家系ラーメン開業を成功させる8つのステップ

ラーメン導入・開業ノウハウ

「昼営業を始めたいとは思っているけど、夜の仕込みに影響が出たら困る」

「スタッフの勤務時間が崩れると、いまのオペレーションが全部狂う気がして踏み出せない」

「ランチを入れたせいで夜営業がガタガタになったという話を聞いたことがある」

夜営業を長年やってきた飲食店の経営者なら、こういう不安は当然です。実際、昼営業が夜に悪影響を与えてしまうケースは存在します。ただ、その多くは「営業そのものが問題」なのではなく、時間・動線・仕込みの流れが整理されていないことが原因です。

私は2009年に「侍ホルモン清水駅前店」を創業し、焼肉・ホルモンの夜営業を中心に17年間経営してきました。その遊休時間と夜に使っていないカウンター席を活かして家系ラーメンの昼営業を始めたのが、山道家二毛作モデルのスタートです。

この記事では、昼営業が夜の夜営業に干渉しないための仕組みづくりを軸に、家系ラーメン開業の8つのステップを具体的にお伝えします。

こんな方におすすめ

  • ✅ 夜営業中心で、昼間の店舗・厨房・客席が空いている方
  • ✅ 昼営業を始めたいが、夜の仕込みやスタッフ勤務への影響が心配な方
  • ✅ 家系ラーメンの導入に興味はあるが、どこから手をつければいいか分からない方
  • ✅ フランチャイズではなく、自分の裁量で動ける方法を探している方
  • ✅ まず小さく始めて、実績を見ながら判断したい方
家系ラーメン開業を成功させる8つのステップ | 山道家二毛作モデル

そもそも「昼営業で夜が崩れる」のはなぜ起きるのか

最初に、よくある失敗パターンを整理しておきます。昼営業を入れたせいで夜営業に支障が出るケースには、おおよそ共通した原因があります。

  • 昼の片付けが長引き、夜の仕込み開始が遅れる
  • 昼担当スタッフと夜担当スタッフの境界があいまいで、どちらも疲弊する
  • 昼用の仕込みを夜の仕込みと混在させてしまう
  • 昼営業の終了時間が守られず、夜の準備時間を圧迫する

これらはすべて、時間と動線を事前に設計していないことから生じます。裏を返せば、この設計さえ整えれば、昼と夜は干渉しません。以下のステップは、その設計を現実の店舗に落とし込む手順です。

ステップ1:「昼は何時から何時まで」を最初に決める

開業を考え始めると、すぐメニューや仕入先の話に進みたくなります。ただ、夜営業を守るために最初に決めるべきは営業時間の枠です。

山道家の実証店舗では、11:00〜14:00の3時間営業を基本にしています。これは「ランチに適した時間帯」という理由だけでなく、14:00に営業を終えることで、夜営業の仕込みに余裕を持って入れるからです。

夜の開店が18:00なら、14時終了→片付け・清掃→15時台から仕込み開始、という流れが現実的に組めます。14時を守ることが、夜営業を守ることに直結します。

ステップ2:10時から準備を始める時間割を組む

11時開店なら、10時には準備を始めます。この1時間で何をするかを明文化しておくことが重要です。

具体的には、スープの温度確認・タレの準備・麺の発注確認・チャーシューの切り分け・カウンターの設営、といった作業を10時台に割り振ります。11時の開店時点で「あとは提供するだけ」の状態になっていることが、スムーズな3時間営業の前提です。

逆に言えば、10時台に何をするかが決まっていないと、11時を過ぎても準備が終わらないという状況が起きやすくなります。時間割は、思ったより細かく決めておく必要があります。

ステップ3:昼用の仕込みを夜の仕込みと「分離」する

夜営業の仕込みと昼用の準備を同じ流れで考えると、どちらかが崩れたときにもう一方も影響を受けます。昼の準備は昼の準備として、独立した工程として整理することが大切です。

たとえばチャーシューは、夜の焼肉・ホルモン店として使う食材とは別に、ラーメン用として管理します。スープも同様です。仕込みの動線が交差しないよう、冷蔵庫の棚・調理台の使い方・道具の置き場所まで整理しておくと、日々の運営がずっとスムーズになります。

この分離ができていると、昼担当者が14時に片付けを終えて退いた後、夜担当者がすぐに夜の仕込みに入れます。

✓ ここまでのポイント

  • 昼営業が夜に影響する原因は「時間と動線の設計不足」にある
  • 11〜14時の3時間枠を守ることが、夜の仕込み時間を確保する土台になる
  • 昼用の仕込みと夜用の仕込みは、工程・保管場所・道具を分けて管理する

ステップの流れを読んで、「自分の店に当てはめたときにどう組めばいいか」が分からなくなっている方も多いと思います。山道家モデルの詳細ページでは、店舗ごとのオペレーション設計の考え方や説明会への申込み方法を確認できます。自分の店の時間割や動線に不安がある段階で見ておくと、整理しやすくなります。

