居酒屋の貸切営業で「参加者全員が楽しめた」と感じてもらえる割合は、実はそれほど高くありません。幹事経験者に話を聞くと、「一人くらいは料理が口に合わなかったと言っていた」「お酒が種類的に少なかった」というエピソードが必ずといっていいほど出てきます。
侍ホルモン 清水駅前店でも、貸切予約をいただくたびに店主の鈴木諭は同じことを自問するそうです。「今日来てくれる人たちに、本当に喜んでもらえるか」と。
今回は、そんな貸切営業の一日に密着しました。開店準備から最後のお客様が帰られるまで、鈴木がどんな段取りで動き、何を考えているのかを時間の流れに沿ってご紹介します。チェーン店の均一な雰囲気に物足りなさを感じている方、仕事帰りにもっとゆっくりお酒と料理を楽しみたいと思っている方に、個人店ならではの空気感を少しだけお届けできたら嬉しいです。
こんな方におすすめ
- ✅ 貸切や宴会でお店を探している幹事の方
- ✅ チェーン店の雰囲気に物足りなさを感じている方
- ✅ 仕事帰りに炭火七輪でゆっくり飲みたい方
- ✅ 清水駅周辺で個人店の居酒屋を探している方
- ✅ 宴会で全員に喜ばれるお店の選び方を知りたい方

午後2時、仕込みは「全員分の好みを想像すること」から始まる
貸切営業の日、鈴木が店に入るのは通常より少し早い午後2時ごろです。
「通常営業のときと段取りは変わらないんですが、貸切のときだけ最初にやることがあって」と鈴木は言います。それは、予約票に書かれた情報をあらためて読み直すこと。人数・コース内容・幹事の方から伝えられた備考——「ホルモンが苦手な方が一人います」「お酒が弱い方もいるのでソフトドリンクも多めに」といったメモが書き添えられていることも少なくありません。
「貸切って、来てくれた全員に楽しんでもらえるかどうかが全てだと思っているんです。一人でもモヤッとして帰ったら、幹事さんが一番つらいじゃないですか」
仕込みそのものは、ホルモンの下処理から始まります。調理師として18年のキャリアを持つ鈴木にとって、ホルモンの下処理は「美味しさの土台」。臭みが出やすいと言われがちなホルモンも、下処理が丁寧に施されていれば全く別物になります。七輪に乗せたとき、脂がじわっとにじんで香ばしくなる——あの瞬間のために、午後の仕込みは丁寧に続きます。
牛骨塩もつ鍋のスープも、この時間帯に火にかけます。牛骨をじっくり炊き上げるこのスープは、コースの締めとして注文される方が多く、貸切の夜には特に出番が多いメニューです。
午後5時、炭の火を起こしながら「今夜の席」を整える
開店の2時間半前には、卓上七輪に使う炭の準備が始まります。
七輪に炭を入れて火を起こし、各テーブルの状態を確認する。貸切の場合は掘りごたつ座敷席を中心に使うことが多く、人数に合わせてレイアウトを調整します。最大27名収容できる掘りごたつ座敷は、大人数が膝をつき合わせて七輪を囲むのにちょうどよい距離感です。
「炭火の準備が終わると、今夜が始まるなという感じがしますね」と鈴木は笑いながら話します。
七輪の炭火は、ガスとは違う種類の熱を肉に伝えます。表面がゆっくりと焼き固まり、内側の旨味が閉じ込められる。その焼けていく音と香りも、席に着いたお客様の「食べたい」という気持ちを後押ししてくれます。鈴木が炭火にこだわり続けているのは、こういう理由からです。
席を整え終えると、ドリンクの補充と、飲み放題メニューの最終確認をします。生ビール・ハイボール・レモンサワー・焼酎・日本酒・梅酒・果実酒——飲めるお酒の幅が広いことも、大人数の宴会に向いている理由の一つです。「飲めるものが限られると、後半になって注文に迷わせてしまうので」と鈴木は話します。
✓ ここまでのポイント
- 貸切前の仕込みでは、来店する全員の好みを意識した準備が行われている
- ホルモンの下処理と牛骨塩もつ鍋のスープは、開店前の時間に丁寧に仕上げられる
- 炭火七輪の準備が、営業への切り替えの合図になっている
午後6時、お客様が揃い始める——七輪に火が入る瞬間
