲食店オーナーに向けて、5席から始めるランチ営業の基本的な考え方と進め方を整理します。特に「何から手をつければいいか分からない」という方に、順を追って説明します。

こんな方におすすめ

  • ✅ 夜営業中心で、昼間に客席・厨房が空いたままになっている方
  • ✅ 新しく物件を借りずに売上の柱を増やしたい方
  • ✅ 5席など少ない席数でもランチ営業が成立するか知りたい方
  • ✅ ランチメニューを何にするか決まっていない方
  • ✅ 少人数・短時間で回せる業態を探している経営者の方
5席から始めるランチ営業の完全ガイド | 山道家二毛作モデル

なぜ「昼間の空き時間」が問題なのか、数字で考える

まず前提として確認したいことがあります。夜だけ営業しているお店の家賃は、昼間も発生しています。たとえば月の家賃が20万円だとすると、その費用は夜営業の売上だけで回収しなければなりません。一方、昼間に同じ厨房・客席を使って営業できれば、家賃の「分担」が生まれます。

私自身がそう感じていました。夜の仕込みを終えてランチ時間帯を眺めると、清水駅前の通りには昼食を探している人が歩いている。なのに店は閉まっている。「この時間、何も生んでいないな」と。

固定費(家賃・光熱費・設備費)は営業時間に関係なく発生します。だからこそ、昼の時間帯を「ゼロ」から「プラス」に変えることの意味は大きい。売上が増えるだけでなく、もともと発生していた固定費を昼でも回収できる状態になります。ランチ営業で利益率を高める6つのポイントでも詳しく触れていますが、固定費の回収効率が上がることが、利益改善の核心です。

「5席・3時間」で始めることの現実感

「5席でランチ営業なんて、売上になるの?」と思う方もいるかもしれません。私も最初はそう思っていました。ただ、実際に運営してみると感覚が変わりました。

山道家の実証店舗(静岡市清水区、清水駅西口から徒歩約1分)のデータをお伝えします。

  • 席数:カウンター5席
  • 営業時間:11:00〜14:00(3時間)
  • 客単価:約950円
  • 月間客数:約250〜350名
  • 月商:約25万〜33万円
  • 基本運営人数:2名

これは夜に使っていなかったカウンター席をそのまま使い、昼だけ別業態として営業した結果です。新しく物件を借りたわけでも、大きなリフォームをしたわけでもありません。数字は季節や営業日数で変動しますが、「5席・3時間でも月に一定の利益を生み出せる」という事実として受け取っていただけると思います。

大切なのは規模の大きさではなく、「今ある設備が昼に動いているかどうか」です。

✓ ここまでのポイント

  • 夜営業の固定費は昼間も発生している。昼の稼働を増やすことで回収効率が上がる。
  • カウンター5席・3時間という小規模でも、月単位で一定の収益を生み出すことは現実的。
  • 「新しく作る」のではなく「今ある設備を昼にも動かす」という発想が起点になる。

「5席・3時間でも収益を生み出せる」という話は理解できても、実際にどのメニューを選び、仕入先をどう確保し、オペレーションを組めばいいかは、記事だけでは埋まらない部分です。山道家モデルの説明会では、レシピ・仕入先紹介・開業研修まで含めた導入の全体像を確認できます。

山道家モデルの詳細・説明会の内容を確認する

5席ランチ営業を始めるための基本ステップ

では、実際にどう進めればいいか。初めての方が迷いやすいポイントを順番に整理します。小規模ランチ営業を始めるための6ステップでより詳しく解説していますが、ここでは5席という最小規模に特化した視点でお伝えします。

ステップ1:ランチに使える設備を確認する
カウンター席が夜に使われていない時間帯に、どの程度使えるかを確認します。椅子・カウンター・ガスコンロ・冷蔵庫など、昼に転用できるものを書き出すだけで十分です。

ステップ2:メニューを「一品」に絞る
5席・2名で回すには、オペレーションを極力シンプルにする必要があります。品数が多いと仕込みも提供も複雑になり、夜営業への影響が出ます。私が家系ラーメン一本に絞ったのも、この理由からです。一品集中型ランチ営業を成功させる7つの理由で詳しく解説していますが、一品に絞ることは「妥協」ではなく「戦略」です。

