「夜だけの営業では、もう限界かもしれない」
そう感じていても、何から手をつけていいか分からない。ランチ営業を始めようとすれば、メニュー開発から仕入先探し、スタッフの調整まで課題が山積みになる。フランチャイズの説明会に行ってみたら、加盟金・月額ロイヤリティ・契約期間の話が出てきて、結局「今は無理だな」と引き返してしまった——。
そんな経験、一度はあるんじゃないでしょうか。
私は静岡市清水区で焼肉・ホルモン店を夜営業中心に運営しながら、昼の遊休時間を使って家系ラーメンの営業を始めました。その過程でぶつかった壁と、実際に運営を続けて気づいた注意点を、この記事にまとめています。同じように昼と夜で別業態を考えている飲食店の方に、少しでも参考になれば嬉しいです。
こんな方におすすめ
- ✅ 夜営業だけでは固定費を賄いきれないと感じている方
- ✅ 昼間の客席・厨房が空いていて、もったいないと思っている方
- ✅ FCへの加盟を検討しているが、加盟金やロイヤリティの負担が気になる方
- ✅ 別業態を試したいが、夜の営業に影響させたくない方
- ✅ 少人数・少ない席数から新しい利益源を作りたい方

昼夜二毛作を始める前に、フランチャイズの仕組みをよく確認する
「昼にラーメンでも始めようか」と思ったとき、多くの経営者がまず調べるのがフランチャイズです。看板・メニュー・研修がパッケージになっていて、確かに入り口としては分かりやすい。ただ、資料を取り寄せてみると、加盟金・月額ロイヤリティ・契約期間という三つのコストが必ずついてきます。
問題はここです。昼3時間・5席規模の営業でロイヤリティを毎月払い続けると、利益が出始めるまでの期間がかなり長くなる。「試しに始めたい」という段階では、この継続コストが大きな障壁になります。
注意点①:FCへの加盟前に、ロイヤリティを支払い続けた場合の損益を先に試算すること。月商が25万円の規模だとして、毎月数万円のロイヤリティを何年間払うかを計算してみると、現実が見えてきます。
注意点②:契約期間と中途解約の条件を必ず確認すること。「やっぱり合わなかった」と思ったとき、すぐに止められないケースがあります。
必要なノウハウだけを一度の費用で導入し、あとは自分の店に合わせて運営する——という選択肢があることも、頭に入れておいてください。
昼業態が夜の仕込みを圧迫しないよう、時間設計を先に決める
実際に昼営業を始めてみると、意外な落とし穴があります。「11時から14時だけ」のつもりが、準備と片付けで前後1時間ずつ取られ、気づくと夜の仕込みが後ろ倒しになっていた、というケースです。
私の場合は、10時に仕込み開始・11時オープン・14時ラストオーダー・14時半クローズ・そこから夜の仕込み開始、という流れを最初に決めました。この動線を先に決めておかないと、昼と夜がお互いの足を引っ張り合うことになります。
注意点③:昼営業の準備・片付けに必要な実際の時間を、試運転で測ってから本格スタートすること。頭の中の計算より、現場では30分〜1時間は余分にかかると思っておいた方が安全です。
注意点④:昼業態のメニューは絞ること。品数が多いと仕込みも片付けも増えます。ラーメン1本・トッピング数種類、くらいのシンプルな構成が、少人数運営には向いています。
なお、飲食店の不採算時間帯に別業態を導入する際の判断基準についても、別の記事で詳しく書いています。時間帯ごとの収益性の考え方が参考になると思います。
✓ ここまでのポイント
- FCのロイヤリティは小規模営業では利益を圧迫しやすい。事前の損益試算が必須。
- 昼営業の時間設計は「準備・営業・片付け」の実際の所要時間を含めて先に決める。
- メニューを絞ることが、少人数・短時間運営の安定につながる。
FCのロイヤリティを試算してみたら、5席・3時間規模では利益がほとんど残らない——そう気づいた方に伝えたいのが、買い切り型でノウハウを導入して自店に合わせて運営する山道家モデルの仕組みです。レシピ・仕入先・オペレーション・研修まで含めた内容を、説明会で確認できます。