貸切の予約時間は午後6時が多く、仕事帰りのお客様が続々と集まってきます。スーツ姿のまま席に着く方、少し早めに着いて「まずビールください」と声をかける方——それぞれのペースで、夜が動き出します。
鈴木が最初に意識するのは、「ホルモンに不慣れな方がいないか」を確認することです。貸切の場合、幹事の方から事前に聞いていることもありますが、席に着いてから「実は今日が初めてで」と言い出す方も少なくありません。
「そういうときは、まず何部位か食べ比べてもらって、自分の好みを見つけてもらうのが一番だと思っています。ホルモンは部位によって全然違うので、一つ食べてダメだったからといって他もダメとは限らない」
初めての方でも手が出しやすいように、ホルモンミックスボウル(レギュラー1,780円〜)のような食べ比べができるメニューを案内することもあります。複数の部位が一皿にまとまっているため、何を頼めばいいか分からないまま悩む時間を短くできます。
七輪に炭火が落ち着いてくると、テーブルからじわじわと炭の香りが漂い始めます。隣のテーブルのホルモンが焼け始める音が聞こえてくると、「私たちも早く焼こう」という声が上がる。そういう連鎖が、貸切の席では特によく起きます。
「宴会で利用したら参加者全員に喜ばれた」
ご利用いただいたお客様より
この声をいただいたとき、鈴木は「全員というのが大事なんです」と話していました。一人でも「自分には合わなかった」と感じると、幹事がつらい思いをする。全員が七輪を囲んで笑顔でいられた夜は、お客様にとっても、この店にとっても、記憶に残る夜になります。
午後9時、宴もたけなわの時間帯——鈴木がカウンターから見ている景色
貸切の席が盛り上がる時間帯は、だいたい午後9時前後です。最初の緊張がほぐれ、ビールのグラスが2杯目・3杯目に差し掛かり、会話が自然に弾んでいる。炭の上にホルモンを並べながら「これどのくらいで食べごろ?」と鈴木に声をかける方もいます。
「焼き加減は正直、好みによって違うんですよ。ぷりっとした食感を楽しみたいなら早めに。脂を落としてさっぱり食べたいなら少し長めに。最初は僕が言う通りに焼いてみて、あとは自分のペースで調整してもらえればいいと思います」
仕事の帰り道で「今日も疲れたな」と感じながら暖簾をくぐる。七輪の前に座って、炭の熱を感じながらゆっくりビールを飲む。チェーン店では味わいにくい、この「余白のある時間」こそが、鈴木が17年間大切にしてきたものです。
清水駅西口から徒歩約1分という立地もあり、仕事帰りにそのまま立ち寄りやすいのは強みの一つです。「終電を気にしながらでも、一時間半でも十分に楽しんでもらえる夜にしたい」と鈴木は言います。
午後11時、貸切の夜が終わる——明日への準備
お客様が帰られた後、鈴木はすぐに片付けと翌日の仕込みメモの確認に入ります。
今夜、何が一番出たか。どの部位がよく出て、どの鍋が途中で追加注文されたか。そういう細かいことを頭に入れながら、次の仕込み量を決めていく。17年積み重ねてきたデータは、紙やアプリではなく鈴木自身の体の中にあります。
「貸切の夜が終わると、少し疲れるんですが、それが悪くない疲れで」と鈴木は笑います。「全員が楽しんでくれたかなって考えながら片付けるのが、一番好きな時間かもしれない」
チェーン店では経験できない夜がある。それは、七輪の火と、丁寧に下処理されたホルモンと、18年の経験を持つ調理師が作り上げた空気があってこそです。
まとめ:清水駅前で、仕事帰りの「ちゃんとした夜」を
貸切の一日を通じて伝わってきたのは、「全員に楽しんでもらうこと」への静かなこだわりでした。仕込みの段階から始まり、炭の準備、席の配置、焼き方の案内——どれも、仕事帰りの大人がゆっくりリセットできる時間を作るためにあります。
チェーン店では味わいにくい、個人店ならではの空気と炭火の香りを、清水駅から1分のところでお待ちしています。宴会のご相談・ご予約はお気軽にどうぞ。
📞 お電話でのお問い合わせ:054-363-2766


コメント