家系ラーメン専門店を昼営業だけにした理由

飲食店の約60〜70%が、昼と夜の二毛作営業を当たり前のように続けているというデータがあります。でも実際のところ、「昼も夜も中途半端になっている」と感じているオーナーは、業界内では決して少なくありません。

私は2009年から清水駅前で「侍ホルモン」という居酒屋を17年以上経営してきました。その経験の中で気づいたのが、「昼の時間帯をもっと真剣に使えないか」という問いでした。そこから生まれたのが、この「横浜家系ラーメン 山道家」です。

なぜラーメン専門店を昼営業だけにしたのか。今日はその理由を、少し正直に話してみようと思います。

こんな方におすすめ

  • ✅ 清水駅周辺でランチの選択肢を探している方
  • ✅ 家系ラーメンに興味はあるけれど入りにくいと感じている方
  • ✅ 昼休みを短時間で効率よく過ごしたい会社員・現場仕事の方
  • ✅ 山道家がどんな店なのか気になっている方
  • ✅ 飲食店の昼営業モデルに興味のある方
家系ラーメン専門店を昼営業だけにした理由 | 横浜家系ラーメン 山道家

居酒屋の「昼の空白時間」に気づいたのは、夜の繁盛が続いていた頃だった

「侍ホルモン清水駅前店」はありがたいことに、夜の営業は長年にわたって地域の皆さまに支えていただいてきました。でもその一方で、昼の時間帯は店が完全に止まっている。仕込みはするけれど、売上は立っていない。設備も人件費も、ただそこにあるだけ。

飲食業というのは固定費が高い業種です。家賃・光熱費・人件費——これらは夜の営業だけで回収しようとすると、どうしても夜に頼り切りになる。もし夜の客足が落ちたら?そのリスクが、ずっと頭の片隅にありました。

夏の清水港周辺は観光客も来るけれど、冬は静かになる。年末年始の忙しさとは裏腹に、梅雨時期や連休明けなどはどうしても波がある。そういった季節の波を経験し続けるうちに、「昼の時間を武器にしなければ」という気持ちが固まっていきました。

もともと私はラーメンが好きで、食べ歩きも趣味のひとつ。横浜家系ラーメンはその中でも特別な存在でした。豚骨と鶏ガラを合わせた、あの深みのあるスープ。毎日でも食べられる安心感。「これを清水の昼に出せたら面白いんじゃないか」——それが山道家の出発点です。

「昼だけ」に絞ったからこそ、本気になれた

昼と夜を両方やろうとすると、どちらかが疎かになる。少なくとも私の経験ではそうでした。夜の仕込みをしながら昼の準備もして、スタッフのシフトも複雑になって……正直、クオリティを保つのが難しい。

だから山道家は最初から「昼営業だけ」と決めました。火曜日から日曜日、11時から14時の3時間。この時間だけに全力を注ぐと決めたら、逆にやることがシンプルになりました。

スープは毎朝丁寧に仕上げる。チャーシューは豚肩ロースを低温調理してからスモーカーで燻製にかける。麺は中太のもちもちしたものを選ぶ。これだけのことを、毎日ぶれずに繰り返す。「昼だけ」という制約が、かえって味のブレをなくしてくれました。

ランチタイムに来るお客様は、昼休みの時間が限られています。「早く出てきてほしい」「でも美味しいものが食べたい」——この両立が、昼営業専門の店に求められることだと思っています。3時間という短い勝負の時間だからこそ、提供スピードも妥協できない。昼専門にしたことで、その感覚が研ぎ澄まされた気がします。

✓ ここまでのポイント

  • 居酒屋の昼の遊休時間を活用することが、山道家立ち上げのきっかけ
  • 「昼だけ」に絞ることで、スープ・チャーシュー・提供スピードへの集中が実現した
  • 季節の波に左右されにくい昼営業モデルは、経営の安定にもつながる

清水駅前という立地と、働く人たちへの思い

JR清水駅の西口から歩いて約1分——この立地は、昼営業をやるうえで大きな強みだと感じています。駅を使って仕事をしている営業職の方、配送や建設・工場勤務の方、近くのオフィスに勤める方。清水駅周辺は、そういった「働く人」が多い街です。

昼休みが短い中でも「今日のランチはどこにしよう」と迷いながら歩いている。コンビニのおにぎりで済ませようか、でも今日は体を使ったからしっかり食べたい——そんな気持ちで駅前を歩いている人が、毎日たくさんいます。

私自身も長年この街で商売をしてきて、地元の働く皆さまに支えてもらってきた実感があります。だからこそ、「午後も頑張れる一杯」を出し続けることが、この場所でラーメンをやる意味だと思っています。ライスを無料にしているのも、ただのサービスではなくて、「しっかり食べてほしい」という気持ちの表れです。

「提供が早く助かる。昼休みが短い私にはぴったりのお店です。」

40代・男性(営業職)

「ライス無料が嬉しい。午後も頑張れた気がします。また来ます。」

30代・男性(現場仕事)

こういった声をいただくたびに、昼だけに絞ってよかったと感じます。「また来ます」という言葉は、飲食店にとって何よりのご褒美です。

家系ラーメンを「入りやすい店」にすること

家系ラーメンというと、どこかとっつきにくいイメージを持っている方もいらっしゃるかもしれません。濃くて重そう、常連ばかりで初めてだと緊張する——そんな声をよく聞きます。

山道家はカウンター5席だけの小さな店です。メニューもシンプル。ラーメンにトッピングを加えるかどうか、それだけ決めていただければ大丈夫。「ほうれん草、のり、チャーシュー、キャベチャー」と選択肢は明確で、初めての方でも迷わずオーダーできます。

スープは豚骨と鶏ガラを合わせていますが、いわゆる「重すぎる」家系を目指しているわけではありません。昼に食べて、午後も体が動く。そのバランスを大切にしています。「思ったより食べやすい」という感想をいただくことが多いのは、そういった意識の結果だと思っています。

燻製チャーシューは、居酒屋「侍ホルモン」でスモーカーを使ってきた経験が活きています。豚肩ロースを低温調理でじっくり火を入れてから燻す。この工程はラーメン専門店だからというより、「良い素材をちゃんと扱う」という17年間の飲食の姿勢がそのまま出ています。

まとめ:「昼だけ」という選択は、真剣さの証明でもある

家系ラーメン専門店を昼営業だけにした理由——それを一言で言えば、「中途半端にしたくなかったから」です。

居酒屋の遊休時間を活かすという経営的な理由もあります。でも根っこにあるのは、「清水で働く人たちに、毎日通えるランチの場所をつくりたい」という気持ちです。春の新生活の時期も、夏の暑い現場仕事の後も、年末の忙しい時期も——どんな季節でも、山道家が「今日のランチはここで決まり」と思える場所であり続けたい。

17年以上飲食を続けてきて思うのは、お客様が「また来たくなる」店というのは、特別な何かがある店ではなくて、毎日ぶれない店だということです。山道家はこれからも、火曜から日曜の11時から14時、清水駅西口から1分の場所で、その一杯を出し続けます。

メニューの詳細や営業日のご確認は、ぜひ下記よりどうぞ。ふらっと立ち寄っていただく形で構いません。お気軽にお越しください。

「店舗情報はこちら」

日々のラーメンの様子やお知らせは、Instagramでも発信しています。来店前にのぞいてみてください。

「Instagramを見る」