結論から言うと、山道家のラーメンで一番手間がかかっているのは、スープでも麺でもなくチャーシューです。
「家系ラーメンといえばスープが命でしょ?」と思う方も多いと思います。それはその通り。豚骨と鶏ガラを合わせたスープには、もちろんこだわっています。ただ、自分の中で一番時間を割いて、一番試行錯誤を繰り返してきたのが、チャーシューなんです。
今日はそのあたりをざっくばらんに話してみようと思います。普段お客様には特に説明しないこと、むしろ「当たり前のこと」として黙ってやり続けていることを、この機会に言葉にしてみます。
こんな方におすすめ
- ✅ 山道家のチャーシューが気になっている方
- ✅ 家系ラーメンのトッピングにこだわりたい方
- ✅ 昼ご飯に「ちゃんとしたもの」を食べたいと思っている方
- ✅ 清水駅周辺でしっかり満足できるランチを探している方
- ✅ 燻製や低温調理に興味がある方

最初は「普通のチャーシュー」でした
山道家を立ち上げたのは3年ほど前のこと。夜は「侍ホルモン清水駅前店」を17年以上やってきて、昼間の遊休時間を活かして何かできないかと考えたのが始まりでした。
横浜家系ラーメンというジャンルを選んだのは、働く人たちに昼からしっかり食べてもらいたいという気持ちがあったから。でも最初は正直、チャーシューはそこまで特別なことをしていませんでした。豚肩ロースを使って、タレに漬けて、普通に仕上げる。それで十分と思っていたんです。
ところが、ホルモン屋で長年やってきた経験が邪魔をする。「これで本当にいいのか」という感覚がずっとあって、試行錯誤が始まりました。
低温調理との出会い、そしてスモーカーへ
転機になったのは、低温調理器をちゃんと使い始めたことです。
肉を扱うプロとして言うと、チャーシューの難しさは「火の入れ方」にあります。豚肩ロースは適度に脂が入っていて旨味が出やすい部位ですが、温度管理を間違えると、パサパサになったり逆に水っぽくなったりする。高温で短時間仕上げると見た目はいいけれど、食感が荒くなる。
低温調理器で時間をかけてじっくり火を入れると、肉の繊維が壊れすぎず、しっとりとした仕上がりになります。食べたときに「やわらかいのにちゃんと肉を食べている感じ」が出る。この差は、食べ比べると歴然とわかります。
そこからさらに踏み込んで始めたのが、スモーカーを使った燻製仕上げです。
燻製チャーシューにしようと決めたのは、もともと自分が食べ歩きで出会った一杯がきっかけでした。スープに溶け込む燻製の香りが、ラーメン全体の奥行きを変える。「これだ」と思って、すぐに自分で試し始めました。
ただ、燻製は加減が難しい。強すぎると食事としてクセが強くなりすぎる。昼のランチとして、何杯食べても飽きない味にしないといけない。スモークの種類、時間、温度、チップの量。何度も失敗しながら、ようやく今の仕上がりにたどり着きました。
✓ ここまでのポイント
- 山道家のチャーシューは豚肩ロースを低温調理器でじっくり仕上げ、スモーカーで燻製にした一品
- パサつきを防ぎ、しっとりした食感を実現するために温度管理に徹底的にこだわっている
- スモークの強さは「毎日食べても飽きない」を基準に調整している
お客様には言わないけれど、前日から仕込んでいます
営業時間は11時から14時の昼のみ。でもチャーシューの仕込みは前日から始まります。
タレに漬け込む時間、低温調理の時間、燻製をかける時間、冷ます時間。それを逆算すると、当日の朝だけではとても間に合わない。つまり、3時間の昼営業のために、前日からかなりの時間が動いています。
カウンター5席の小さな店ですが、出すものの手間は大きな店と変わらない。むしろ、昼営業専門だからこそ「この一皿に集中できる」という面もあります。夜の仕込みがある居酒屋と違って、ラーメンのことだけを考えられる時間を持てているのは、昼営業モデルの強みだと感じています。
「思ったより食べやすい。チャーシューがやわらかくてびっくりしました。また来ます」
40代・男性(会社員)
「提供が早く助かります。昼休みが短くてもちゃんと食べられた。午後も頑張れた気がします」
30代・男性(営業職)
「燻製チャーシュー」はトッピングとして追加できます
ラーメンには最初からチャーシューが入っていますが、「もっと食べたい」という方にはトッピングとして追加注文もできます。ライスは無料なので、チャーシューを追加してライスと一緒にというのが、個人的なおすすめの食べ方です。
ガッツリ食べたい現場仕事の方や、昼にしっかりエネルギーを補給したい営業の方にも、このスタイルは好評です。「ライス無料が嬉しい」という声は、開店当初からずっといただいています。
チャーシュー以外のトッピングは、ほうれん草・海苔・キャベチャーなどをご用意していますが、初めて来る方にはまずシンプルにラーメン単品で食べてほしいと思っています。スープと麺とチャーシューのバランスが、そのまま一番わかりやすく伝わるから。
まとめ:黙ってやることが、味になる
飲食店を17年以上続けてきて思うのは、「お客様に言わなくていいこだわりが積み重なるほど、店の味になる」ということです。
チャーシューの仕込みに時間をかけていることを、わざわざ接客中に説明することはありません。でも、食べた方が「なんかこのチャーシュー美味しいな」と思ってくれれば、それで十分です。そしてまた来てくれれば、さらに嬉しい。
清水駅西口から歩いて約1分。火〜日曜日の11時から14時だけ開けている小さなカウンターのお店です。昼休みに、ぜひ一度食べに来てください。
メニューやアクセスの詳細は以下からご確認いただけます。お気軽にどうぞ。
日々の仕込みの様子や、できたてのラーメンの写真はInstagramでも発信しています。ぜひのぞいてみてください。

