山道家という名前に込めた想い

「なんでこのお店、山道家っていうんですか?」

お客様からそう聞かれることが、たまにあります。家系ラーメンのお店なのに、なんだか険しそうな名前だな、と思われる方もいるかもしれません。あるいは、「横浜家系なのになぜ清水に?」と不思議に感じる方もいるでしょう。

この記事では、そんな疑問にお答えしながら、「山道家」という名前に込めた想いと、店主・鈴木諭がこの店を立ち上げるまでの経緯をお話しします。読んでいただくと、ただのランチのお店とは少し違う景色が見えてくるかもしれません。

こんな方におすすめ

  • ✅ 山道家の名前の由来が気になっていた方
  • ✅ 清水駅周辺で昼ご飯のお店を探している方
  • ✅ 午後に元気が出なくて、昼食の内容を見直したいと思っている方
  • ✅ 家系ラーメンに興味はあるけど入りにくいと感じている方
  • ✅ 地元・清水のお店の背景やこだわりを知りたい方
山道家という名前に込めた想い | 横浜家系ラーメン 山道家

「山道家」という名前の由来

実は、「山道家」という名前は、私(店主・鈴木)の名前「諭」に由来しています。「諭」という字は「さとし」と読みますが、この名前をそのまま屋号に使うのではなく、もう少し自分らしいニュアンスで表現したかった。

飲食の世界で17年以上生きてきて感じるのは、「商売というのは決して平坦な道じゃない」ということです。山あり谷あり、峠を越えたと思ったらまた次の坂が待っている。それでも歩き続けることで見えてくるものがある。そういう感覚が、「山道」という言葉にはしっくりくるんです。

「山道を歩く覚悟で、この商売をやる」——そんな自分自身への宣言のような意味を込めて、この名前をつけました。家系ラーメンの「家」に由来する「〜家」という屋号の形式と組み合わせて、「山道家(さんどうや)」に落ち着いたのです。

派手なネーミングではありませんが、この名前を呼ぶたびに、自分が何のためにこの店に立っているかを思い出せる気がしています。

2009年の創業から、昼営業に挑戦するまで

私が清水駅前で「侍ホルモン清水駅前店」を始めたのは2009年のことです。居酒屋業態で夜の営業を長年続けてきた中で、ずっと気になっていたことがありました。

「昼間、この厨房も設備も、まるごと遊んでいる」という事実です。

仕込みや準備の時間を除けば、ランチ帯に店を開けているわけでもない。それがずっともったいないと思っていました。ただ、居酒屋のメニューをそのまま昼に出すのは難しい。では何をやるか——と考えたときに、たどり着いたのが「横浜家系ラーメン」でした。

既存の設備を活かしながら、働く人たちにしっかり食べてもらえる一杯を提供する。その構想が、山道家の出発点です。「夜だけではなく昼も利益を生み出せる飲食モデル」として、3年前に立ち上げました。

居酒屋が昼にラーメンをやる、というと少し不思議に聞こえるかもしれません。でも、厨房があって火が使えて、素材を扱えるスタッフがいる。そこに本気のスープと、燻製チャーシューのこだわりを加えれば、立派な一杯が作れる。やってみてわかったのは、「本気で作れば、お客様はちゃんと感じ取ってくれる」ということでした。

✓ ここまでのポイント

  • 「山道家」という名前は、店主・鈴木諭の「諭」という名前と、商売の険しさへの覚悟から生まれた屋号です。
  • 居酒屋の昼間の遊休時間を活かすという発想から、昼営業専門の家系ラーメン店として誕生しました。
  • 既存設備を活用しながら、手を抜かない本格的な一杯を提供することが出発点でした。

「午後が踏ん張れない」——そのとき、昼食を疑ってみてほしい

山道家に来てくれるお客様の多くは、30〜60代の働く男性です。営業職、配送業、建設業、工場勤務……朝から体と頭を使って仕事をしている方々です。

そういったお客様から、こんな話をよく聞きます。「午後になるとどうも元気が出なくて」「眠くなって集中できない」「3時ごろにはもうヘトヘト」——。原因はさまざまあるでしょうが、私がいつも思うのは「昼ご飯、ちゃんと食べられてますか?」ということです。

忙しいからとコンビニのおにぎり1個で済ませたり、軽いサンドイッチだけで乗り切ろうとしたりすると、午後の早い時間にエネルギーが切れてしまうことがあります。体が必要としているカロリーと栄養を、昼のうちにしっかり補えていないからです。

家系ラーメンは、豚骨と鶏ガラを合わせた濃厚なスープと、もちもちの中太麺で構成されています。さらに山道家では、ライスを無料でお付けしています。ラーメンとライスの組み合わせは、炭水化物をしっかり補給できる昼食として、体力を使う仕事の方に特に向いています。「ガッツリ食べたいわけじゃないけど、軽いのも違う」という方にも、ちょうどいい満足感を得ていただけると思います。

「午後も頑張れた」

ご利用いただいたお客様より

この一言が、山道家にとって何よりの言葉です。おいしかった、という感想はもちろん嬉しい。でも「午後も頑張れた」という言葉は、私たちがこの店をやっている理由そのものだと感じています。

「居酒屋の家系ラーメン」と「専門店の家系ラーメン」——何が違うのか

「居酒屋がやってるラーメンって、本格的なの?」と思う方もいるかもしれません。正直に言うと、その疑問は当然だと思っています。だからこそ、ここは少し丁寧にお伝えしたい部分です。

居酒屋系ラーメン店のメリットとしては、まず「コスト構造が違う」という点があります。場所代や設備費の一部がすでに居酒屋として負担されているため、専門店に比べてランチの価格を抑えやすい。山道家のラーメンが800円というのも、そういった背景があります。

一方で懸念されやすいポイントもあります。「スープへのこだわりが薄いのでは?」という点です。ここだけは、山道家では妥協していません。豚骨と鶏ガラを合わせた白濁スープは、毎朝しっかり仕込んでいます。チャーシューも、豚肩ロースを低温調理してから燻製にかけるという手間をかけています。居酒屋のノウハウ——素材に手をかけること、火加減を丁寧に扱うこと——は、ラーメンにも生きています。

専門店との比較でいえば、メニューのバリエーションでは専門店に軍配が上がることもあります。山道家は、ラーメンとトッピング数種(ほうれん草・のり・チャーシュー・キャベチャー)とライスというシンプルな構成です。でも、これは「迷わせない」という設計でもあります。昼休みが短い方にとって、メニューで悩む時間は意外とストレスです。シンプルなメニューで提供スピードを上げる——これも、働く人へのひとつの配慮です。

「本格かどうか」は、最終的には食べていただいた方が判断することだと思っています。ただ、居酒屋だからといって手を抜いているわけではない。それだけははっきりお伝えしたいです。

まとめ:名前の向こうに、変わらない想いがある

「山道家」という名前は、派手でも洗練されてもいない、ごく素朴な言葉です。でも、その名前には「険しくても歩き続ける」という自分自身への言葉と、「働く人の昼ご飯を支えたい」という想いが重なっています。

清水駅西口から徒歩約1分、火曜〜日曜の11:00〜14:00だけ開いている小さなお店です。カウンター5席のこぢんまりとした空間ですが、一人でも気軽に入っていただけます。初めての方も、どうぞ構えずにのれんをくぐってみてください。

午後の仕事が少し楽になる一杯を、お待ちしています。

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