昼営業開始から現在までのリアルな歩み

昼営業開始から現在までのリアルな歩み | 横浜家系ラーメン 山道家

「昼もやればよかった」と気づくまでの17年間

先日、常連のお客様から「最初から昼営業をやろうと思っていたんですか?」と聞かれました。正直に言うと、全然そんなことはなかったんです。

私が「侍ホルモン清水駅前店」を開いたのは2009年のこと。あれからもう17年近く、清水の夜を一緒に過ごしてきたお客様がたくさんいます。夜の居酒屋一本でやってきた私にとって、「昼」という時間帯は長い間、ただ厨房を磨いたり仕込みをしたりする「準備の時間」でしかありませんでした。

でも、ある時期からその「準備の時間」に強烈な違和感を覚えるようになった。設備はある、場所はある、自分もスタッフも動ける。なのに店のシャッターは閉まったまま。JR清水駅の西口から1分という立地にいながら、昼間の人通りをただ眺めているだけ——そのもったいなさに、ようやく気がついたんです。

こんな方におすすめ

  • ✅ 山道家がどんな経緯で生まれたのか知りたい方
  • ✅ 清水駅周辺で昼営業のラーメン店を探している方
  • ✅ 居酒屋の昼活用モデルに興味がある飲食関係者の方
  • ✅ 働く人のランチ事情をリアルに知りたい方
  • ✅ 山道家のラーメンを食べてみようか迷っている方

春、昼営業の「実験」が始まった

山道家が産声を上げたのは、今から3年ほど前の春のことです。桜が散り始めて、清水港からの風が少しずつ温かくなってきた頃でした。「とりあえずやってみよう」——そんな軽い気持ちで始めたわけでは決してなくて、実はその前の冬から半年近く考え続けていました。

昼に何をやるか。居酒屋のホルモンをそのまま出すわけにはいかない。何が清水の働く人たちに刺さるか。ずっと頭の中をぐるぐるしていたとき、自分自身の「食べ歩き」の経験が背中を押してくれました。趣味で各地のラーメンを食べ歩く中で、横浜家系ラーメンの「あの一杯が持つ満足感」が忘れられなかった。豚骨と鶏ガラを合わせた濃厚なのに飲みやすいスープ、もちもちの中太麺、そしてライスとの相性の良さ。これなら仕事で体力を使う現場の人たちにも、昼休みが短い会社員の方にも、ちゃんと「午後も頑張れる一杯」になると確信しました。

スープのレシピを組み立て直し、チャーシューはスモーカーを使った燻製仕上げにこだわりました。低温調理器で丁寧に仕込んだ豚肩ロースは、噛むたびに旨みが広がります。「居酒屋が本気で作る家系ラーメン」——そのコンセプトが固まった瞬間、ようやく山道家の扉を開ける準備が整いました。

梅雨の洗礼と、お客様に教わったこと

春に始まった昼営業でしたが、梅雨の時期は正直きつかった。雨の日は人の動きが鈍くなる。清水駅前の通りも、晴れの日に比べると人通りが落ちます。カウンター5席のこの店が静まり返っている時間は、やっぱり不安でした。

ただ、そういうときこそ来てくれるお客様がいた。雨カッパを着た配送の方、作業服のまま飛び込んできた建設現場の方。「雨でも来てくれるんだ」という小さな発見が、自分の中の何かをぐっと締め直してくれました。

提供スピードについては、この時期に徹底的に磨きました。昼休みが短いお客様にとって、待ち時間は致命的です。「提供が早く助かる」という声を初めていただいたのも、確かこの梅雨の時期だったと思います。注文を受けてから食べ終わって席を立つまで、できるだけストレスなく過ごしていただけるよう、動線や仕込みのタイミングを何度も見直しました。

✓ ここまでのポイント

  • 山道家は居酒屋「侍ホルモン清水駅前店」の昼の遊休時間を活かした昼営業専門ラーメン店として3年前の春に誕生した
  • 横浜家系ラーメンを選んだのは、食べ歩きの経験から「働く人に刺さる満足感」を確信したから
  • 梅雨の厳しい時期にもコツコツ通ってくれたお客様の声が、提供スピードへのこだわりを生んだ

夏から秋、口コミが少しずつ広がっていった

転機は夏過ぎでした。清水港の近くで働く方や、清水駅前銀座商店街に用がある方が、少しずつ「あそこのラーメン、うまいよ」と話してくれるようになったようです。SNSを見ると、Instagramに写真を上げてくれている方も出てきた。

「ライス無料が嬉しい」「思ったより食べやすい」——そういった声が少しずつ集まってくる感覚は、正直、夜の居酒屋を始めたときの感覚に近いものがありました。地道にやっていれば、ちゃんと伝わる。50歳を過ぎた今でもそれを実感できたことは、素直に嬉しかったです。

秋になると、「また来ます」と言い残して出ていくお客様の顔ぶれに、見覚えのある顔が増えてきました。週に何度も来てくれる会社員の方、月に何度か立ち寄ってくれる営業職の方。「行きつけ」になってもらえたんだと気づいたとき、山道家を始めてよかったと心の底から思いました。

「午後も頑張れた。また来ます。」

30代・男性(建設業)

「駅から近くて便利。昼休みに迷わず来られる店ができました。」

40代・男性(会社員)

年末・年始を越えて、今思うこと

3年目を迎えた今、昼営業をやり続けてきて気づいたことがあります。それは、「昼ご飯は、その日の午後を決める」ということです。

コンビニのおにぎりで済ませた日と、しっかり一杯食べた日では、午後の仕事の感覚が全然違う——これは自分自身がよく知っている話でもあります。だから山道家では、800円のラーメン一杯に、できる限りの満足感を込めようとしています。燻製チャーシュー、もちもちの中太麺、豚骨と鶏ガラのスープ、そしてライスは無料でお付けしています。トッピングも150円〜300円で追加できるので、その日の気分や腹具合に合わせて調整してもらえます。

年末の繁忙期や年始の仕事始めの時期は特に、「働く皆さまのそばにいたい」という気持ちが強くなります。忙しい年末でも昼だけはちゃんと食べてほしい。新年の仕事始めは、温かいスープで気持ちよくスタートを切ってほしい。そんなことを考えながら、今日も11時にシャッターを開けています。

「侍ホルモン清水駅前店」の夜に積み上げてきたものを昼に還元する——これが山道家という実験の正体です。まだ途中ですし、課題もたくさんある。でも、清水駅西口から徒歩1分の場所で、これからも一杯一杯を真剣に作り続けていくつもりです。

まとめ:一杯のラーメンに込めた、働く人への敬意

春に産声を上げ、梅雨の洗礼を受け、夏から秋にかけてじわじわと口コミが広がり、冬を越えて今がある。山道家の3年間は、派手なものではありませんでしたが、確かに地に足のついた歩みでした。

清水区で働く皆さまが昼休みに迷わず来られる場所、そして「また来たくなる」味を目指して、これからも続けていきます。メニューや営業日など、最新情報は以下からご確認ください。はじめての方も、お気軽にどうぞ。

「店舗情報はこちら」

日々の様子やラーメンの写真はInstagramでも発信しています。来店前にチェックしてみてください。

「Instagramを見る」