なぜ私たちは昼だけ家系ラーメン専門店を始めたのか

「なんで昼だけなんですか?」

お客様から、よくこう聞かれます。カウンター越しに丼を受け取りながら、首をかしげて聞いてくる方もいる。ごもっともな疑問だと思います。夜は居酒屋として営業している店が、昼だけ家系ラーメンを出している。確かに変わっていますよね。

でも、この「昼だけ」というスタイルには、17年間飲食店を続けてきた私なりの理由があります。今日はその話を、少しだけ聞いてもらえますか。

こんな方におすすめ

  • ✅ 山道家がどんな想いで始まったお店か知りたい方
  • ✅ 清水駅周辺でランチに使える店を探している方
  • ✅ 家系ラーメンに興味はあるけど入ったことがない方
  • ✅ 短い昼休みでもしっかり食べたい会社員・現場仕事の方
  • ✅ 地域に根ざした飲食店の取り組みに興味がある方
なぜ私たちは昼だけ家系ラーメン専門店を始めたのか | 横浜家系ラーメン 山道家

夜だけで回していた17年間

私が「侍ホルモン清水駅前店」を開いたのは2009年のことです。それ以来ずっと、夜の居酒屋として店を続けてきました。ホルモンと焼き肉とお酒。清水の夜を支えてきた自負もあるし、お客様にも愛していただいた。それは今も変わりません。

ただ、正直に言うと、ずっと引っかかっていたことがあった。

昼間、この店は「眠っている」んです。仕込みをして、掃除をして、開店を待つ。設備も、ガスも、厨房の機材も、そこにあるのに使われていない。もちろん、夜営業のための準備時間として必要な時間ではある。でも、それだけでいいのか。もっと活かせる時間があるんじゃないか。そういう思いが、頭の片隅にずっとありました。

飲食業って、固定費がかかる商売です。家賃も光熱費も、店が動いていようといまいと出ていく。だから「昼も利益を生める仕組みを作れたら」という考えは、経営者として自然な発想でした。ただ、それを実行に移すには、「何を出すか」という問題がありました。

「家系ラーメン」という選択肢が降ってきた日

きっかけは食べ歩きでした。私、ラーメンが好きでよく食べに行くんですが、ある日横浜方面で食べた家系ラーメンに、妙に刺さったんです。豚骨と鶏ガラを合わせた濃厚なスープ。ずっしりとした中太麺。ライスと一緒にかき込む満足感。「これだ」と思いました。

ランチにぴったりだ、と。

理由はいくつかあります。まず、スープの仕込みが夜の営業準備と並行できる。居酒屋の厨房設備をそのまま活用できるから、新たに大きな投資をしなくていい。そして何より、「昼にガッツリ食べたい」という需要が清水にはあると感じていた。

清水駅の周辺って、会社員の方も多いし、港に近いから現場仕事をしている人も多い。建設の方、配送業の方、工場勤務の方——体を使う仕事の人たちが、昼にしっかり食べられる場所を探している。そのニーズに、家系ラーメンはピタリとはまると思ったんです。

試作を重ねました。豚骨と鶏ガラのバランス、醤油ダレの配合、麺の太さ。「飲みやすいのに満足感がある」という着地点を目指して、何度も調整した。そして燻製チャーシューも加えました。低温調理した豚肩ロースをスモーカーにかける。居酒屋での経験が、ここで活きました。

✓ ここまでのポイント

  • 夜の居酒屋の遊休時間と設備を活用した昼営業モデルとして山道家は生まれた
  • 清水駅周辺で働く会社員・現場仕事の方の「昼にガッツリ食べたい」需要に着目した
  • 既存の厨房設備と居酒屋での調理経験を活かし、豚骨×鶏ガラの家系スープと燻製チャーシューを開発

オープンしてわかった「本当のニーズ」

山道家を始めて3年が経ちます。オープン当初、正直なところ「家系ラーメンが清水で受け入れられるか」という不安もありました。横浜の文化だし、濃い味は好みが分かれる。でも、その不安はわりと早い段階で消えました。

来てくださるお客様が、皆さんリピートしてくれる。一度来て、また来て、また来て——気づけば「行きつけ」になっている方が増えていました。

「思ったより食べやすいですね。もっとしょっぱいと思ってた」

40代・男性(営業職)

この言葉は嬉しかった。家系ラーメンって、「塩辛い」「コッテリすぎる」というイメージを持っている方が意外と多い。でも山道家のスープは、濃厚だけど飲み干せる、そういう設計にしているんです。働く人が昼に食べて、午後も動ける。それが目標だったから。

「ライス無料が嬉しい。ラーメンとライスで完全に満足できます」

30代・男性(建設業)

ライス無料にしたのも、最初から決めていたことでした。家系ラーメンはライスと一緒に食べてこそ完結する。それを「オプション」にしたくなかった。体を使う仕事をしている人に、しっかり食べてほしかったから。

提供スピードも意識しています。昼休みって、短い。1時間あっても、移動時間を引いたら食べられる時間は限られる。だから、席についてから一杯を届けるまでの時間にこだわっています。「提供が早くて助かった」という声をいただくたびに、方向性は間違っていないと感じます。

昼だけだから、できること

「なんで昼だけなの?」という問いに戻ります。

昼だけだからこそ、集中できる。仕込みの質を落とさずに、その日その日のスープを丁寧に出せる。夜の仕込みとラーメンの仕込みを並行しながら、どちらも手を抜かない。それが「昼だけ専門」というスタイルの強みだと思っています。

JR清水駅の西口から歩いて約1分。カウンター5席の小さな店です。一人で来てサッと食べて、また仕事に戻る。そういう使い方をしてくれる方が多い。一人で入りやすい雰囲気を大切にしているのも、そのためです。家系ラーメンって「常連しかいない」とか「なんか入りづらい」と思われがちだけど、山道家はそうじゃない。初めての方も、気軽に扉を開いてほしい。

メニューはシンプルです。横浜家系ラーメン(800円)に、ほうれん草・のり・チャーシュー・キャベチャーのトッピング。あとはライスが無料。迷わず選べるから、短い昼休みでも時間を取られない。

これからも、働く人の昼ご飯であり続けるために

50歳になった今も、飲食の仕事が好きです。古着やギターやルアーフィッシングも趣味としてある中で、厨房に立っている時間が一番しっくりくる。不思議なものですが、そういうものだと思っています。

清水という街で、17年以上お客様に支えてもらいながら続けてこられた。山道家はその延長線上にあって、「夜だけじゃなく昼も、地域の役に立てる」という挑戦の形です。

ランチに迷ったら、ふらっと来てください。駅から1分で、すぐ食べられて、ライスは無料で、午後もちゃんと動けるはずです。それだけ約束できます。

まとめ:一杯に込めた、昼営業への想い

なぜ昼だけ家系ラーメン専門店を始めたのか。答えは単純で、「清水で働く人に、もっとちゃんとした昼ご飯を届けたかった」それだけです。

居酒屋の遊休時間を活かすという経営的な理由もある。でも根っこにあるのは、昼休みに来てくれたお客様が「午後も頑張れた」と思って仕事に戻れる、そういう一杯を出したいという気持ちです。

山道家のことをもっと知りたい方、メニューや営業日を確認したい方は、ぜひ以下からご覧ください。清水駅西口でお待ちしています。

店舗情報はこちら

日々のラーメンの様子や、仕込みの裏側なんかも投稿しています。よかったらのぞいてみてください。

Instagramを見る