結論から言うと、山道家の横浜家系ラーメンは「昼休みに間に合わせるため」の設計で作られています。スープの仕込みから麺の選定、トッピングの下処理まで——すべての工程が「短時間でも満足できる一杯」というゴールに向かって組み立てられています。今回はその中でも、お客様から特に反響の大きい燻製チャーシューにフォーカスして、完成までの道筋をお話しします。
こんにちは、山道家の鈴木です。古着やミリタリーウェアを探して街をぶらつくのが休日の楽しみなんですが、最近は河岸の市や清水港周辺を歩きながらアイデアを練ることが多くなりました。店のことを考えるのに、意外と歩き回るのが一番はかどるんですよね。
今回は少し角度を変えて、「食材を選ぶ」ところから話を始めてみます。
こんな方におすすめ
- ✅ 山道家のラーメンが「なぜ美味しいのか」気になっている方
- ✅ 昼休みを無駄にせず、短時間でしっかり食べたい方
- ✅ 燻製チャーシューがどうやって作られているか知りたい方
- ✅ 家系ラーメンに馴染みがなく、入りやすいかどうか判断したい方
- ✅ 清水駅周辺でランチの行きつけを探している方

食材を選ぶところから、もう味は決まっている
うちのチャーシューに使っているのは豚肩ロースです。バラ肉よりも脂が上品で、しっかり噛み応えがある。家系ラーメンのスープに負けない旨味があるのに、食べ終わった後にくどさが残らない。それがこの部位を選んだ一番の理由です。
仕入れの段階で肉の状態は毎回確認します。色・弾力・脂の入り方。同じ肩ロースでもロットによってばらつきがあるので、目と手で確かめることは省きません。17年以上、厨房に立ち続けてきた中で染みついた習慣のひとつです。
麺は中太のもちもちした食感のものを使っています。豚骨×鶏ガラのスープが持つ粘度と絡んだとき、細すぎると流れてしまうし、太すぎると重くなりすぎる。家系ラーメンらしさを出しながら、昼に食べてもしんどくならないバランスを意識して選びました。
燻製チャーシューの仕込みや、できあがった一杯の見た目が気になってきたのではないでしょうか。Instagramでは実際のラーメンの写真を投稿しています。食材の話を読んだ後に見ると、また違った見え方がするかもしれません。
燻製チャーシューができるまで——仕込みの順番と理由
山道家のチャーシューには、低温調理とスモーカーという2つのステップがあります。
まず、豚肩ロースを低温調理器でゆっくり火を入れます。温度と時間を管理しながら芯まで均一に熱を通す。この工程で肉が柔らかくなりすぎず、でもしっかり火が入った状態を作ります。表面だけ焼いて中が半生、というリスクをなくすためです。
その後、スモーカーで燻します。使う燻材の選定も試行錯誤した部分で、香りが強くなりすぎると家系のスープと喧嘩する。あくまでスープを食べたあとの余韻として「あ、燻製だ」と気づく程度に抑えるのがポイントです。
燻製の香りがうっすら鼻に届く瞬間って、他の家系ラーメン店ではなかなか体験できないと思っています。居酒屋「侍ホルモン」で積んできた調理の引き出しを、昼のラーメンに活かせているところは正直、自分でも気に入っています。
✓ ここまでのポイント
- チャーシューには豚肩ロースを使用。食べ応えがありながら後味がすっきりする部位を選定。
- 低温調理→燻製の2ステップで、柔らかさと香りを両立している。
- スープとの相性を最優先に、燻煙の強さはあえて控えめに設定。
ライス無料・駅徒歩1分・昼営業専門——ここまで読んで「行けそう」と思い始めているなら、営業時間や定休日を先に確認しておくと動きやすいです。店舗情報ページに営業日カレンダーと所在地をまとめています。
スープとの組み合わせで「一杯」になる
仕込んだチャーシューは、そのまま提供するわけではありません。ラーメンのスープ——豚骨と鶏ガラを合わせたもの——と合わさって初めて完成形になります。