スープを長時間炊くことを前提にしない商品設計を考える
「ラーメンを始めよう」と決めたとき、多くの人が最初に考えるのは「スープをどう炊くか」です。でも、昼3時間の営業のために早朝から豚骨を煮込み続けるのは、夜営業を持つ店主にとって現実的ではありません。
注意点⑤:スープを炊くこと自体を目的にしないこと。お客様が評価するのは「スープの製法」ではなく、「口に入ったときの一杯の満足度」です。
私が運営している家系ラーメンの実証店舗では、長時間炊き続ける方式は採用していません。それでも、タレ・鶏油・麺・チャーシュー・提供方法の全体を丁寧に調整することで、実際に来てくださったお客様から、こんな声をいただいています。
「真面目に家系をやっていると思わせる一杯」
実証店舗ご来店のお客様
「間違いなく正統派の家系ラーメン」
実証店舗ご来店のお客様
スープ一点だけで戦うのではなく、一杯全体のバランスで勝負する。その発想の転換が、夜業態を持つ経営者には特に重要だと思っています。
厨房の遊休時間を収益化する際に気をつけることの記事では、仕込みの効率化と品質の両立についても触れています。あわせて読んでみてください。
自店の屋号を守りながら新業態を始める方法を選ぶ
FCに加盟すると、看板が変わることがあります。「自分の店の名前を守りたい」という経営者にとって、これは見逃せないポイントです。
注意点⑥:業態追加の際に、現在の屋号・ブランドをどう扱うか、最初に決めておくこと。昼だけ別の屋号にするのか、同じ店名で「昼はラーメン」と打ち出すのか、独自の新ブランドを立ち上げるのか——選択肢は一つではありません。
山道家モデルでは、自分の店名で昼営業を始める「オリジナルプラン」と、山道家のブランド・ロゴ・メニューデータを使える「ブランドプラン」の両方を用意しています。どちらが合うかは、店舗の立地や既存の知名度によって変わります。一律に「このやり方が正解」とは言えない部分です。
「試しにやってみる」ための規模を小さく設定する
注意点⑦:最初から満席・フル稼働を目指さないこと。
私の実証店舗は、カウンター5席・営業時間11時〜14時・基本2名で運営しています。月間の客数は250〜350名ほど、月商は25万〜33万円程度(営業日数や季節によって変動します)。これは「大きく稼ぐ」ための数字ではなく、「小規模でも収益が生まれる」という証明として捉えています。
5席だけでも、家賃の一部を回収できる。光熱費を分散させられる。それだけでも、夜営業の利益率は変わってきます。
新しく作るのではなく、今ある店舗を活かす。その考え方が、飲食店の二毛作の出発点です。
また、使っていない厨房で別業態を始める際の具体的な進め方も、参考にしていただけると思います。
まとめ:7つの注意点を整理すると
昼夜の二毛作を始める前に押さえておきたい注意点を、もう一度まとめます。
- FCのロイヤリティは小規模営業では重くなる——事前に損益を試算する
- 契約期間と中途解約条件を必ず確認する
- 準備・片付けの実際の時間を試運転で測ってから本番に移る
- メニューは絞って少人数・短時間で回せる設計にする
- スープの製法より、一杯全体の満足度で評価されることを意識する
- 屋号の扱い(既存ブランドを使うか、新ブランドを立てるか)を最初に決める
- 最初は小さく始め、改善しながら規模を判断する
どれも「やってみて分かった」ことばかりです。理屈として正しいかどうかより、自分の店舗で実際に動くかどうかが大切です。
個別のご相談は、お電話でも受け付けています。
電話: 054-363-2766
7つの注意点を読んで、「自分の店ではどの順番で動けばいいか」がまだ整理しきれていないなら、店舗ごとの状況を踏まえた相談が次の一歩になります。山道家モデルの詳細ページでは、オリジナルプランとブランドプランの違いや説明会への申込み方法を案内しています。


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