昼営業の仕込みに密着してみました

結論から言うと、うちの昼営業は「仕込みにほぼすべての勝負がある」と思っています。11時の開店から14時の閉店まで、お客様と向き合う時間はたった3時間。でも、その3時間のためにやることは、思っている以上にたくさんある。今日はその舞台裏を、包み隠さずお伝えしてみようと思います。

こんにちは、横浜家系ラーメン 山道家の店主・鈴木諭(すずき さとし)です。清水駅西口から徒歩約1分の場所で、火曜から日曜の11時〜14時、昼だけのラーメン店を営んでいます。

こんな方におすすめ

  • ✅ 山道家の仕込みや営業の裏側を知りたい方
  • ✅ 昼休みに清水駅近くで美味しいラーメンを探している方
  • ✅ 働く人向けのしっかりしたランチに興味がある方
  • ✅ 家系ラーメンが気になっているけれど入ったことがない方
  • ✅ 飲食店の昼営業モデルに関心がある方
昼営業の仕込みに密着してみました | 横浜家系ラーメン 山道家

朝9時。まずスープと向き合う

開店は11時ですが、私が厨房に入るのは朝9時ごろです。最初にやることは決まっていて、スープの状態確認と火入れの調整です。

山道家のスープは、豚骨と鶏ガラを合わせたベースが軸になっています。横浜家系ラーメンの基本に忠実でありながら、ここ清水で食べる人に「重すぎず、でもちゃんと満足できる」と感じてもらえるバランスを、この3年間ずっと探り続けています。

豚骨は雑味が出やすいので、下処理の段階からていねいに扱う必要があります。鶏ガラは香りと旨みを引き出すタイミングが命。この二つを合わせてスープをとるのですが、正直なところ「同じ日はない」と感じています。気温や湿度、素材のコンディションによって毎回微妙に違う。だから毎朝ちゃんと確認して、その日のスープに向き合うことから仕込みが始まります。

僕はもともと居酒屋の人間です。「侍ホルモン清水駅前店」を2009年から17年以上やってきて、ホルモンや焼き物のことなら自信がある。でも家系ラーメンのスープはまた別の世界で、最初の頃は何度も失敗しました。今でもスープを火にかけながら「今日はどうだ」とつぶやいてしまう。それが習慣になっています。

10時。燻製チャーシューの仕上げと盛り付け準備

スープの火加減を整えたら、次はチャーシューの作業に移ります。山道家のチャーシューは豚肩ロースを使っていて、低温調理器でじっくり火を入れた後にスモーカーで燻製にかけています。

この燻製チャーシューが、山道家のもう一つの顔だと思っています。居酒屋をやっていなければ、たぶん思いつかなかった発想です。スモーカーを使うのは夜の営業で培ったノウハウで、「昼のラーメンに活かせないか」と考えてたどり着いたのがこのチャーシューでした。燻された香りがスープと合わさったとき、ただのラーメンじゃないものになる。そこが気に入っています。

チャーシューの他にも、ほうれん草の下茹で、海苔の準備、ライス用の米の炊き上げを確認する作業も10時台に集中しています。ライスは注文なしで無料でつけているので、炊き加減は特に気を使います。ラーメンにライスって、家系ラーメンの醍醐味ですよね。スープを少し吸わせて食べる、あの感じ。「ライス無料が嬉しい」って言ってもらえるたびに、やっぱりやってよかったと思います。

✓ ここまでのポイント

  • 仕込みは開店2時間前の朝9時からスタート。豚骨×鶏ガラスープの確認と火入れ調整が最初の仕事。
  • 燻製チャーシューは低温調理+スモーカーという居酒屋仕込みの技術を昼ラーメンに応用したもの。
  • ライス無料は最初から決めていたこだわりのひとつで、炊き加減にも手を抜かない。

10時45分。開店前の最終確認

10時45分になったら、カウンターの清掃とセッティングをして、開店前の最終確認に入ります。うちはカウンター5席のこじんまりとした店なので、一席一席の状態がそのままお客様の印象につながります。

丼の温め具合、ラーメン一杯を仕上げる動線の確認、タレとスープのバランスの最終チェック。この15分間は、ちょっと緊張感があります。「今日はいい一杯が出せるか」と自分に問いかける時間、とも言えるかもしれない。

ここに来る前、私はずっと夜の飲食業で生きてきました。でも、昼の飲食には夜とは違う緊張感がある。お客様の多くは昼休みという限られた時間の中で来てくれています。遅くなったり、味がぶれたりすることは許されない。その分、「ちゃんと出せた」と思える日は、夜の達成感とはまた違う充実感があります。

「提供が早く助かります。昼休みに余裕が生まれました」

40代・男性(会社員)

「思ったより食べやすくて、午後も頑張れた気がします。また来ます」

30代・男性(営業職)

11時〜14時。3時間の本番

開店と同時に、お客様が来てくれます。清水駅から徒歩1分という立地のおかげで、駅を使う会社員の方、配送や営業で動き回っている方、近くで働いている方などが多い。一人でふらっと入ってくれることも多くて、「一人でも入りやすい」という空気を作ることは意識してきました。

家系ラーメンって、初めて入るには少し敷居を感じる方もいるみたいです。「常連ばかりで入りづらそう」とか、「どう注文すればいいかわからない」とか。だからメニューはできるだけシンプルにして、迷わずに食べてもらえるようにしています。基本はラーメン一杯、あとはトッピングを好みで選ぶだけ。それだけで十分な満足感が出る一杯にしたくて、スープとチャーシューに力を入れています。

営業中は、提供スピードを一番に意識しています。仕込みで段取りを整えているのも、本番の3時間で無駄を出さないためです。お客様の昼休みは長くて1時間、短ければ30分ちょっと。「食べてる時間より待ってた時間の方が長かった」なんてことにはしたくない。食べ終わって「ちょっと余裕があった」と感じてもらえるのが理想です。

14時。片付けと翌日への備え

14時に閉店したら、片付けと翌日の仕込み準備に入ります。スープの残量確認、チャーシューの仕込み状態の確認、食材の発注など。ここまでやって、一日が終わります。

昼専門の営業は、夜の居酒屋と並行して回しているので、この閉店後の時間はとても大事です。「侍ホルモン」の夜営業に向けた準備とも連動しているので、メリハリのあるスケジュール管理が不可欠です。居酒屋の遊休時間を昼ラーメンで活用するというモデルは、自分で言うのもなんですが、うまく機能していると思っています。

片付けが終わって、ふっと力が抜ける瞬間があります。最近はそのあと古着屋を覗きに行くか、清水港まで少し歩くことが多い。海を見ると頭がリセットされる感じがして、清水で店をやっていてよかったと思う瞬間のひとつです。趣味のルアーフィッシングで清水港に来ることもあるのですが、あの港の空気は何年経っても好きです。

まとめ:3時間の営業を支える仕込みの時間

昼営業の仕込みに密着、という形でお届けしましたが、伝わりましたでしょうか。11時から14時の3時間は、その倍以上の時間をかけた準備の上に成り立っています。

スープを整えて、チャーシューを仕上げて、炊きたてのライスを用意して、開店に備える。毎日同じことを繰り返しているようで、毎日少しずつ違う。それが飲食業の面白さでもあり、難しさでもあると思っています。

清水駅の近くでランチを探しているなら、ぜひ一度来てみてください。一人でもふらっと入れる店です。横浜家系ラーメンが初めてという方も、気負わずどうぞ。「また来たくなる」と言ってもらえる一杯を、今日も仕込んでいます。

メニューや営業時間など、詳しくはこちらからご確認ください。
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