豚骨だけだと重たくなりやすい。鶏ガラだけだと軽すぎてパンチが足りない。両方を合わせることで、昼に食べても「飲み干せる」スープになります。これが山道家の基本コンセプトです。濃厚だけど飲みやすい、というのは矛盾しているように聞こえますが、実際に食べてみると分かってもらえると思います。
トッピングのほうれん草と海苔も、スープとの馴染みを考えて選んでいます。ほうれん草は軽く茹でて絞ったものを使い、スープに溶け込みすぎないよう仕上げます。海苔はスープに浸してから食べると、また別の味わいになる。お客様それぞれの食べ方があって、そこが家系ラーメンの面白いところだとも思っています。
「思ったより食べやすい」
初めてご来店のお客様
初めて食べにきてくれた方からこの言葉をいただくことが多くて、正直ほっとします。家系ラーメンって「常連向け」「ガテン系の食べ物」みたいなイメージを持っている方が多い。でも実際に食べてみると、そうじゃないと分かってもらえる。
「ライス無料」に込めた意味
山道家ではライスを無料でご提供しています。これは「おまけ」ではなく、昼営業として機能するための仕組みだと思っています。
清水駅周辺で働いている方、配送や現場仕事の方、昼休みが1時間もない方——そういう人たちが「ちゃんと食べた」と感じるためには、ラーメン一杯だけでは足りないことがある。ライスがあれば、スープを絡めながらしっかり食べられる。午後の仕事を乗り越えられるエネルギーになる。
「ライス無料が嬉しい」
常連のお客様
この声は何度聞いても嬉しいです。「嬉しい」という言葉の裏に、「それが決め手で来てくれた」という気持ちが見えるので。
ラーメン一杯800円で、ライスは無料。これだけで昼食として十分な満足感が得られる設計にしています。トッピング(ほうれん草・海苔・チャーシュー・キャベチャー)を追加して自分好みにカスタムするのもいいし、シンプルにそのままで食べるのもいい。どちらでも満足できるベースを作ることが、仕込みのゴールです。
昼休みに間に合う理由
JR清水駅西口から徒歩約1分という立地は、昼営業にとって大きな武器です。でも場所だけで「早い」にはならない。
スープは開店前に仕上がっている。チャーシューも前日のうちに仕込み済み。ほうれん草も下処理が終わっている。注文が入ってから一から作る工程をできるだけ減らし、「丼に盛り付けて出す」までの時間を短縮することが、提供スピードを生み出しています。
カウンター5席という小さな空間だからこそ、目が行き届く。一人ひとりのペースに合わせた出し方ができる。これも意識していることのひとつです。
昼営業専門でやっている理由は、居酒屋の遊休時間を使うという経営的な理由だけじゃありません。昼の時間帯に本気で飲食店を運営することで、働く人の一日をちゃんと支えられると思っているからです。
まとめ——一杯の完成は、食材を選ぶ瞬間から始まっている
燻製チャーシューの話から始まりましたが、結局のところ「昼休みに来てくれた人に満足して帰ってほしい」という気持ちが、仕込みのすべてを動かしています。
豚肩ロースを選ぶこと。低温調理で均一に火を入れること。スモーカーの煙をスープに馴染む強さに抑えること。ライスを無料にすること。駅から1分の場所にあること。これらはバラバラではなく、「昼休みを有効に使えるラーメン屋」というひとつの像に向かって繋がっています。
清水区で昼のラーメンを探しているなら、一度食べに来てみてください。「思ったより食べやすい」と感じてもらえれば、それがこの一杯の正解です。
仕込みの話を最後まで読んでくれたなら、あとは実際に食べるだけです。清水駅西口から1分、火曜〜日曜の11時〜14時が営業時間です。初めての方もカウンター5席でゆっくり食べられます。

