先日、静岡県内で居酒屋を営む店主からこんな相談をいただきました。「新しい収益源を作りたいけれど、もう一軒店を借りる余裕はない。昼間は店も厨房もまるごと空いているのに、どうすればいいのか分からない」と。
この言葉、すごくリアルだと思いました。夜の売上だけでは厳しくなってきた。でも、物件を新たに借りて内装を作って…という選択肢は現実的じゃない。そういう経営者が、今本当に多くなっています。
私が清水駅前で「山道家」の昼営業を始めたのも、同じ発想からです。夜に焼肉・ホルモンで使っているカウンター席と厨房を、昼の時間帯に活用する。新しく店を作るのではなく、今ある店舗を活かす。その考え方をもとに運営を続けてきました。
この記事では、ラーメン二毛作を始める前に確認しておきたい10項目を、実際の営業経験をもとに整理しました。「導入の可否を判断するための基本事項」は別記事でまとめていますので、今回は特に資金をかけずに始めるための視点に絞って書いています。
こんな方におすすめ
- ✅ 新規出店の資金がなく、今ある店舗を活かして収益源を増やしたい方
- ✅ 昼間に厨房・カウンター席が空いていて、どう使えばいいか迷っている方
- ✅ ラーメン二毛作を始める前に、何を確認すべきか具体的に知りたい方
- ✅ FCのロイヤリティを避けながら自由度高く新業態を試したい方
- ✅ 小規模・少人数から無理なくスタートできる方法を探している方

① 「空き時間」を正確に把握できているか
まず最初に確認したいのは、自分の店の遊休時間がどのくらいあるか、です。「昼は空いている」という感覚はあっても、実際に何時から何時まで、誰もいない状態で厨房が使えるか、数字で把握している人は意外と少ないものです。
山道家の場合、営業時間は11:00〜14:00の3時間。この時間帯に、夜の仕込みが始まる前の厨房を活用しています。大切なのは「昼に使える」ではなく「何時から何時まで使えるか」を明確にすること。そこが二毛作運営の設計起点になります。
② 夜の仕込みに影響が出ない時間帯か
二毛作で一番よくある失敗が、昼営業の片付けや仕込みが夜の準備と重なってしまうことです。昼営業が終わってから夜の仕込みが始まるまでに、十分な余白があるかを確認してください。
理想は、昼の後片付け・洗い物・補充が終わっても、夜の営業準備まで1〜2時間の余裕がある状態。この余白がないと、スタッフの負担が増え、夜営業のクオリティにも影響します。夜に別業態を展開しながら昼だけラーメンを始める方法についても参考になる情報をまとめていますので、あわせてご覧ください。
③ 使える席数・動線を確認したか
新しく店を作らないということは、今ある客席・厨房・動線をそのまま使うということです。夜に使っていないカウンター席が5席あれば、それだけで十分なスタートラインになります。
山道家の実証店舗も、カウンター5席でスタートしました。「5席しかない」ではなく、「5席あれば始められる」という発想の転換が重要です。ただし、客席と厨房の動線が昼営業として成立するか、実際に動いて確認することをおすすめします。
✓ ここまでのポイント
- 「昼が空いている」ではなく「何時から何時まで使えるか」を数字で把握する
- 夜の仕込みまでに余白があるか、実際の時間軸で確認する
- カウンター5席からでも二毛作は成立する。席数より動線の確認が先
「夜の仕込みに影響させたくない」「人を増やさずに回したい」という制約のなかで、10項目のどこから手をつければいいか迷っている方も多いはずです。山道家モデルの詳細ページでは、オリジナルプランとブランドプランの内容や説明会への申込み方法を案内しています。まずは自分のお店の状況と照らし合わせて確認してみてください。
④ 厨房設備で何ができて、何が足りないか
ラーメンを始めるために必要な設備は、実はそれほど多くありません。コンロ・寸胴鍋・茹で麺機(または大きめの鍋)が使えれば、多くの場合スタートできます。問題は、今の厨房にあるものと足りないものを正確に把握せずに「たぶん大丈夫だろう」と進んでしまうことです。
設備投資を最小限に抑えるためにも、現状の厨房で何ができるかをリスト化するところから始めてください。ラーメン開業にかかる費用の目安も参考に、追加投資が必要な範囲を事前に把握しておくことが重要です。
⑤ スープの調達方法を決めているか
