先日、カウンター席でご夫婦からこんな話を聞きました。「実は来る前まで、ホルモンって少し臭いイメージがあって、ずっと避けてたんです」と。そのあと七輪で焼きながら黙々と食べ続けていただいて、最後には「全然違った。これなら通えます」と言って帰られました。
このやりとりは、決して珍しいことではありません。当店には「今日は肉が食べたい」という気分でふらっと来てみたものの、ホルモンに対して少し構えていた、というお客様が少なくないんです。
今回は、そのホルモンへの「臭いイメージ」がどこから来るのか、そして専門店がその裏でどんなことをしているのかを、少し正直にお話しさせてください。
こんな方におすすめ
- ✅ ホルモンに「臭そう」というイメージを持っている方
- ✅ 過去にホルモンを食べて苦手だと感じた経験がある方
- ✅ 「今日は肉が食べたい」という日に、いつもと違う選択肢を探している方
- ✅ 清水駅周辺でホルモン専門店を探している方
- ✅ ホルモン専門店の仕込みや下処理の裏側が気になる方

「ホルモンは臭い」というイメージの正体
まず、はっきりお伝えしたいことがあります。ホルモンそのものに、強い臭みがあるわけではありません。臭みが出る原因は、ほぼ例外なく「鮮度」と「下処理」の問題です。
ホルモンは内臓系の部位ですから、通常の赤身肉と比べて鮮度の落ちるスピードが早い。それに加えて、血液や余分な脂が残ったまま提供されると、加熱したときに独特の臭みとして出てきます。これは食材の特性ではなく、扱い方の問題です。
スーパーで売られているホルモンや、焼肉チェーン店でたまたま食べたものが臭かった、という経験をお持ちの方もいると思います。そういった経験が「ホルモン=臭いもの」という記憶として残ってしまうのは、ある意味仕方がないことです。でも、それはホルモンという食材そのものの話ではないんですね。
専門店の仕込みで変わること——うちが毎日やっていること
では、専門店は何が違うのか。少し裏側の話をします。
当店では、仕入れたホルモンを必ず当日中に仕込みます。流水と塩を使った丁寧な洗いを繰り返し、血抜きをしっかり行う。これは手間のかかる作業ですが、毎日やらないと意味がありません。一日でも怠ると、出てくるものが変わってしまう。
余分な脂の処理も同じです。部位によって脂のつき方が違うので、一つひとつ手で確認しながら整えていきます。機械任せにはできない工程で、これが仕上がりの香りと食感に直接影響します。
「プロが七輪で焼くわけじゃないのに、なんでこんなに美味しいんだろう」とお客様に言っていただくことがあります。それはおそらく、テーブルに出す前の段階でほとんど決まっているんです。仕込みが丁寧であれば、七輪で焼いたときに余計な臭みは出ない。焼き方よりも、その前の処理の方がずっと大事だと、私は18年この仕事をしてきて確信しています。
✓ ここまでのポイント
- ホルモンの臭みは、食材そのものの問題ではなく鮮度と下処理が原因
- 専門店では毎日の丁寧な血抜き・脂の処理が、臭みのない仕上がりを支えている
- テーブルに出る前の仕込みの段階で、味と香りのほとんどが決まる
「苦手だと思っていたのに好きになった」という声が続く理由
当店でよくいただく言葉があります。
「ホルモンが苦手だと思っていたが好きになった」
30代・女性(ご夫婦でご来店)
この言葉をいただくたびに、正直、少しほっとします。「苦手」という先入観を持ったまま来てくださって、それが覆った。それは何かが伝わった瞬間だと思っています。
ホルモンが苦手だった方が好きになる理由は、シンプルです。「臭くない」「柔らかい」「脂が甘い」という三つの事実に気づいていただけるから。これはいくら言葉で説明しても伝わらないことで、実際に口に入れてみて初めて分かることです。
だから当店では、初めてご来店される方にはまず人気の部位を少しずつ試していただくことをおすすめしています。いきなりマニアックな部位から入るのではなく、食べやすいところから順番に。ホルモンミックスボウルはそのための一皿として、バランスよく部位を組み合わせています。レギュラー1,780円から用意していますので、初めての方でも注文しやすいと思います。
七輪で自分で焼きながら「これは何だろう」と話す時間も、実はホルモンを好きになる入口になっています。食べるだけでなく、焼く楽しさがある。それがホルモン専門店ならではの時間の使い方です。
「今日は肉が食べたい」という日こそ、ホルモンが向いている
赤身の焼肉もステーキも美味しい。ただ、ホルモンにしかない食体験というものがあります。部位によって食感がまったく違う。脂のとけ方が違う。タレとの絡み方も違う。一皿の中でいくつもの表情がある食べものは、なかなかないと思います。
「今日は肉が食べたい」という日に、いつもと同じ選択肢を選ぶ必要はありません。ホルモンは、そういう日に合う食べものです。七輪を前にして、炭火の音を聞きながら一杯飲む。その時間ごと楽しんでいただけたら、食事の満足感は変わってきます。
清水駅の西口を出てすぐのところで、17年間この場所で営業を続けてきました。「また来たいと思えるお店だった」という声をいただくたびに、続けてきてよかったと感じます。仕事帰りに気軽に寄れる場所として、地元の皆さんに認めてもらえているのは、日々の仕込みを丁寧に続けてきた積み重ねだと思っています。
まとめ——ホルモンへのイメージは、一度試してから決めてほしい
ホルモンが臭いというイメージは、過去の経験から来るものかもしれません。でも、それは扱い方の問題であって、ホルモンという食材そのものの問題ではありません。
専門店では毎日の仕込みのなかで、臭みの原因を丁寧に取り除いています。その結果として出てくるのが、七輪で焼いたときに広がる香りと、噛んだときの脂の甘みです。
「なんとなく避けてきたけれど、一度食べてみようかな」という気持ちがあれば、ぜひそのままふらっとお越しください。初めての方には、おすすめの部位や焼き方もお伝えします。今日も一日お疲れさまでした。
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