山道家モデルの詳細・オペレーション設計の考え方を見る

ステップ4:スタッフの動きを「昼番」「夜番」で切り分ける

小規模店舗では、昼も夜も同じ人が動くケースが多いです。ただし、その場合でも「昼番としての役割」と「夜番としての役割」を時間で切り分けることが重要です。

山道家の実証店舗では基本2名体制で運営しています。昼担当1名が11〜14時営業と片付けを担い、14時台に夜担当へバトンを渡す形です。同じ人が昼夜続けて入る場合は、14〜16時台に休憩・食事を挟む時間を確保することを設計に組み込みます。

「昼も夜もやってもらえばいい」という考えでスタートすると、スタッフが疲弊して長続きしません。小さく始めるからこそ、最初から無理のない体制を組むことが先々の安定につながります。

ステップ5:商品設計は「完成した一杯」で考える

家系ラーメンを始めようとすると、「スープを何時間炊くか」という話になりがちです。ただ、昼の3時間営業のために朝から長時間スープを炊き続けることは、夜営業との両立という観点から現実的ではありません。

山道家モデルでは、スープだけに頼る発想を取らず、タレ・鶏油・麺・チャーシュー・提供方法の全体バランスを調整することで、完成した一杯としての満足度を設計しています。

実際に、お客様から「家系を食べるならここ一択」という声をいただいています。この評価は、一つの素材の完成度ではなく、一杯のトータルとして届いた結果です。

「家系を食べるならここ一択」

実証店舗ご利用のお客様

商品設計のゴールは「スープを自分で炊けること」ではなく、「お客様が満足できる一杯を安定して出せること」です。その順番を間違えないことが、夜との両立を維持しながら継続できるかどうかに直結します。

商品設計の具体的な流れについては、はじめての家系ラーメン開業・準備から営業までの全体像も参考にしてみてください。

ステップ6:片付けルーティンを「14時で終わる」前提で設計する

「14時で閉める」と決めていても、片付けが間に合わないと実質的な終了は15時を過ぎます。これが積み重なると、夜の仕込み開始が常に遅れます。

片付けは、「14:30には完全に終わる」ことを前提にルーティン化します。食器の洗い方・カウンターの拭き方・ゴミまとめの順序・補充のタイミング、これらを手順として決めておけば、慣れてくると片付けは30分以内に収まります。

最初の数週間は時間を計測しながら改善するのが現実的です。ここは一度整えると、あとは同じ流れで回るようになります。

ステップ7:集客の入口を「昼の時間帯に合わせた導線」に絞る

昼の家系ラーメン営業を始めても、最初から満席になることはほぼありません。清水駅西口から徒歩約1分という立地でも、昼の常連客がつくまでには一定の時間がかかりました。

ここで重要なのは、夜のお客様向けの発信と昼の発信を混在させないことです。焼肉・ホルモンを目当てに夜来るお客様と、昼にラーメンを食べに来るお客様は層が違います。SNS・看板・口コミの発信を「昼の時間帯に来てほしい人」に向けて整えることが、集客の第一歩です。

小さく始めて、まず近隣の方に知ってもらうことを優先します。5席・3時間の規模であれば、25〜35名/日の来客で営業として成立します。「全員に知ってもらうより、来てくれた人に満足してもらう」ことが初期の集客設計の軸です。

週3日からのラーメン営業という選択肢については、週3日ラーメン営業を成功させる具体的なポイントでも詳しく解説しています。あわせてご参照ください。

ステップ8:最初の1ヶ月は「改善サイクル」を動かすことだけを目標にする

開業して最初の1ヶ月は、売上よりも「昼の営業が夜に影響していないか」「時間割は守れているか」「片付けは14時台に終わっているか」を毎日確認することが仕事です。

山道家の実証店舗も、最初からスムーズだったわけではありません。時間割の組み方、仕込みの分離、スタッフの動き方、片付けのルーティン、これらを実際の営業の中で繰り返し修正しながら今の形になっています。

「新しく始めるのではなく、賢く始める」という考え方で言えば、最初に完成形を目指すより、小さく動かして問題を発見し、夜営業に干渉しない仕組みを育てていくことが現実的な進め方です。既存の飲食店に新業態を乗せる方法については、既存店へラーメン業態を導入する6ステップも参考になります。

まとめ:夜を守ることが、昼を続けることにつながる

昼営業が夜に影響するかどうかは、業態の問題ではなく設計の問題です。10時準備・11〜14時営業・片付けを14時台に終える・15時台から夜の仕込みへ移る、この流れを店舗ごとに丁寧に組めば、昼と夜は共存できます。

ラーメンを導入することが目的ではなく、今ある店舗の遊休時間を利益に変えることが目的です。そのためには、夜営業を守りながら継続できる仕組みを先に整えることが、何より重要な一歩です。

山道家モデルは一つの正解を押し付けるものではありません。店舗ごとの最適解があり、その調整を一緒に考えることが、実証店舗を運営しながらこのサービスを作ってきた理由です。

個別に相談したい方は、お電話でも受け付けています。
📞 054-363-2766(侍ホルモン清水駅前店/山道家担当)

8つのステップを読み終えて、「昼と夜を分離する設計が自分の店で本当にできるか」という部分が一番の判断ポイントになっているはずです。説明会では、あなたの店の席数・夜の開店時間・スタッフ体制を踏まえた具体的な時間割の考え方を確認できます。まず詳細ページで内容を見てから、申込みを検討してみてください。

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