昼の数時間だけのために長時間スープを炊き続けることは、現実的ではありません。私自身、家系ラーメンを食べ歩きながらずっとこの課題と向き合ってきました。
山道家では、業務用スープをベースにタレ・鶏油・麺・チャーシュー・提供方法の全体を設計することで、「本格的な満足感」を実現しています。スープを一から炊くことが本格の証明ではなく、完成した一杯でお客様がどう感じるかが本質だと考えています。
「本格的な家系ラーメン」「真面目に家系をやっていると思わせる一杯」「間違いなく正統派の家系ラーメン」
山道家をご利用いただいたお客様より
「店炊きでないと本物ではない」という思い込みを手放すことが、現実的な二毛作運営への第一歩です。
⑥ 誰が昼営業を担当するか、人員の目処はあるか
山道家の基本運営人数は2名です。新しいスタッフを採用するのではなく、今いるスタッフの昼シフトで回せるかどうかを先に確認してください。採用コストをかけずにスタートできるかどうかが、二毛作の収益性を大きく左右します。
なお、ラーメンのオペレーションは夜の焼肉・居酒屋業態より動線がシンプルです。少ない人数でも回しやすい設計にすることが、長続きのコツになります。
⑦ 客単価と月間目標を試算しているか
山道家の実証店舗では、客単価約950円・月間客数250〜350名で、月商25万〜33万円という実績があります。5席・3時間という小規模営業で、これだけの数字を積み重ねてきました。
大切なのは、自分のお店の席数・営業時間・回転数から「現実的な月商」を自分で試算してみることです。過大な期待ではなく、小さく始めて改善していく前提で数字を作ってください。「月5万〜10万円の新しい利益」を最初の目標に置くだけでも、昼の遊休時間の意味は大きく変わります。
⑧ 集客の初動をどう作るか、考えているか
昼営業を始めても、最初は誰も知らない状態からのスタートです。清水駅前グルメ通りで私自身も経験しましたが、最初の数週間の集客が軌道に乗るかどうかを左右します。
Googleビジネスプロフィールへの登録・昼営業の告知・SNSでの発信、そして既存の夜のお客様への案内。この4つを開業前に準備しておくだけで、初動の集客はかなり変わります。二毛作ラーメンを軌道に乗せるための具体的なステップも参考にしてみてください。
⑨ 屋号・ブランドをどうするか、決めているか
昼の業態に自分の屋号を使うのか、別のブランド名を立ち上げるのか。山道家モデルでは、どちらの選択肢にも対応しています。自店の屋号で始めたい方はオリジナルプランを、ブランドをまとめて導入したい方はブランドプランという形で選んでいただけます。
重要なのは、「どちらが正解か」ではなく「自分のお店に何が合っているか」です。山道家モデルには一つの正解はありません。店舗ごとの最適解があります。
⑩ 「始めること」より「続けること」を想定しているか
最後に、これが一番大切だと思っていることをお伝えします。二毛作は「始められるかどうか」よりも「続けられるかどうか」が問われます。
夜の仕込みに影響しない、スタッフが疲弊しない、少ない席数でも利益が残る設計になっているか。開業前にこの視点で10項目を確認することが、長く続く二毛作の土台になります。小さく始めて改善を重ねる、その繰り返しが最終的に安定した収益源につながります。
まとめ
ラーメン二毛作を始める前に確認したい10項目を整理しました。新規出店のための保証金も内装費も必要ありません。今ある厨房・客席・遊休時間が、あなたのお店の新しい利益源になります。
「新しく作るのではなく、今ある店舗を活かす」という発想で始めれば、資金の壁は大きく下がります。10項目を一つひとつ確認しながら、まず自分のお店で何ができるかを棚卸しするところから始めてみてください。
個別の状況について話を聞きたい方は、お電話でもご相談をお受けしています。
📞 054-363-2766
10項目を読んで「自分のお店でも動けそうだ」と感じた方は、次のステップとして山道家モデルの具体的な内容を確認してみてください。レシピだけでなく、仕入先・研修・オペレーション設計まで含めた導入支援の詳細と説明会への申込み窓口を用意しています。資金をかけずに始めるための仕組みを、実際の運営実績をもとに説明しています。


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