ステップ3:仕込みのタイミングを設計する
夜営業の仕込みと昼営業の仕込みが重ならないようにすることが、二毛作を続けるうえで最も重要です。昼の仕込みは午前中の早い時間に終わらせ、昼営業後には夜の仕込みに入れる流れを作ります。

ステップ4:告知・集客の入口を作る
看板やのれんなど、外から「ランチやっています」と分かるようにするだけで、最初の集客につながります。清水駅前のように人通りがある場所なら、視認性の高いサインが効果的でした。

ステップ5:数週間試してから改善する
完璧に準備してから始めるより、小さく始めて現場で改善していくほうが、結果として早く安定します。「小さく始めて改善する」は、私がこの形を作るうえで一番大切にしてきた考え方です。

メニュー選びで失敗しないための考え方

「何を出すか」が決まらない、という声を経営者の方からよく聞きます。選ぶ基準はシンプルで、「少人数でも提供できるか」と「固定ファンがつくか」の2点です。

私が家系ラーメンを選んだのは、自分自身が横浜の吉村家をはじめ多くの家系ラーメン店を食べ歩いてきたこともありますが、それ以上に「完成した一杯の満足度を設計できる」と判断したからです。スープを長時間炊くことに依存せず、タレ・鶏油・麺・チャーシュー・提供方法のバランス全体を調整することで、本格的な評価を得ることができました。

「本格的な家系ラーメン。真面目に家系をやっていると思わせる一杯です」

実証店舗ご利用のお客様

「チャーシューが本当に美味しい。家系を食べるならここ一択」

実証店舗ご利用のお客様

これは実際にお客様からいただいた声です。店炊きスープかどうかより、目の前に出てきた一杯がどう感じられるか。それがすべてだと思っています。「良いか悪いかを最終的に判断するのはお客様」、その言葉を軸にメニューを設計してきました。

夜が居酒屋であれば、昼はラーメン。夜が焼肉であれば、昼はラーメン。業態の相性は意外と良く、夜の雰囲気を昼に持ち越す必要もありません。昼と夜は別の顔でいい、というのが私の考えです。

よくある不安と、それに対する現実的な答え

ランチ営業を検討する経営者の方が共通して持つ不安をいくつか挙げます。

「集客できるか分からない」
最初は少ない客数からでも構いません。5席が毎日満席でなくても、月250名を超えれば一定の利益は生まれます。むしろ最初の数週間は「自店の昼の需要を測る期間」と位置づけるほうが、精神的にも楽です。

「スタッフを新しく採用する余裕がない」
基本2名で回すことを前提に設計すれば、既存スタッフで対応できます。昼営業のために専任スタッフを雇うと固定費が増えるだけなので、少人数で成立するオペレーションを最初に組むことが重要です。

「夜の仕込みに影響しないか不安」
仕込みのタイミングを分けることが前提です。昼の仕込みは午前中、昼営業は11〜14時、その後夜の仕込みへ。この流れを組めれば、夜営業に影響はほとんど出ません。実際に私自身が「侍ホルモン」の夜営業と並行してこの形を続けています。

「レシピや仕入先が分からない」
ここが最もハードルになるポイントだと思います。ゼロから商品開発する時間と費用は、小規模な個人店にとって大きな負担です。私が体系化した山道家モデルでは、実証店舗で改善されたレシピ・仕入先の紹介・開業研修までをまとめて提供しています。「レシピを渡して終わり」ではなく、実際に営業できる状態を目指すことを大切にしています。

まとめ:まず「5席・3時間」を動かすことから始める

昼間の店舗が空いている状態は、「何もない」のではなく「使われていない資産がある」状態です。カウンター5席であっても、その席が昼に動き始めれば、固定費の回収効率が変わります。

大切なのは、完璧に準備してから大きく始めることではありません。今あるカウンター席と昼の時間を使い、まず小さく動かしてみること。その経験の中で改善していくことが、続けられるランチ営業につながります。

「5席だけでも収益は生まれます」という言葉は、私自身が清水駅前の実証店舗で確認してきた事実です。新しく何かを作るのではなく、今ある店舗を賢く使う。その選択肢の一つとして、この記事が参考になれば嬉しいです。

個別の相談や詳しい話は、お電話でも受け付けています。
📞 054-363-2766(山道家二毛作モデル 鈴木)

昼間のカウンター席が空いているという状況は、この記事を読み終えた今も変わっていません。その席を動かすための具体的な手順とサポート内容を、説明会のページで確認してみてください。

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